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4月5日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
学ぶ心
人は教わらず、また学ばずして何一つとして考えられるものではない。幼児のときは親から、学校では先生から、就織すれば先輩から、というように教わり、学んでのちはじめて自分の考えが出るものである。
学ぶという心がけさえあれば、宇宙の万物はみな先生となる。物言わぬ木石から秋の夜空に輝く星くずなどの自然現象、また先輩の厳しい叱責、後輩の純粋なアドバイス、一つとして師ならざるものはない。どんなことからも、どんな人からも、謙虚に、素直に学びたい。学ぶ心が旺盛な人ほど、新しい考えをつくり出し、独創性を発揮する人であるといっても過言ではない。
【コラム】筆洗
2014年4月4日東京新聞TOKYOWeb
▼十八世紀末、フランス国王ルイ十六世は、当時注目を集めていた「画期的発見」の真偽を確かめるよう、科学者たちに求めた
▼天体から発して神経などに作用する「動物磁気」なるものがあって、その乱れで病は起きる。そんな説を提唱した医学者メスメルが、磁気を使った治療の実演を繰り返し、世間を驚かせていたからだ
▼検証にあたった科学者らは、この医学者の治療法を再現してみた。ぜんそくの患者に「磁気を帯びた木」を抱いてもらうと、なるほど発作が起きた。だが実は、これは磁気など帯びさせぬただの木。再現実験で確かめられたのは「プラセボ(偽薬)効果」だった
▼「薬と思って飲めば、かたくり粉も効く」とはよく言われるが、確かに病気によっては偽薬が驚くほど効果を発揮するそうだから、「景気の気は、気分の気」と言われる経済ならなおのことかもしれぬ
▼黒田東彦総裁の下、日銀が「異次元緩和」に乗り出して一年。株価は上がり、デフレ脱却も…とは聞くものの、上がったのを実感できるのは、物価と税金だけ。痛みが増した気すらするのは、どうしたことだろう
▼しばらく前の『日経サイエンス』誌に「プラセボ効果の脳科学」なる興味深い記事が載っていた。医師が痛みを訴える患者に共感して、きちんと向き合えば、偽薬の効果も増すというのだ。さて黒田医師、安倍医師の手腕は如何(いかん)。
【社説】東京新聞TOKYOWeb
アンデルセン賞 子どもに夢 これからも
2014年4月4日
日本の児童文学の可能性を押し広げる快挙だ。国際アンデルセン賞の作家賞に、文化人類学者の顔も持つ上橋菜穂子さん(51)が選ばれた。夢を与える物語をこれからも世界に向けて紡いでほしい。
国際アンデルセン賞は児童文学界の「ノーベル賞」とも呼ばれる。歴代受賞者には「ムーミン」シリーズで知られるフィンランドのトーベ・ヤンソンさんら文豪が並ぶ。日本人では詩人のまど・みちおさんが一九九四年に受賞して以来、上橋さんは二十年ぶり二人目の作家賞受賞だ。
女用心棒が主人公の「守り人」や異世界での少女と獣の関わりを描く「獣の奏者」など長編シリーズは世界中で翻訳出版されている。テレビアニメにもなり、幅広い年代に親しまれている。
作品の根っこには、自然に対する尊敬がある。人間であれ、物言わぬ生きものであれ、静物であれ、同じ命を感じ取る目がある。
「石ころだって蹴られたら痛いだろう」。そう思うと、上橋さんは蹴り飛ばすこともできないそうだ。こうした柔らかな感性に導かれた物語に、世界中の人が夢中になって引き込まれたのだろう。
物語の楽しさは、日常生活を飛び越え、自分がそこに暮らしているような現実感を味わえることにある。上橋さんの作品は時空を自在に超えていく。
少女時代は読書に没頭する一方で、歴史や考古学が好きだった。ナウマンゾウの化石が出土した長野県野尻湖にある祖母の家で毎夏を過ごし、縄目のついた土器の破片に触れた体験は忘れがたい。
その延長にあるのが文化人類学者の仕事だ。オーストラリアの先住民アボリジニの研究でフィールドワークに明け暮れ、変わり続ける人々の生活や文化に向き合うことを知る。本の知識だけでなく、自分で見て、歩き、感じたことが出発点になり、それらは作家の仕事に生かされていく。
生々しい対立や葛藤(かっとう)、矛盾を抱え、それでも生きようとする人々の物語は、国や人種を超えて愛されていくだろう。
幼いころ、祖母は上橋さんをあやすように昔話を語ってくれた。親も本を読んでくれた。登場人物に自分の心を重ね、想像の翼を広げた時間はかけがえのない宝物だ。
二日は「国際子どもの本の日」。児童文学は大人の心も潤す。スマートフォンやパソコンなど機器を通したコミュニケーションに頼りがちな時代に、気になる一冊から手にしてみたい。
☆ 今日は少し寒いです。花冷えです。今日も皆様にとって良い一日で有りますように ☆
カープVメール
4日マツダスタジアム、カープ2―1DeNA、勝ち投手中田2勝、本塁打キラ2号、梵1号 詳しくは中国新聞朝刊で
