蝉しぐれ

　今年はクマゼミばかりだった。
　アブラゼミよりも見てくれはいいけど、かといってこれが京都の風景にあうのかというとそれも違う気がする。クマゼミと言えばやっぱり南国。
　京都の夏に似合う蝉、ヒグラシあたりかな。そんなことを思っているとヒグラシの声。三十数年京都に生きてきて、市内でヒグラシの声を聞くのははじめて。
　声は涼しげだけど、まだまだ暑い。

中秋の名月

　京都の月見団子といえば細い餅に餡をかぶせるようにしたもので、昔話によく出てくるような丸い餅とは違う。古くは里芋をお供えしていたからこの形になったそうだけど、そもそもなぜに里芋なのか。確かに皮をむくと白くて丸い。
　でもそれをお菓子にしようという発想は普通じゃない。
　写真は中村軒の月見団子。なかなかにおいしい。