くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

「風林火山」軍師・山本勘助

2006-01-09 16:15:53 | ドラマ

 「功名が辻」の録画がされてなかった!あまりのショックでぶっ倒れてしまいました!

 きっと再放送あるわね・・・。それでこちらの「風林火山」はリアルで見ました。

 歴史物は苦手ですがお正月ですから時代物は必至ですね。自滅(爆睡)するのではと

 心配していたにも関わらず最後まで行きましたよ。

 北大路欣也の存在感に魅せられましたね。

 

 勘助(北大路)は由布姫(加藤あい)のその目に射抜かれてしまったということでしょうか。

 松岡演ずる武田晴信(信玄)と由布姫との間で二人を支え続けることが自分の使命だと

 悟った時から、この物語は始まります。

 勘助は風林火山の御旗を京の都にという強い思いから天下統一を夢見る武田軍に

 入ります。

 その卓越した才能を見抜いた武田晴信は「長生きしてくれ」と軍師、勘助を重用しました。

 

 さて出会いです。

 由布姫の父をだましうちにした晴信ですが、由布姫も自害したくないと主張し

 結局捕らわれの姫となりました。

 生き伸びる道はただ一つ、晴信の側室となり男子を産むことだと説得する勘助です。

 自分の気持ちを封印しなければならなかったこの時代ですが、

 勘助は生きている充足感は味わっていたと思います。

 あの由布姫の足を暖めるシーンは圧巻でしたね。

 
 この由布姫が籠から抜け出し逃げた理由がいまひとつわかりにくかったのですが

 本人はお屋形への思いと父の敵をと願う自分が葛藤し苦しんでいたと勘助に告げました。

 そこにもう一つ、勘助への思いも加わっているようにも感じられたのですがどうでしょうか。

 
 於琴姫との出会いもまた不思議でした。晴信はあくまでしらを切ったのに於琴姫は勘助が

 いずれやって来ることを知っており、味方であることも察知し、天真爛漫な雰囲気でいました。

 晴信が勘助を教えてくれたし、自分は晴信を好きだから側室にしてもらったのだと

 あくまでさわやかです。

 結局、晴信の女性関係も勘助がすべて取り仕切っていたということ。

 正室三条の方(若村真由美)の出現には目を見張りました。

 幽玄というのかしら、感情のない冷たさ。

 側室の由布姫が懐妊したときの菓子の対決はすさまじいものがありました。

 女同士の戦いとよく言いますが、実際には毒物を想像させる

 こんな緊迫したシーンなど経験した人はそんないませんよね。

 般若の顔に見えたのは私だけでしょうか?

 陰でじっと見つめる勘助でしたね。いざとなったら由布姫を守るつもりでいたはずです。


 しかし勘助は軍師です。戦わねばなりません。

 再び晴信の待つ軍へ戻り指揮をとります。

 そんな中、於琴姫は男児が生まれ、由布姫は穏やかではありません。

 ひと月以内に自分のもとへ於琴姫をと頼んでいます。結局、晴信は於琴姫を油川に帰し

 由布姫に於琴姫の子供二人を預けることとなりました。よくこんなことができたものだと

 信じられないです。現代に生きる私たちには想像もつかない戦国の世ですね。

 子供を置いていかねばならなかった於琴姫の気持ちが痛く感じてしまいます。

 それからしばらくして再び、由布姫のところへ参るとなんと由布姫は於琴姫と観音寺に。

 二人で尼になると脅してきました。考えに考えた軍師、勘助。結局二人の気持ちを汲んで

 自分達が出家することにしました。この辺もよくわからないけれど出家することで

 女性関係の足を洗うという表明したということですね。側室の二人は仲良くできていたようで

 それがちょっとしたこの物語の救いになっています。

      ・・・武田信玄、天文20年のことでした。


 やがて由布姫も病気がすすみ息絶える日が近づいてきました。

 お浪に、これまでの労をねぎらう由布姫。勘助には勝頼のことを託しました。

 25年の生涯を閉じた由布姫ですが、この日を契機に勘助もおそらく士気が下がって

 行ったように見えました。

 ただし実際にはここで有名な「川中島の合戦」を指揮しています。

 啄木鳥戦法というらしく二手に分かれて挟み撃ちする戦い方ということです。

 相手の裏をかいて早めに着いたのに、上杉軍はさらに早く着き、機を狙っていました。

 勘助は自分の誤りを認め、自ら軍の中に入り戦っています。

 「死に急ぐな」と信玄が声をかけているのに、まるで死に急いでいるように見えます。

 ようやく高坂軍の助軍が入り辛勝となったのに、勘助は命を落とすこととなりました。

 最後まで「勝どきを」と信玄に向かいつぶやくのですが信玄には届きません。

 あたり一面に敵味方が転がるなか、信玄が勘助を求めて、いつまでもふらふらと

 探している姿が哀れに見えて泣きを誘いました。

 しかし勘助は死の間際に由布姫を見ました。信玄より先に行って待ってるよ。

 それまで由布姫を守っていると思いたかったのでしょうか。

 ただ一途に自分を殺して由布姫を愛してきた勘助の最期でした。

 

