篠田節子の短編集です。空いた時間の細切れをつなぐのに適していて
どれもが面白く、読みやすい。ちょこちょこ進めてなかなかgoodでした。
9編の中では表題にもなっている「天窓のある家」と「誕生」が一押しと思う。
「天窓」にはまっとうな道を行くことに対する冷めた視線というシニカルな部分があり、
最後に勝つのは「天然」というフレーズがぴったり。
まじめに夫を信頼していても結局夫に離婚されてしまう秀子と
その友人である香との本質で交わることのない生き方というもの。
香は夫が浮気しても自身も恋を楽しみ子供の教育の責任もはたし
本人が意識しなくても上手に幸せを手にしています。
一方秀子はそんな香を親密に心配しながらも自分と同じ境遇に向かわせようとする
その奥底にはどこか空々しい呪詛の響きが入っています。
友情として誠実さを押し売りするのは偽善以外の何ものでもないというメッセージが伝わってきます。
「誕生」は直子が昔、迎えるはずだったイメージを白い魂として書き表されています。
仕事のできる女であることの虚しさを遠いところから指摘しているのかも。
白いイメージが少しずつ成長していくのはホラーのような不気味さもあるけど
誰もが芯では愛されたいと願い、しかし実は「愛する対象がほしい」ということに気付いていくのでしょう。
始まりも終わりもわからずほんのわずかな時間ぽっかりこの世に浮かんでいることを
直子は悟り、白い魂も自分も同じだといつしか自然に受け入れていきます。
さらさらと水のような感情だけをもつイメージは最後には心の内側にひっそりと入り込んで
泣けます。
どれもが面白く、読みやすい。ちょこちょこ進めてなかなかgoodでした。
9編の中では表題にもなっている「天窓のある家」と「誕生」が一押しと思う。
「天窓」にはまっとうな道を行くことに対する冷めた視線というシニカルな部分があり、
最後に勝つのは「天然」というフレーズがぴったり。
まじめに夫を信頼していても結局夫に離婚されてしまう秀子と
その友人である香との本質で交わることのない生き方というもの。
香は夫が浮気しても自身も恋を楽しみ子供の教育の責任もはたし
本人が意識しなくても上手に幸せを手にしています。
一方秀子はそんな香を親密に心配しながらも自分と同じ境遇に向かわせようとする
その奥底にはどこか空々しい呪詛の響きが入っています。
友情として誠実さを押し売りするのは偽善以外の何ものでもないというメッセージが伝わってきます。
「誕生」は直子が昔、迎えるはずだったイメージを白い魂として書き表されています。
仕事のできる女であることの虚しさを遠いところから指摘しているのかも。
白いイメージが少しずつ成長していくのはホラーのような不気味さもあるけど
誰もが芯では愛されたいと願い、しかし実は「愛する対象がほしい」ということに気付いていくのでしょう。
始まりも終わりもわからずほんのわずかな時間ぽっかりこの世に浮かんでいることを
直子は悟り、白い魂も自分も同じだといつしか自然に受け入れていきます。
さらさらと水のような感情だけをもつイメージは最後には心の内側にひっそりと入り込んで
泣けます。
今日も、快調ですね。
活字嫌いな私で、本は読めないけど、本を少し読んだように、登場人物の心理が伝わってきますよ。
活字嫌いなのに私の日記を読んでくださってありがとうございます。
よかったらまた遊びに来て読んだ気分になってくださいね
気持ちのいいテンプレートですね。
読書についてもUPしたい思っているのですが、ご存知のようになかなか…。
またお邪魔させていただきますね♪
ご覧の通りまだ始めたばかりですが少しずつ書いていくつもりです。
時々、覗いてくださると嬉しいです。
nekoさんのサイトにはお楽しみがたくさんなので、これからも遊びに行かせてくださいね