今回も過去最高を更新 ~ 生活保護受給者数(平成25年12月分)

2014-03-05 13:39:15 | 日記
毎度、過去最高を更新し続けている生活保護・被保護者調査。今回は昨年12月分で、下の資料〔=被保護世帯数及び被保護実人員(各月間)〕の通り。ここ最近の傾向を見ていると、被保護世帯数は220万前後、被保護人員数は160万前後で今後当面は推移していくように見込まれる。

これまでの中長期的な推移は、先のブログ記事に掲載した資料1〔=被保護世帯数、被保護人員、保護率の年次推移〕のように急上昇傾向だ。“失われた20年”の間に、政府は幾多の経済対策を打ってきたが、生活保護対策としての効果は見当たらない。

また、好景気の場合には生活保護の被保護者数は改善傾向にあり、不景気の場合には悪化傾向にあることがわかる。経験的な実証では、景気動向は生活保護動向に直結するが、景気対策は生活保護対策に直結しない。

月ごとの統計では過去最高を更新し続けている。短期的には高止まり傾向で、中長期的には上げ止まり傾向にあるようにも見える。日本の政治・行政システムでは、国内での経済格差をなくすことは困難だろうから、一定の経済格差は甘受するしかない。あまりにもその度合いが大きくなっていくと、政治的には、生活保護への公的資金の流れは収縮していくだろう。

過去の景気対策が生活保護対策になってこなかったのは、生活保護受給者が景気対策による公共投資資金の行き着く先になっていないからであろう。労働力になれない生活保護受給者が増えているということだ。これは、少子高齢社会のもう一つの顔なのだろう。経済の牽引役として期待される公共投資資金の行き先は、労働力となる現役世代であるべきだ。



<資料>

(出所:厚生労働省資料

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