くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

「女王の教室」 最終話 大晦日バージョン

2006-01-08 23:40:44 | ドラマ

「女王の教室」は「野ブタ」の前の土曜枠の日テレですね。

こういうのを放映してるのは知っていましたがドラマ自体をあまり見ていなかった時期

で、TVはつけていても遠巻きに眺めていただけでしたが、年末に録画しておいて

良かったです。今日、一気にラストを見ました。今さら、遅くなってしまいましたが、

なぜこのドラマをきちんと見ていなかったのか返す返すも悔やまれます。

それほどすごい衝撃でした。なかなか魅せる脚本ですね。遊川さんでした。

 

ずっといじめと体罰のように見えた阿久津真矢。真矢の教室は女王に支配された

子供達がおびえて過ごす牢獄のように見えていました、それまでは。

しかし、こうやってひとつひとつひろっていくとその細かい部分には真矢が子供達に

向けてメッセージを発しています。そのときは気付かなくてもじわ~っと残るのです。

強烈ですね。この強い個性が話題をよんだのでしょう。

子供達は考えてみればまだ12歳。半端な年齢ですがこの時期って精神的な成長の

差は大きいのですよね。一方では将来を見据えたオトナな子がいて、その対極には

全然赤ちゃんな子もいるわけで。ひとくくりに教育論を語っても現場の前には色あせ

てしまうものです。そんな教室を、真矢は強い信念で引っ張ってきた。

お見事と言う他はありません。


最終話。

過労で入院する真矢に内藤教師が見舞い、真矢の真実に気付いたところから

始まりました。受け持ちの子供達、一人ひとりをデータ化し、詳細に記録を残して

いる真矢。驚きましたね。自分が子供達を思っていることをおくびにも出さず

実は細かい分析を行い、必要な事は全てこの中に揃っているのです。

しかしこれがもとで真矢は引っ越してしまったのでしょうか。

後に子供達が訪ねたらもぬけの殻でしたね。

教育委員会からの通達も一向に介しません。真矢には信念があるという点が

ただ素晴らしい。そしてこの信念は子供達にきちんと通じました。

事件を起こすことで真矢に助けに来て欲しいと願う子供達。愚かな行為であり、

決して真似てはいけませんが真矢を試すには十分なエピソードでした。

いつも突然現れる真矢に度肝を抜かれていた子供達も、今度の今度こそ真矢が常

に自分達のそばにいて見守っていてくれたことを実感できたわけです。

ここで一気に子供達と真矢の絆が深まったのですね。

しかし真矢は研修行きになりました。もう教室には来れません。

動揺する子供達に言います。「いい加減に目覚めなさい」。いつもの真矢です。

   人生に不安があるのは当たり前。

   大事なのはそのせいで自信を失ったり、根も葉もない噂にのったり

   人を傷つけたりしないことです。

   わからないのにわかったふりをして無理に納得する必要なんかないです。

   大切なものをしっかり見つめ、耳を澄まし、全身で感じなさい。

   12歳の今しかできないことをやりなさい。

 
職員室では内藤剛士が語りだしています。

やる気も理想もある先生を守らないといけない。

真矢は壁にぶつかったことのない子に自分を超えろと言いたかったのだ。と。

そしてどうしてそんなにがんばれるのかと原沙知絵は問うのです。

 「教育は奇跡を起こせる」と答える真矢。

    いい教師と思われるかなんてどうでもいいことね。

    そんなことは子供達が10年20年、経って思うもの。

原の言葉にうなずく真矢です。

 

「目覚めなさい」といつも言われていた子供達。

今やるべきことに、そう、たった今、目覚めましたね。

教頭のびっくら顔がおかしい。



卒業式。

それぞれが卒業証書を授与されてる時間に職員室で一人ひとりのデータを消す

真矢。その脳裏には何がよぎったでしょうか。ただ反発され、嫌われてきた

このクラス。やっと、思いが通じたというところで別れがきてしまいました。

もう子供達は真矢に誰も反抗しません。それどころか涙を流しそれぞれの言葉で

別れを惜しんでいます。しかし真矢はあくまでクール。

何をくだらないことを言ってるの。いつもの真矢です。

「仰げば尊し~♪」の合唱が妙にマッチして号泣必至でしたね。

真矢もぐっと来ていました。けれど決して感情を見せていませんね。


それから一月あまり。和美の登校の先に真矢がいます。

一番てこずらせた子です。傷つけたかも知れない。冷たく罰を言い渡し

泣かせてきました。だけどきっとこの子が一番かわいかったはずです。

登校する中学生の和美を見たかったのでしょうか。あくまでクールな真矢。

和美のはじける笑顔がかわいい。きっとこの日を待っていたに違いありません。

 先生・・駆け寄る和美は言います。アロハの意味知ってる?

 「ハローとグッドバイのほかにもう一つあるの。」

 うなずく真矢。

 「先生、アイ ラブ ユー」

走っていく和美を初めて真矢の笑顔が追いかけていきました。

和美の中では教室での闘いは既に風化され真矢の深い思いだけが残って

いきました。ある意味、理想的な結末となりました。

だいぶ泣かされましたが、最後はすっきりまとめてくれたと思います。

 

私にも印象に残る先生がいます。好きな先生も嫌いな教授も。

だけど強い個性があったからこそです。

ただ空気のように何気なく過ごした先生は結局忘れるだけ。

教育は奇跡を起こせると真矢は言いましたが

日本の10年先を変えられるのは教育だけです。

先を見据えた信念だけが子供達の未来を約束します。

「真矢の教室」、春にスペシャルがあるそうです。

次回は絶対にリアルで見ます!

子役達全員そのまま出演してくれたら嬉しいですね。

楽しみにして待ちましょう。



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
たちつていしおさん♪ (かりん)
2006-01-09 00:01:44
年末に一気に全部放映しましたね。

録画していましたがやっと見終わりました。

半分ぐらい見てから、どういう結論で収めるのか興味がありました。とか何とか理屈を言いますが結局面白かったにつきます。

いじめのようですが真矢は遠い先を見ていたし、子供が成長することを願っていたということ。それが冷たい雰囲気だったので誤解のもとだったということでしょうか。

春スペシャルが決定したらコメントに行きます〔笑)
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一日中やってたやつ? (たちつていしお。)
2006-01-08 20:29:40
ちらっと見た気がするんですけど、新聞欄見てやめましたww



でも、たしか唯一(ある程度)見たドラマです。イライラしながら見るんですけど、話が進むにつれてマヤに引き込まれていくんですよねww面白かったなー。



春にまたやるんですね。忘れないようにしないと…多分忘れるけど(-。-;)

やる時教えてくださいねー(・∀・)ノ
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