昨日、草加駅東口アコス南館(イトーヨーカ堂側)の外向き店舗の「珍来」のとなりにファミリー中華レストラン「バーミアン」の出店計画があることが分かりました。もともと「鮒忠」~「わたや」が撤退して空き店舗の状態でしたから、テナントの開拓は緊急課題でしたが、同業種の出店計画には驚いています。
■従前地権者であり地元の老舗企業「珍来」
株式会社珍来総本店は、草加駅東口アコス南館にある店舗がグループ全体の本店であり、本社の住所もここに定められていますから、草加市にとっても大切な法人税や事業所税を納めている老舗優良企業。あの、アコス北館、南館、地下駐車場、東口ロータリー、東口広場の大規模再開発事業に協力した従前地権者でもあります。
■権利変換後も従前の商売を続けてもらいたい・・・
当時の今井宏市長(現衆議院議員)は、「この種の大規模再開発事業では地権者が再開発前の商売を続けていくのは難しいが、アコスに戻って来てもらって、そのまんま商売を続けてもらえるような事業にしたい。」という肝いりで完成した事業。一部地権者との裁判も乗り越えて、地権者であり自らがテナントという複雑な権利関係を飲み込みながら、多くの地権者が自分で商売を続けています。
■株式会社アコスは草加市が51%を出資・・・
一方、株式会社アコスは草加市が株式の51%を出資して設立した第三セクターのテナントビル管理会社。当然、彼らの使命は「アコス商店街ですべての出店者が共存共栄していけるようなテナント管理とテナント誘致を実現すること。」です。
にも関わらず、従前地権者の内、珍来と珍楽という2店のファミリー中華レストランがすでに営業しているところに大手チェーンの同業他社の店舗を誘致してくるというのは先行する2店舗の売り上げのパイを食わせるような無計画な発想であり、株式会社アコスがテナントビル管理会社としての使命を漫然と行っている証拠であるとさえ、私は感じています。
■本来のテナントビル管理会社の使命とは・・・
テナントの業種構成率がどうであって、何を補充することによって、エリア全体の集客力が向上するのかという戦略を立てて、誘致すべき業種を特定して募集することがまず第一番目の発想として存在していなかったことが、間違いです。
利用客が何を求めているかという調査も是非、していただきながら、三方一両損ではなくて、三方一両得となるような計画実現を求めたいと思います。事業そのものの趣旨が真摯に守られ、活かされていかないとしたら、草加市の事業に誰が今後協力してくれるでしょうか。誰も草加市がしようとする事業を信頼できなくなってしまうかもしれません。
※その後のアコスの対応
駅前テナントビルの経営は細心の努力と大胆な戦略が必要です。テナントビル全体が地域他店舗と比べて集客性を向上させていくための常日頃からの細心の注意と対応策の検討にあけくれていてこそ初めて、株式会社アコスは優良テナントビル管理会社として存在意義を持続していけるのではないでしょうか。
東武鉄道が草加駅南ガード下をリニューアルさせたのも、ヴァリエ側の同様の検討・努力の結果であり、アコスがただそれを脇目で見ていて良いわけがありません。そして、そもそも草加駅東口があのように沿線でも早い段階から大型テナントビル2館を含む大規模再開発によって発展したのは、もともと古くからあの土地で商売をしていた地元地権者の協力があってのことであり、草加市の方針として、開発後にもそこに止まって商売を続けてもらうことを意図したものだったことを市民の皆さまにも知っていていただきたいと思います。
公共のために誰かが犠牲になるのは仕方がない。そう感じることがないとは言い切れませんが、私は「だれもが幸せなまち」をこの草加で実現させていきたいです。
そもそも「わたや」さんが撤退しなければならなかったことが残念です。そして、その後にどのようなテナントが入るかはその他のテナントの死活問題。戦略的に、そこに何が入るのかをきちんと分析し、検討し、決定して、具体的なテナント募集を仕切り直すべきだと思います。
現時点での動きとして、「わたや」後のテナント募集にあったては、バーミアンが出店することは白紙にもどして、再検討していくことになりそうです。2006.4.13
※本格焼き肉レストラン「虎(たいが)」オープン。テナントビル「アコス」にはなかった本格焼き肉レストランが出店しました。経営者も地元の経営者で、アコスでもすでに「スカンピ」というイタリアンレストランを経営している実績のある企業です。
瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor
ブログテーマ:アコス、草加駅東口市街地再開発事業、従前地権者、テナント、テナントビル管理会社、第三セクター、権利変換事業