 今回のドラマは軍師勘助でありながら、由布姫を愛した一面を大きく取り上げた形となり、

 軍師としての采配はあまり出てきませんでした。

 戦法として見たい方には残念だったでしょう。

 脚本としてもごつい仕上がりで台詞に魅せられるものが一つもなく、その点がとても

 残念でした。加藤あいの由布姫や星野真理の於琴姫はそのまま現代に移しても

 違和感ないくらい時代劇には見えない二人でしたが、若村の三条方は

 怒気迫るものがあり見ごたえがりました。すばらしかったですね。

 松岡の信玄も若いのに頑張ったと思います。威厳があるりっぱな信玄となりました。

 ただ勘助が北大路さんですから・・・。

 これはもう仕方ないです。北大路さんの魅力は全部でていたと思います。

 見事でした。感服。


 



11 コメント

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Unknown (いもこ)
2006-01-09 17:42:56
はじめまして。

風林火山についてのTBありがとうございます。

私のほうは内容にまったく触れていませんが

TBさせてください。

功名が辻は見逃されても、再放送があるから安心ですね。
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いもこさん♪ (かりん)
2006-01-09 19:06:58
TBありがとうございます。

功名が辻は再放送あるのですか。それは決定ですか?楽しみです。



いもこさんのブログも私と似ている部分がありまして

親近感を覚えました。



またよろしくお願いしますね。
返信する
大河ドラマは再放送あり (excel2000)
2006-01-09 20:14:21
風林火山見ました…ハイビジョン録画をしたくて(笑)。そのあとドコモのCMに由布姫が出ていたと思った私は影響受け過ぎかも。



大河ドラマは日曜放送、つぎの土曜日に再放送というパターンですね。

「功名が辻」

総合: 毎週日曜 午後8時~8時45分

毎週土曜 午後1時05分~1時50分(再)

BShi: 毎週日曜 午後6時~6時45分

BS2: 毎週日曜 午後10時~10時45分

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再びこんばんは (いもこ)
2006-01-09 23:22:57
excel2000さんがお書きになってるように

再放送ありますよ。

ちょうど日曜8時に歌笑録画とかぶるので、

大河(義経)録画はBS2か、土曜にしていました。
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Unknown (いも栗)
2006-01-09 23:36:19
義経を1年間初めて見終えて 疲れたので

今回は どうしようか迷い とりあえず1話を

見たけど なかなかよさそうですよ

かりんさんも 来週土曜日の再放送見てみてね

風林火山は かりんさんの記事読んで

録画してあるのを 見る気になりました

暇をみて 近いうちに 見ま~す
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訂正 (いも栗)
2006-01-10 00:51:38


おっと うっかり来週の土曜日などと

書いてしまいました

今度の 土曜日です

すんません
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TBありがとうございます! (紫陽花)
2006-01-10 11:27:13
TBしていただきありがとうございます!

同じような感想をお持ちで、うれしかったです。

北大路さんの貫禄でしたね。



大河ドラマも始まり、年始はなにかと時代劇が多くて、しかも長時間SPが多かったりで時代劇好きにはたまらない時期です。

大河ドラマは何回か放送するので助かりますよね。



また、よろしくお願いします!
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excel2000さま♪ (かりん)
2006-01-10 18:10:27
風林火山もご覧になったのですね。どうでした?

男性から見た感じは違うでしょう?あれはどうも勘助の本来の生き方とは違うのではないでしょうか。

そうそう、加藤あいはドコモのCMにでていますね。

一瞬、由布姫に見えたのね。綺麗ですもんね~~。



大河ドラマってこんなに放送してるのですか?

びっくりしました。でも必ず次回の前に見れるのですね。是非とも見たいと思っています。



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いもこさま♪ (かりん)
2006-01-10 18:17:36
そうか「歌笑」は日曜なのね。あまり見ていなかったけど大河と重なるのでしたか。

よしっ!わかりました。

土曜の午後一時の録画決定です。

こういう情報はやはりKAT-TUNのファン同士のありがたさですね。

嬉しいです。またよろしくお願いします。
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いも栗さん♪ (かりん)
2006-01-10 18:22:18
来週の土曜日って言うと遠い先みたいですもんね。

忘れないようにしますね。

そうね、義経は良かったという声が多いです。

私が大河を見たのはだいぶ前の秀吉のころだったから。あれからずっと見てないの。今回は脚本がどうなのか見てみたいなぁと思ったの。いも栗さんがよさそうというなら間違いないですね。録画します。
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