4月5日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
学ぶ心
人は教わらず、また学ばずして何一つとして考えられるものではない。幼児のときは親から、学校では先生から、就織すれば先輩から、というように教わり、学んでのちはじめて自分の考えが出るものである。
学ぶという心がけさえあれば、宇宙の万物はみな先生となる。物言わぬ木石から秋の夜空に輝く星くずなどの自然現象、また先輩の厳しい叱責、後輩の純粋なアドバイス、一つとして師ならざるものはない。どんなことからも、どんな人からも、謙虚に、素直に学びたい。学ぶ心が旺盛な人ほど、新しい考えをつくり出し、独創性を発揮する人であるといっても過言ではない。
【コラム】筆洗
2014年4月4日東京新聞TOKYOWeb
▼十八世紀末、フランス国王ルイ十六世は、当時注目を集めていた「画期的発見」の真偽を確かめるよう、科学者たちに求めた
▼天体から発して神経などに作用する「動物磁気」なるものがあって、その乱れで病は起きる。そんな説を提唱した医学者メスメルが、磁気を使った治療の実演を繰り返し、世間を驚かせていたからだ
▼検証にあたった科学者らは、この医学者の治療法を再現してみた。ぜんそくの患者に「磁気を帯びた木」を抱いてもらうと、なるほど発作が起きた。だが実は、これは磁気など帯びさせぬただの木。再現実験で確かめられたのは「プラセボ(偽薬)効果」だった
▼「薬と思って飲めば、かたくり粉も効く」とはよく言われるが、確かに病気によっては偽薬が驚くほど効果を発揮するそうだから、「景気の気は、気分の気」と言われる経済ならなおのことかもしれぬ
▼黒田東彦総裁の下、日銀が「異次元緩和」に乗り出して一年。株価は上がり、デフレ脱却も…とは聞くものの、上がったのを実感できるのは、物価と税金だけ。痛みが増した気すらするのは、どうしたことだろう
▼しばらく前の『日経サイエンス』誌に「プラセボ効果の脳科学」なる興味深い記事が載っていた。医師が痛みを訴える患者に共感して、きちんと向き合えば、偽薬の効果も増すというのだ。さて黒田医師、安倍医師の手腕は如何(いかん)。
【社説】東京新聞TOKYOWeb
アンデルセン賞 子どもに夢 これからも
2014年4月4日
日本の児童文学の可能性を押し広げる快挙だ。国際アンデルセン賞の作家賞に、文化人類学者の顔も持つ上橋菜穂子さん(51)が選ばれた。夢を与える物語をこれからも世界に向けて紡いでほしい。
国際アンデルセン賞は児童文学界の「ノーベル賞」とも呼ばれる。歴代受賞者には「ムーミン」シリーズで知られるフィンランドのトーベ・ヤンソンさんら文豪が並ぶ。日本人では詩人のまど・みちおさんが一九九四年に受賞して以来、上橋さんは二十年ぶり二人目の作家賞受賞だ。
女用心棒が主人公の「守り人」や異世界での少女と獣の関わりを描く「獣の奏者」など長編シリーズは世界中で翻訳出版されている。テレビアニメにもなり、幅広い年代に親しまれている。
作品の根っこには、自然に対する尊敬がある。人間であれ、物言わぬ生きものであれ、静物であれ、同じ命を感じ取る目がある。
「石ころだって蹴られたら痛いだろう」。そう思うと、上橋さんは蹴り飛ばすこともできないそうだ。こうした柔らかな感性に導かれた物語に、世界中の人が夢中になって引き込まれたのだろう。
物語の楽しさは、日常生活を飛び越え、自分がそこに暮らしているような現実感を味わえることにある。上橋さんの作品は時空を自在に超えていく。
少女時代は読書に没頭する一方で、歴史や考古学が好きだった。ナウマンゾウの化石が出土した長野県野尻湖にある祖母の家で毎夏を過ごし、縄目のついた土器の破片に触れた体験は忘れがたい。
その延長にあるのが文化人類学者の仕事だ。オーストラリアの先住民アボリジニの研究でフィールドワークに明け暮れ、変わり続ける人々の生活や文化に向き合うことを知る。本の知識だけでなく、自分で見て、歩き、感じたことが出発点になり、それらは作家の仕事に生かされていく。
生々しい対立や葛藤(かっとう)、矛盾を抱え、それでも生きようとする人々の物語は、国や人種を超えて愛されていくだろう。
幼いころ、祖母は上橋さんをあやすように昔話を語ってくれた。親も本を読んでくれた。登場人物に自分の心を重ね、想像の翼を広げた時間はかけがえのない宝物だ。
二日は「国際子どもの本の日」。児童文学は大人の心も潤す。スマートフォンやパソコンなど機器を通したコミュニケーションに頼りがちな時代に、気になる一冊から手にしてみたい。
☆ 今日は少し寒いです。花冷えです。今日も皆様にとって良い一日で有りますように ☆
カープVメール
4日マツダスタジアム、カープ2―1DeNA、勝ち投手中田2勝、本塁打キラ2号、梵1号 詳しくは中国新聞朝刊で