くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

14才の母 第3話 ~志田未来 強い決意とともに~

2006-10-26 13:52:47 | ドラマ

意外な展開でした。本当は二人とも好きあっていたなんて。

智志は中3で受験を控えてるから勉強に余念がないという時期だったのですね。

だから、自分の気持ちに蓋をしていたということですか。

今まで未希を避けてるようにさえ見えたのに本当は好きだったなんて

少なくとも前2話では感じられなくて、ぽっか~んとしてしまいました。

そんなわけでちょっと入れないままどんどん進んでいきました。

                        

キリちゃんのこと好き。未希は直球をど真ん中に投げました。

それを受け止めた智志。テレていたから、忙しかったから、いろんな条件が

二人が親しくすることを阻んでいたということでしょうか。

ただ一度だけを除いて。

そして未希の妊娠も告げることになりました。

あまりの事態に思考が追いつかないようで、翌日返事をするという智志。

少なくともこれまでの智志のイメージからは予想できなかった

誠意を感じることができました。この点は予想外でしたね。


その頃、智志の母、静香を訪れた未希の両親は父親の取り乱し方が

やはり父親らしく、静香の反論は未希を貶めるに十分なほどで

やはり静香らしく、また母の加奈子は未希を守ろうとする母の本能らしく。

3人ともに本当に3人らしい反応でした。

それにしても自分の息子が女性徒を妊娠させたと聞いたら、是非はともかく

普通は取り乱し、相手の健康を気遣ってから、反論に入りませんか?

「14才で妊娠なんて自由に育てていらっしゃるのねえ」

おお~っと度肝を抜く発言ですね。

ここまで悪意のトゲをたっぷり含んで攻撃、さすが講演会での話術者です。

でも生瀬父はもっと反論してケンカするぐらいでもよかった。

証拠を挙げろといわれて、胎児の現在、証拠をだすことはできなくても

時間が経ち、調べることでわかることですしね。

とっさのこととはいえ、自由に育てた云々はひどすぎるセリフ。

その言葉が一生、自分に返ってくることを覚悟すべきでしょう。

さらにすごいのは、「うちの子に限って」の盲目愛が未希の人格まで否定すること。

さすがに他人の子なのに「うちの子の名前を語った」というところまで

知恵が回るとは唖然としてしまいました。

これほどに回転する脳みそだからこそ、女一人でこれだけの地位に上りつめたと

いうことなんですね~~。

「未希は人様を傷つけるようなウソをつく子ではありません」

加奈子の台詞だけが救いとなった三人の対話でした。

 

しかし翌日、両親は未希を病院に連れていこうとします。

一時的に辛い思いをするけれど、長い人生だからほんの少し我慢し、

そうして忘れてしまおう。そうすれば明日には笑顔がきっと戻ってくる。

本当にどこから見てもそれしか手段がないのはわかっています。

低年齢、経済力、何一つ生まれる命を歓迎する要素が見られません。

しかし、未希は智志の返事に希望を見出していました。

だから今日一日だけ待って。


冥王星。冥王星も他の惑星も別に何も変わらずずっとそこにいるんだから、

冥王星をはずすんじゃなくて他のも惑星にするべき。。。

未希らしくないという意見に頷く級友たち。どうしたの未希・・・?


メグにはつい妊娠のことを告げてしまいます。

その子は口が堅いのか??大丈夫なの??

めぐの意見は、親のいうことはほとんど間違ってるけど今回に限り正しい。

誰だってそう思うのよもちろん。

しかし、ことが智志のことに及んだら急に冷静ではなくなる未希。

智志も「うっとうしい」と言うだろうというめぐに、

キリちゃんのことを知らないくせに、決め付けないでよ・・・。

すたすたと去っていく未希。

「何よ、自分だけ大人ぶって・・」


その頃智志は家を出ようとしていたのにテーブルにあったゲラを読んでしまいます。

静香が息子を生きがいにしていることをどのページからも読み取れる記事。

智志は、急速に気持ちが萎えていくのを感じていました。

 
そして、静香は息子を出しすぎたと思ったのか記事を差し止めの要求に出ます。

波多野は今更困るというのに、静香は金を置いていきました。

逆に好奇心に火をつけたような具合となってしまったのです。


未希が待つ公園には親子連れが現れ、つい自分のおなかをさすってしまいます。

そこに携帯がなりました。

  ごめん、いけなくなった。やっぱり無理だと思う。自分たちだけで子供を育てられ

  るわけがないし、多分、二人とも後悔すると思う。学校もやめないといけないし、

  友達もひくし、親もいろいろ言われる。今までの自分をすてなきゃいけなくなる。

  やっぱり無理だよ。好きだけど子供は忘れるしかないと思う。

でも未希には納得ができません。いえわかっていても、どうにもならないようです。

  私は忘れられないと思う。忘れることはキリちゃんを好きじゃなくなることだもん。

走って走って走って・・母の顔を見たら。、全部こみ上げて背中にすがって大泣き。

未希の切なさが加奈子にはわかったのですね。いつまでもこうしていて・・。

 

