ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

政治生活30年の経験と学識を活かし、ポリティカルセオリストの視点から政治の今を語ります。気軽にコメントして下さいね!

「みんなでまちづくり」~自治基本条例って?!

2007-07-26 01:47:03 | 市議会議員として
※画像は来る8月10日(金)に開催されるシンポジウムのお知らせです。みなさまお気軽にご参加ください。一緒に草加市のまちづくりについて語り合いましょう!このブログ記事の表題「みんなでまちづくり」~自治基本条例って?!は、私の基調講演テーマです。

ご存知ですか?「草加市みんなでまちづくり自治基本条例」
~全国で20番目に制定された先進の「自治基本条例」なんです。

■自治基本条例って?~草加市の最高規範。

「自治基本条例」とは、地方主権時代にふさわしい自治の基本理念・基本原則を明らかにし、自治の主体である市民と市民の信託に基づく市議会・市長それぞれの役割、市政運営に関する基本的な事項を定める条例です。市政運営全般を規律する最も基本となる条例として、「草加市みんなでまちづくり自治基本条例」は草加市の自治の最高規範に位置づけられています。

■草加版デモクラシーのルールでもある。

また、憲法や地方自治法等の法律で定められている全国版の地方自治制度をベースに、地域の特性を活かし、参加と協働(パートナーシップ)によるまちづくりを推進していくための新たな制度や仕組みも加え、草加市版のデモクラシーのルールとして定めています。
※草加市みんなでまちづくり自治基本条例の前文には、「民主主義」ではなく「デモクラシー」という言葉が使われています。これは、英国や米国で使われている"Democracy"(デモクラシー)の語源が"Demos Cratia"(デモス・クラティア)というラテン語で、これを直訳すると「多数による統治」という意味です。

※「封建主義」や「天皇制」が背景に色濃く存在していた明治時代の日本で、その対極にある価値観として翻訳された「民主主義」という表現をあえて用いず、原語本来の意義を尊重して「デモクラシー」という言葉が採用されています。

※「デモクラシー」=「多数による統治」=「みんなでまちづくり」という、草加市みんなでまちづくり自治基本条例の「基本理念」を表すことばです。


■市議会の修正で基本条例化~全国唯一の実例。

草加市の自治基本条例は平成10年度に草加市の市政施行40周年記念事業として開催された「パートナーシップによるまちづくりシンポジウム」から発展し、市民と有識者で構成する「(仮称)草加市パートナーシップまちづくり条例懇話会」がまとめた原案「草加市みんなでまちづくり条例」(案)を元に、市政の議決機関としての草加市議会が自らの役割を付け加え、平成16年度に全国で20番目の「自治基本条例」として制定されました。

全国の自治基本条例の制定過程を見ると、ほとんどのケースが市民参加によって原案がつくられ、市長が議会提案して原案可決されています。従って、市長原案に議会の役割や責務が盛り込まれることは手続き的に難しい作業でした。しかし、草加市のケースは、議会が積極的に自らの役割と責任を明確に規定していることから、全国の自治体から視察団が訪れています。

■現行法制下で可能な、あらゆる手続きを駆使して・・・。

この間、実に6年間もの議論が続けられ、懇話会でも原案策定にあたり広報そうか特集号などを通じて条例中間報告案を発表してパブリックコメントを求めたり、市議会での条例審査においては、草加市議会で初めて市議会主催による市民オープンセミナー(参加者514名)を開催したり、草加市議会報号外を発行して自治基本条例としての修正原案を発表して広く市民全般にパブリックコメントを求めました。さらにその後に、この種の案件では全国初となった「公聴会」を開催し、懇話会のメンバー、行政法学者、公募市民の方々を公述人として招いて、一般公開された議論の中で最終調整を加え、平成16年6月18日に草加市議会本会議で修正可決されました。

■自治基本条例の精神・理念・制度を活かすことが最大の課題!

現行法制下で認められたあらゆる手段を駆使して市民への情報公開と参加の機会を最大限に実現すべく、慎重に、丁寧に作業をすすめて制定された「草加市みんなでまちづくり自治基本条例」ですが、ここに定められた「理念」や「制度」をすべての市民のみなさまにどのように伝え、活用していただくことができるかが、残された最大の課題です。

自由市民クラブ議員団所属議員一同は、この条例の目標理念である「だれもが幸せなまち」をつくるため、今後とも誠心誠意、職務を全うする覚悟です。


※「市民のみなさまのご意見をまちづくりに反映させるための仕組み」詳細画像はこちらをクリックしてください。


☆あなたも「まちづくり登録員」になりませんか?☆

登録員になると、みんなでまちづくり会議に議題の提案をする事ができ、みんなでまちづくり会議に出席をして、発言することができるようになります。

提案できる内容
① まちづくり計画の提案
② パートナーシップによるまちづくりの政策提言
③ この条例の運用の監視
④ この条例の調査・研究
⑤ その他この条例に基づくまちづくり

みなさんも、一緒に草加のまちづくりを考えませんか?

登録すると、このようなカードが発行されます。



登録員の申請書等資料は、みんなでまちづくり課のほか、市役所情報コーナー、サービスセンター、コミュニティセンター、公民館、文化センターで配布しています。

「草加市みんなでまちづくり自治基本条例」の全文は、市役所ホームページの例規集で閲覧できます。http://www.city.soka.saitama.jp/reiki_int/reiki_honbun/ae32208141.html

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor


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1 コメント

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問題点も多い自治基本条例 (らんらん。)
2011-11-02 20:34:05
こんばんは。
自治基本条例の全てを否定するつもりはございませんが、例えば、日本会議地方議員懇談会でも自由民主党政務調査会でも随分と問題点が指摘されています。(詳細は日本会議HPや自民党HP・わたしたちの政策を参考にしてください。)

草加市の条例の場合の問題点。
1、NPO草の根ネットなどの特定の政治思想を持つ集団が条例制定時に関与したこと。
2、住民投票条例の基準があいまい。⇒有権者資格を満20歳以上の日本国籍を持つものに限るべき。そして、最終的には行政と議会が責任を持つこと。法的根拠のない、住民投票によって地方議会の意思を拘束することはできない。
3、子供の権利条例の制定(今月議論されます。)⇒児童に関する法律との関係を考慮する必要性あり。過度な子供の権利主張は、大人に悪用されたり、必要以上の社会対立を招くこともある。
4、生駒市で問題になりましたが、常設型住民投票条例も問題です。
参考までに。
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