■従前地権者であり地元の老舗企業「珍来」
株式会社珍来総本店は、草加駅東口アコス南館にある店舗がグループ全体の本店であり、本社の住所もここに定められていますから、草加市にとっても大切な法人税や事業所税を納めている老舗優良企業。あの、アコス北館、南館、地下駐車場、東口ロータリー、東口広場の大規模再開発事業に協力した従前地権者でもあります。
■権利変換後も従前の商売を続けてもらいたい・・・
当時の今井宏市長(現衆議院議員)は、「この種の大規模再開発事業では地権者が再開発前の商売を続けていくのは難しいが、アコスに戻って来てもらって、そのまんま商売を続けてもらえるような事業にしたい。」という肝いりで完成した事業。一部地権者との裁判も乗り越えて、地権者であり自らがテナントという複雑な権利関係を飲み込みながら、多くの地権者が自分で商売を続けています。
■株式会社アコスは草加市が51%を出資・・・
一方、株式会社アコスは草加市が株式の51%を出資して設立した第三セクターのテナントビル管理会社。当然、彼らの使命は「アコス商店街ですべての出店者が共存共栄していけるようなテナント管理とテナント誘致を実現すること。」です。
にも関わらず、従前地権者の内、珍来と珍楽という2店のファミリー中華レストランがすでに営業しているところに大手チェーンの同業他社の店舗を誘致してくるというのは先行する2店舗の売り上げのパイを食わせるような無計画な発想であり、株式会社アコスがテナントビル管理会社としての使命を漫然と行っている証拠であるとさえ、私は感じています。
■本来のテナントビル管理会社の使命とは・・・
テナントの業種構成率がどうであって、何を補充することによって、エリア全体の集客力が向上するのかという戦略を立てて、誘致すべき業種を特定して募集することがまず第一番目の発想として存在していなかったことが、間違いです。
利用客が何を求めているかという調査も是非、していただきながら、三方一両損ではなくて、三方一両得となるような計画実現を求めたいと思います。事業そのものの趣旨が真摯に守られ、活かされていかないとしたら、草加市の事業に誰が今後協力してくれるでしょうか。誰も草加市がしようとする事業を信頼できなくなってしまうかもしれません。
※その後のアコスの対応
駅前テナントビルの経営は細心の努力と大胆な戦略が必要です。テナントビル全体が地域他店舗と比べて集客性を向上させていくための常日頃からの細心の注意と対応策の検討にあけくれていてこそ初めて、株式会社アコスは優良テナントビル管理会社として存在意義を持続していけるのではないでしょうか。
東武鉄道が草加駅南ガード下をリニューアルさせたのも、ヴァリエ側の同様の検討・努力の結果であり、アコスがただそれを脇目で見ていて良いわけがありません。そして、そもそも草加駅東口があのように沿線でも早い段階から大型テナントビル2館を含む大規模再開発によって発展したのは、もともと古くからあの土地で商売をしていた地元地権者の協力があってのことであり、草加市の方針として、開発後にもそこに止まって商売を続けてもらうことを意図したものだったことを市民の皆さまにも知っていていただきたいと思います。
公共のために誰かが犠牲になるのは仕方がない。そう感じることがないとは言い切れませんが、私は「だれもが幸せなまち」をこの草加で実現させていきたいです。
そもそも「わたや」さんが撤退しなければならなかったことが残念です。そして、その後にどのようなテナントが入るかはその他のテナントの死活問題。戦略的に、そこに何が入るのかをきちんと分析し、検討し、決定して、具体的なテナント募集を仕切り直すべきだと思います。
現時点での動きとして、「わたや」後のテナント募集にあったては、バーミアンが出店することは白紙にもどして、再検討していくことになりそうです。2006.4.13
※本格焼き肉レストラン「虎(たいが)」オープン。テナントビル「アコス」にはなかった本格焼き肉レストランが出店しました。経営者も地元の経営者で、アコスでもすでに「スカンピ」というイタリアンレストランを経営している実績のある企業です。
瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor
ブログテーマ:アコス、草加駅東口市街地再開発事業、従前地権者、テナント、テナントビル管理会社、第三セクター、権利変換事業
私の会社の親会社は、某不動産開発の最大手なのですが、テナント誘致の計画性やその後のフォローはそれはすごいものです。
私達グループ会社の社員は、買い物をするならなるべくテナントでお金を使う様にしています。