ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

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草加市議会2月定例会が閉会。

2007-03-21 00:29:13 | 市議会議員として
※草加市議会「自由市民クラブ議員団」は、平成19年度予算審議やその他の重要案件を審議する2月定例会において、最大限の職責を果たす努力をいたしました。まだまだ草加市民の皆さまの負託に応えきれておりませんが、引き続きのご支援をよろしくお願い申し上げます。

草加市議会2月定例会は3月19日(月)に閉会しました。この議会には3つの大きな山場がありました。1つ目は、昨年の12月議会に提案されていた「公益通報制度」に関わること。2つ目は、初めて草加市議会に設置された一般会計予算特別委員会の予算審査。3つ目が、木下市長の平成19年度施政方針演説と各派の代表質疑です。

■木下市長の施政方針演説に対する代表質疑 by 瀬戸健一郎

自由市民クラブ議員団は平成2年に結成以来、常に草加市議会の最大会派として、議会全体をリードする役割を担ってきましたから、市長の施政方針演説に対する代表質疑も常にトップバッターでした。しかし、現在は昨年の市長不信任案に対する対応で5名の議員で構成する第3会派という位置であるため、代表質疑も3番手でした。これは団長である不肖、私、瀬戸健一郎が務めさせていただきました。

※木下市長の「施政方針演説」に対する「代表質疑」は、こちらをクリックしてください。

■平成19年度一般会計予算審査 by 佐藤勇

一方、これまで予算委員会を設置せず、各常任委員会に分割付託してきた草加市一般会計予算も、草加市議会の歴史で初めて予算特別委員会を設置して一括審査することになって、その初代委員長に私たち自由市民クラブ議員団の佐藤勇幹事長が就任し、6日間の集中審査を行いました。そこで先日のブログ記事でもご報告申し上げた「附帯決議」が全会一致でまとまり、これが19日の本会議最終日にも委員会提出議案として議決されました。

※以前のブログ記事「冨士製革工業跡地の整備計画は凍結。」は、こちらをクリックしてください。

■草加市政における公正な職務執行の確保に関する条例

さらに、昨年の12月に市長から提出された「草加市政における公正な職務執行の確保に関する条例」(案)は、そもそも草加市で発生した公共工事に関わる暴力団による恐喝事件は草加市の制度上の問題が原因であったからではなく、木下市長自身と事件を起こした特定の暴力団の「親しい関係」が背後にあったことが裁判官によって指摘されている事件であり、いわゆる「公益通報委員会」を単純に市長の附属機関として設置することは再発防止策としては不十分であるとの認識から議会が継続審査とした条例案でした。

※以前のブログ記事「公益通報制度って何?」(2006年5月16日)は、こちらをクリックしてください。

■公益通報制度に関わる中間報告 by 松井優美子

この条例案を審査していた総務文教委員会の委員長も、私たち自由市民クラブ議員団の松井優美子委員長でした。閉会中に精力的に審査したものの、団長である私の力不足で自由市民クラブ議員団としての明確な改正点を示すことが遅れたため、委員会を仕切る松井委員長にも余計な負担をおかけしましたが、結論は以前のブログ記事の通りであり、2月議会冒頭で行った松井委員長の中間報告にも反映されました。

※以前のブログ記事「公益通報制度(案)の問題点。」(2007年2月8日)は、こちらをクリックしてください。

■条例案撤回 by 木下市長

木下市長はこの委員長報告を受けて、大筋で委員会がまとめた改正点のみの修正を加えて議会に再提出するために、一度、この議案を撤回しました。私たち議会側も木下市長の関わった事件の再発防止を目的とした条例案であるため、議会が修正の手を加えて制定するよりも、あくまで市長提出議案として議決することが望ましいという考え方で一致していましたので、そのような処理となりました。

■公益通報委員会の客観性の担保~水面下の折衝。

しかし、木下市長が再提案しようとした条例案には、自由市民クラブ議員団が主張していた「公益通報委員会」の客観性を担保するための工夫がありませんでした。そこで、水面下の折衝が続くこととなったのです。他会派も、本条例案が制定されるプロセスは全会一致が望ましいという認識であったため、自由市民クラブ議員団としてもぎりぎりの譲歩を模索し、結果的に公益通報委員会の委員の選任にあたっては、「議会の議決を経て」選任することで了解しました。

あくまで市長提出の条例案に位置づけられている「公益通報委員会」は市長の附属機関ですが、その選任を議会の「議決要件」とすることで、制度上、一定の第三者性・客観性が担保できると判断しました。

■条例案再提出&全会一致で可決~再発防止策として一定の成果を期待。

これが議会最終日の19日に市長の追加提出議案というかたちで提案され、最高の政治決着というシナリオで委員会付託を省略、質疑・討論なしで、草加市議会全会一致で可決し、条例化されました。今後、特別職報酬等審議会が閉会中に開かれ、公益通報委員会の委員の報酬と具体的な人選に入り、6月定例会で議案として提案されて、7月1日から施行されることになります。

■自由市民クラブ議員団~草加市のデモクラシー発展のために!

佐藤予算特別委員長、松井総務文教委員長、私の3名はそれぞれ今会期中に登壇し、大きな発言の機会を頂きました。しかし、この難しい議会を乗り切るために、わが団の須永賢治議長と中山康監査委員がそれぞれの重責を担っていたことも合わせてご報告いたします。

さらに、この背景には私たち自由市民クラブ議員団に対して、多大なるご協力とご指導を賜った職員を初めとする様々な専門知識をお持ちの皆さまがおられたことに、この場をお借りして心から御礼申し上げる次第です。

今後とも、地方自治を担い、草加市のデモクラシーを少しずつでも発展させていくために、権力に屈せず、草加市民の良識と常識の声が活かされる知恵と力を存分に発揮してまいる覚悟ですので、引き続き、私たち自由市民クラブ議員団に、変わらぬご支援ご指導を賜りますようお願い申し上げます。

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor


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