翌日、大雨の中、病院へ向かいます。未希が生まれた日は天気が良くて

娘が生まれた日をこんな気持ちのいい天気にしてもらえて、俺の人生捨てたもんじゃ

ないと思った。つまり何が言いたいかってお父さんとお母さんは生まれた時から

ずっとお前の味方だから。きついことを言ったけど心配するなってこと。

三人ともに、お互いに「うん」と頷き唇をかむのです。

こんなお父さんを泣かせてしまったんだね。


高畑医師は未希に辛い決断をしたけれど間違ってはいないと説明します。

肉体的リスクが高いからこそ16歳からの結婚を認めている法律の事例をあげ、

だからこそ出産は命の危険が伴うと告げるのです。この先生の視点は、

何よりも未希の身体を大事に思っているということが伝わるのが好感です。

勉強や世間はどうにでもなるけどあなた自身が死んでは取り返しがつかないでしょ。


智志が登校するときに母の顔を見た智志は、本当のことだと打ち明けます。

俺が赤ん坊の父親なんだよ。産みたいって言ったけれど断った。どうしていいか

わからないし。でもこのまま逃げちゃいけないんじゃないかと思った。

だからママに本当のことを言わなきゃいけないんじゃないかって。

母は、つい息子を平手打ちしてしまいます。取り消しなさいよ!

あんたそんな子じゃないでしょ。ママが一生懸命に育ててきたんじゃない。

本当のことだから取り消さないという智志は母を突き飛ばして外に飛び出します。

智志が取り消して何かどうにでもなるのか?

事実をなかったこととしてごまかそうとしても未希に宿る命は消せないし。

智志が飛び出たところを波多野は目撃します。

そして智志の行く手を遮る未希の父。「話がある」

二人は濡れながら歩いていきます。あとを追う波多野たち。


未希と加奈子は処置の準備ができるまで部屋で待つように言われます。

気持ち良さそうなベッド。ちょっと横になってみよう。

素直にベッドに入る未希に加奈子も一緒に横になります。

本当に忘れられると思う?彼にも言われたの。忘れるしかないって。

加奈子は絶句しますがしかしここでひるんではいけません。

  気持ちわかるなんて言って全然わかってなかったね。

少しでも未希の気持ちに寄り添おうとします。

  責任って苦しむのと違う。自分でしたことを受け止めるのも大事だけど

  未希が幸せに生きていくのも大事なんじゃないかな。

でも未希は、ここで葬ったら幸せになれない・・きっと忘れられないというのです。

でも、前向きにいかなくちゃ。忘れる事はできないけど辛いけどがんばろう。

加奈子も精一杯に未希を愛している事を告げています。

   世界で一番未希が大事なの。だからお母さんもがんばる。

これは理屈じゃないの。くしゃくしゃの顔を見たときにこの子に会うために生まれて

来たんだということを実感したということ。

加奈子が言えば言うほど、未希のおなかにいる命が愛しくなってくるようです。

   お母さん、お母さんがあたしを大事に思ってくれればくれるほど

   あたしは忘れられないと思うの。だってお母さんにとってのあたしは

   あたしにとっての・・あたしにとっての・・・

多分、あたしにとってのあたしのおなかの赤ちゃんと同じもの・・。

こう言いたかったのでしょう・・そこに。準備ができたと看護士がやってきました。

でも、もう未希は決断してしまいました。手術なんてできない。

いきなり病院を飛び出す未希。外は大雨。空を見上げる未希。

  どこに向かっているのか自分でもわからなかった。

  でもおかあさん。

  私が生まれてきて、呼吸して走っていることって

  すごい奇跡だってことがわかったの。

  この雨の粒の一つ一つも

  空の星屑の一つ一つもそこにあるだけですごいことだって。

                                    

