京都便り

京都のこと、和菓子のこと、着物のこと。
四季折々のことを書きつづることができればと。

春は夕暮れ

2006-03-31 17:59:13 | つれづれ
 桜はまだ咲かない。一つ二つ気の早い花もいるようだけど、それはよっぽど暖かい場所にいるか、ほんとに気が早いだけで全体としてはまだまだ。
 道行く人も平日とあってはお花見気分という感じはない。夕暮れになると人通りもはたと少なくなって、まだちょっと冬の寒さを感じる。春はもうすぐそこまできてるのに、ここにきてちょっと足踏みしている感じ。

 今日は父の誕生日。生きていれば59歳。

 「来年還暦なんやなぁ」

と言ったのが聞こえてるのかどうか。還暦だったら、まさにおじいちゃん。孫もきっとなついただろうなぁ、と想像してみる。

どんな顔して抱き上げたかな。

熊野若王子神社

2006-03-30 18:45:39 | 京都観光
 哲学の道よりもちょっと上にあるせいか、たった数メートルの違いで桜の木々もまだつぼみが硬いように見える。もっと暖かい昼にくれば違うのかな。夕方になるとまだ肌寒いというより、まだ冬の寒さが残っている。これがいつしか寒くなくなって、すがすがしい風が吹くようになって、そして桜が咲いて。
 きっときれいだろうなぁ。父が撮った写真の中には熊野若王子神社の写真はなかった。たった数メートルあがるのがよっぽどつらかったんだろう。何年か前にもっといいデジカメを渡してあげれれば、もっと多くの写真を残してくれたんだろうか。

桜子

2006-03-23 15:13:09 | つれづれ
 あとほんの少しで桜が咲く。

 うちにとってはなるべく遅咲きで、なるべく長くもってくれるとそれだけでずいぶん売り上げが違うけど、桜はもう待ったなしで花開こうとしている。
 うれしいような、まだ咲かないでいてほしいような。毎年ふしぎな感覚で桜が咲くのを待っている。

 うちの父親は、

  「桜が一年に二度咲いてくれたらなぁ」

 と言った。

  「次の桜が見られるかなぁ」

 とも言った。

 その去年の桜を見ることなく他界し、そしてまた桜の季節がくる。来年桜が咲く頃には一人増える。その次の年くらいには一緒に花見に行けるかなぁ。ちょっとまだ早いかな。

 桜子って名前でもいいな。七月が予定日なのに桜子はヘンかな。

神結び

2006-03-21 04:51:58 | つれづれ
 本日は大安吉日。
 松尾大社で結婚式を挙げた。僕は結婚した。
 正確にはずっと前に役所に届けは出してあって、式がずっとあとになってしまったけど、そこはそれいろんな事情があってのこと。
 今日というこの日まで何度も松尾大社に足を運んで打ち合わせをして、さらに衣装をあわせをして、引き出物を考えて、ずっとこの日を待っていた。
 式がはじまる前からアクシデントもあったりして、ほんとに大丈夫なのかと思わないでもなかったが、なんとか最後まで式を終えることができた。親族の祝福もあってとてもめでたい式になった。
 父が生きていたらどんなに喜んだろう。そう思って、そのことを話した。涙が出た。

お祝い

2006-03-08 16:49:14 | つれづれ
 お祝いをいただいた。さすが京都の御三家の一つ。
 ヘギに熨斗、末広とすべてが京都らしい。他の地方ではこうしたお祝いというのはなかなかないらしいけど、京都はなぜだかこういう風習が今も残っている。だから京都らしいというのか、ずっと続いているのかもしれない。
 もちろんこれは昨日今日、代表取締役という役職をいただいた僕ではなく、今は亡き父が築き上げてきたものがこうした形で目の前にあらわれているに過ぎない。 亡くなってからもうしばらく経つけど、父の後ろ姿は日に日に大きくなる。
 僕もまた人の親になる。今の僕にはまだ足跡と呼べるものは何もない。子どもに何を残せるのかと思案するが何も思い浮かばない。お祝いももらったことだし、もうひとがんばり。

桜あります

2006-03-08 04:30:06 | キモノ
 哲学の道はまだ桜は咲いていませんが、うちの店先には一足先に桜をご用意させていただきました。いえ、じつはご用意させていただいたわけではなく、お客様から桜をお送りいただきました。

 店内には桜の帯もあります。春はまだまだ先だと思っていましたが、じつはもううちの店には春が来てます。満開の桜はまだ少し先ですが、ほんの少し先に桜を探しにこられた方、ぜひカワシマキモノショップ京四季にお立寄りください