加藤敏春ブログ:21世紀の経済評論を語る!

2000年度東洋経済・高橋亀吉最優秀賞等を受賞。地域通貨「エコマネー」提唱者。

「コパクト・シティ」に関する考察(その6):アメリカの「スマート・グロース」

2005-11-16 00:04:43 | Weblog
 前回紹介した「ニュー・アバニズム」の動きの結晶として、94年アメリカ計画協会(APA)は「スマート・グロース」(賢明な成長)の考え方をまとめ、提示しました。
 その典型は、オレゴン州シアトル市(人口53万人)の「アーバンビレッジ戦略」に見ることができます。94年に策定されたシアトル総合計画では、成長管理政策と近隣計画を結びつけ、市街地内にタイプの異なる「アーバンビレッジ」と呼ばれる重点開発拠点を設定しています。「アーバンビレッジ」とは、複合機能を有するコンパクトな地区であり、一定のエリアを指定して住宅と雇用を優先的に集中させて密度を高める戦略です。
 これにより、そのエリア内の徒歩圏での生活サービスを充実させ、都市圏域での公共交通利用を促進させることを狙っています。