二つの家庭の対比をくっきりと鮮やかに描いてくれました。

生瀬父のヘタレ具合もだから娘を愛して止まない姿には涙だし、

無条件で愛しているという美佐子ママは本当にステキな母親。

未希は大事にされて幸せに育ってきた子だとつくづく感じます。

そして智志はいない父親をいつも頭上に掲げられ知らない間に走らされています。

静香のような母を演じる室井さんは本当にはまり役ですね・・期待にたがわず。

親たちの対決は本当はもっと激しかったのかもしれません。

しかしここは7分目で抑え目にしたほうが効果的だと経験がそうさせたのでしょうか。

智志がもう少し悩める雰囲気でも良かったかな。

淡々として、ただ母親に反抗するだけの幼い中学生に見えるのが残念ですよね。

それにしても志田未来ちゃんは今週もすごい。

怒気迫るというくらいのすごさ。

おなかに命を宿すということは一気に母性が目覚めるのですね。

目の力強さといい、やはりこの子には脱帽です。 

もしもここで処置していたら未希は逆に自分を責め続けたでしょうか?

真面目すぎるからそんなことも考えられますね。

次週は学校で孤立しそうな雰囲気。



12 コメント

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うぅ・・・ (まこ)
2006-10-26 14:55:45
未希の迷いはわからんでもないけど、

現実の厳しさや、母体の危険性を考えれば

仕方無いのに・・・



しかし、今回は桐ちゃんママこと静香さんにムカッ



そりゃ溺愛してる息子がまさかそんな事をという

動揺はわかりますが、初対面の相手を前に

あまりにも失礼な態度!

この非常識さにムカムカしつつも、静香という人物像を理解出来る最高の対決でした!
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こんばんは (くう@携帯)
2006-10-26 19:06:13
親の気持ちは痛くて泣けました。

それは両家ともそう。室井母の気持ちも解りすぎるほど理解できます。



それに比べて 子供たちの考えの幼さ(-_-;)



何よりも、元から間違った事をしてないと言う未希の考えに、違和感いっぱいです。



産む事になる事は最初からわかっているドラマですが、このドラマを認めたら、14才で子供を作る事は間違っていない、と言う結末になる事だけは勘弁です(*_*)

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こんばんわ! (聞きたいことが・・・・)
2006-10-26 19:16:39
14歳の母は実話らしいんですけど・・・本とかはでてるんですか?教えてください>_<
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今晩は (タイガーです(o`・ω・)ゞ 敬礼♪)
2006-10-26 20:00:29
室井さんのキリちゃんを張るシーン! 気迫でした! 迫力満点! アレは本気で張ってますね(汗)



実際、あのような状況におかれたら、私も同じような事をしていたかもしれません。 年代によって、置かれている立場によって、さまざまな意見が出てくるこのドラマ。ちょっと強引な展開になったりもしますが、次回はもっと波乱!? 観ていて、ほんとに胃が痛くなってきます。
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格差社会の妊娠と出産 (キッド)
2006-10-27 02:12:25
かりん様、こんばんは。

もちろん、14才の母は困ったことなのですが。

極論すると経済的に自立していない者は

妊娠出産してはいけないことになる。

これをデフォルメすると

貧乏人は子供を生むなってことになる。

キッドはそういう考え方にはムカっと来るので

「出来てしまったものは仕方ない」

という方向で「仕方ない」を活用し

未希が世界に勝利して

無事出産というハッピーエンドを期待します。

何不自由なく育った子供が

幸せになる保障がないのと同じように。

逆境に置かれた人間が

幸せになる可能性もあると思いますので。

あはは・・・こーゆーところがまだまだキッドです。
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まったくもって同感だわ! (まりりん)
2006-10-27 16:33:25
かりんさん、こんにちは!

1週間ぶりのブログでデート(笑)なんだけど、その唯一のドラマがあまりにも重くて、なんとも辛いものがありますなあ~~。



>そんなわけでちょっと入れないままどんどん進んでいきました。

わっかる~~~!!私もまったくそう!!ちょっとやっぱり無理がありすぎだわね。てか、もしかしたら、脚本的にはそうでもなかったけど、この子の演技力の限界が私達に今までそう見せてただけとか だったりして(苦笑)



>しかしここは7分目で抑え目にしたほうが効果的だと経験がそうさせたのでしょうか

まあ、まだほんとに序盤だし、中盤以降にほんとの修羅場は持っていきたいってのが全体的な流れなんでしょうねえ。てか、後半はもうそれしかなくなるしねえ、見せられるものが。

この流れからして、親が一番最初に折れるんだろうし、友達とかがその次で、やっぱりクライマックスがVS室井ママってことなんじゃないかと思う。



見れば見るほど気が重くなりそうだけど、ともかく最後まで見届けなくっちゃね!



