「『クール・ビス』はご存知ですか?:96年『カジュアル・ディ論争』の示唆するもの」の3回シリーズでの結論は、①結局はわれわれ一人一人のライフスタイルの変革なしにはCO2削減効果は期待できないということ、②服装は文化と密接にかかわっており、内面からの変革や場に応じた対応(TPO)が大事であるということでした。
TPOというと、今年は女性が水着を使い分ける傾向を強めているとのことです。海やプールサイドで切るファッション用のほかに、スパやスポーツクラブなどで使う機能重視の水着を買い求めている。メーカーも水から出た後の速乾性などを強化した商品を相次いで発売し、猛暑だった昨年を上回る販売を見通しているということです(6月21日付日本経済新聞朝刊31面)。
このようなTPOの感覚を持った「クール・ビズ」運動でないと、単なる「ノーネクタイ・ノー上着」となり、結局は失敗に終わることになるでしょう。6月26日(日)付け読売新聞朝刊9面は、「クールビズ まもなく1ヶ月」と題する特集記事と取り上げています。
そこで紹介されているエピソードをご紹介しましょう。
日本経団連の奥田硯会長ら首脳は、導入翌日の6月2日、インドネシアのユドヨノ大統領との朝食会ではネクタイと上着を着用した。奥田会長は「ネクタイを締めたりはずしたりが面倒だ」と本音を漏らす。
日本のビジネス習慣の中では、ネクタイと上着が必要な場面も多く、完全「クール・ビズ」はほど遠いのが現状です。ソフトバンクですら、役員の服装は常識に範囲内ということとしており、人と合うことが多いのでスーツ姿が多いとのことです。
一方、「クール・ビズ」に関しては、ブラックユーモアともとれる発言もあります。
6月21日付毎日新聞朝刊2面によると、日本経済同友会の北城挌太郎代表幹事(日本IBM会長)は、20日東京都内で開かれた講演会で、小泉総理の靖国神社参拝に触れ、
「小泉総理のお考えは尊重すべきだが、個人的に参拝される形のほうがいい」と述べ、
「近隣諸国に理解を得るためには、どういう形で参拝するかを是非お考えいただきたい」とした上で
「羽織袴で神社で行くのは見た感じからして軍国主義。クール・ビズで行かれたらどうか」と述べた、ということです。
ご本人としては真剣に発言されたものでしょうが、私の感じでは、ブラックユーモアともとれる発言です。TPOの感覚から言うと、神社に行くのは羽織袴でないと”さま”になりません。靖国神社問題については、別途取り上げたいと思いますが、「クール・ビズ」で行ったからといって、問題の本質的解決にはならないと思っています。
TPOというと、今年は女性が水着を使い分ける傾向を強めているとのことです。海やプールサイドで切るファッション用のほかに、スパやスポーツクラブなどで使う機能重視の水着を買い求めている。メーカーも水から出た後の速乾性などを強化した商品を相次いで発売し、猛暑だった昨年を上回る販売を見通しているということです(6月21日付日本経済新聞朝刊31面)。
このようなTPOの感覚を持った「クール・ビズ」運動でないと、単なる「ノーネクタイ・ノー上着」となり、結局は失敗に終わることになるでしょう。6月26日(日)付け読売新聞朝刊9面は、「クールビズ まもなく1ヶ月」と題する特集記事と取り上げています。
そこで紹介されているエピソードをご紹介しましょう。
日本経団連の奥田硯会長ら首脳は、導入翌日の6月2日、インドネシアのユドヨノ大統領との朝食会ではネクタイと上着を着用した。奥田会長は「ネクタイを締めたりはずしたりが面倒だ」と本音を漏らす。
日本のビジネス習慣の中では、ネクタイと上着が必要な場面も多く、完全「クール・ビズ」はほど遠いのが現状です。ソフトバンクですら、役員の服装は常識に範囲内ということとしており、人と合うことが多いのでスーツ姿が多いとのことです。
一方、「クール・ビズ」に関しては、ブラックユーモアともとれる発言もあります。
6月21日付毎日新聞朝刊2面によると、日本経済同友会の北城挌太郎代表幹事(日本IBM会長)は、20日東京都内で開かれた講演会で、小泉総理の靖国神社参拝に触れ、
「小泉総理のお考えは尊重すべきだが、個人的に参拝される形のほうがいい」と述べ、
「近隣諸国に理解を得るためには、どういう形で参拝するかを是非お考えいただきたい」とした上で
「羽織袴で神社で行くのは見た感じからして軍国主義。クール・ビズで行かれたらどうか」と述べた、ということです。
ご本人としては真剣に発言されたものでしょうが、私の感じでは、ブラックユーモアともとれる発言です。TPOの感覚から言うと、神社に行くのは羽織袴でないと”さま”になりません。靖国神社問題については、別途取り上げたいと思いますが、「クール・ビズ」で行ったからといって、問題の本質的解決にはならないと思っています。