じゃあ、また来週までお元気でいてね!アディオ~ス!!
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まこさん♪ (かりん)
2006-10-28 20:37:42
こんばんは!



急速に母性に目覚めてきましたね。

やはり母になるということはこういうことなんでしょうか。

医師がいう母体の安全性としても早い処置をということだったし、一度は決心したのにね・・。

あれは加奈子ママの言葉に感化されたかな??



室井ママはすごかった!

ドラマだからデフォルメなのか本当にそういったのかそのあたりがようわからんが、あの暴言は私も唖然としました。お互いに子を持ってみればわかることもあるのに、「うちの子に限って」という態度は解せないですね。

本当にむかっときました。

この先の対決が見ものですね!
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くうさん♪ (かりん)
2006-10-28 20:50:55
こんばんは!



そうですか・・両家の親の気持ち!

どっちも我が子が一番かわいいに決まってますもんね。でもそこで相手を気遣うのが大人社会ではありませんか?室井ママのあり方は原始的ですね。本能だけでしゃべってるという。



子供の幼さはやはり生きた年数の浅さに比例するのでしょうか。経験が長い分親はその先になにがあるかわかるけれど子供には今しか見えてないのですね。



こういうのは特殊な例ですからまずありえないと思って見ていますが・・同じ年齢層にヒーローっぽく見えるのはまずいですね。
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聞きたいことが・・さん♪ (かりん)
2006-10-28 20:54:15
こんばんは!



このドラマは実話だと知ったのがブログさんを回ってる時なんです。

本が出てるのかもわかりません。

どこからそういう話がでたのかも忘れてしまいました。

お役に立てず申し訳ありません。



ただドラマが高視聴率なので、今後、出版とかあるかもしれませんね。
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タイガーです(o`・ω・)ゞ 敬礼♪さん♪ (かりん)
2006-10-28 23:50:50
こんばんは!



室井ママのビンタ・・強烈でしたね!!

本気でされたら逃げられませんよね(苦笑)

かわいそうに・・。



そうですね・・年代によって美化したり、逆に眉間にしわ寄せたりいろんな意見がありそうです。



経済的に無理な話なのに強引に産んでしまう・・。

今はこのようにしか見えませんがこれをどうやって視聴者に納得させるのかその辺の腕を見ていきたいですね。

ただお子様的な発想はごめんこうむりたいということは言えますね。
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キッドさん♪ (かりん)
2006-10-29 00:01:25
こんばんは!



格差社会でも産むことに関しては手続きさえすればいろんな応援があります。

なので多少不自由な生活でも生むこと自体は何とかなるのが日本のいいところですね。



でも、この子の場合、自身の身体が完成してないので産むという行為は自殺行為に等しいと医師が言いましたよね(極論ですが・・苦笑)



親からみれば可能性を秘めたこの子が閉鎖社会に閉じ込められることになることと、親としても外側からの視線とか経済を抜きにしてもいろんな壁があることを知っているのではないでしょうか。



いろんな山を全部上りきって恐らく産むのでしょうが

一点だけ、この年代の憧憬を誘う描き方だけはしないで欲しいものですね。



生まれた子が何の偏見もなくすくすく育ち、また未希も今後の勉強ができる環境が与えられることを希みたいと思っています。
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まりりんさん♪ (かりん)
2006-10-29 00:21:32
こんばんは!



一週間があっという間です。コメントのお返事が遅くてごめんね。



一つの命がかかっていますからね・・。辛いところです。これがもっと割り切った考え方ができるような家庭だったらここまで表面化しなかったのでしょう。要領よくいろんな意味で。



未希も真正面から正直でしたし両親も未希を大事にしていたし様々な面で理想的な家庭でしたもんね。



問題が重苦しいせいなのか演技力なのかどうも智志は抑えた風で深刻さがなく淡々と見えるのが難点といえば言えますね。

そこが未希との違いなのかもしれません。



親対決は今回は室井ママの暴言で一応終わった形になりましたが今後はどうなるでしょうか?

証拠なんてことを言い出したし、証明する方法はあるでしょうし、あんなことを言ったら自分に戻ってくるわよ。でも本当の「敵」は室井ママではなくて外にたくさんいましたよね。外だと気付くまでが意外と長いのかもしれません。



まずはどこまで描いてくれるのか楽しみです。

でも学校でのことなど辛いでしょうね・・。

胸が痛みそうな展開です。



そうそうさっき「ひと恋」見てたんで物凄い面白いのですが今日は軽くショックなシーンもありちょっとうじうじ気味です。

よかったら遊びにきてくださいね。



じゃあ来週までお元気で♪
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