体奏家/新井英夫の予告報告 (DANCE-LABO KARADAKARA)

体奏家/ダンサー新井英夫の舞台活動とワークショップ活動の予告と報告。たまに日々の雑感あれこれなども。

山形大学集中講義「身体と芸術」盛況のうち終了!!

2009-09-22 09:49:54 | 報告
9/17木から19土まで、山形大学地域教育文化学部での「身体と芸術」集中講義が今年も無事終了。身体系のワークショップそのものが初めてという学生がほとんど。身体をほぐして、五感を通して、ダンス的身体表現、音あそび、造形あそびを3日間朝から夕方まで行いました。ほぼ20名の学生さんたちとゲストが受講。

はじめは戸惑いも見られたけれど、3日目ラストには校舎内野外でサイトスペシフィックに場の空間や音を活かして即興的パフォーマンスを創ってもらった。虫の音、木立、工事のノイズ音、小川の空間…これらと奏でる楽器やカラダが丁寧に大胆に対話するどのグループも見事なパフォーマンスだった!!

3日間を通して、感じたことは学生さんたちの緩やかな関係の「変化」。授業中もそうだけれど、休憩時間も、互いの距離がぐっと縮まった感じ。からだがほぐれる・感覚がひらく・関係がつながる・そして他者(ヒトと環境)とのつながりから創造するというプロセスがみえた。主に2年生対象の必修授業だったのだが、3日間からだを通した恊働によって入学後に顔を合わせてからはじめて「知り合い・認め合う」ことができたのかもしれない。かつてあったコミュニティのつながり・紐帯が現代は放っておいたら機能しなくなりつつあるなか、身体系ワークショップの持つ社会的意義があるとしたら、こういった点なのだろう。どうかこの「種」を各々で育て、かつ仲間とシェアしてもらいたいと願うのです。学校の先生になりたい学生も多いようだし。


象徴的だったのは中国からの留学生Kさんの変化。二日目の音あそびセッションのため二胡を持参、演奏を披露してくれた。Kさんはこういうヒトだったんだ!! 溜め息がもれる。言葉以外での深い「自己紹介」になったのかもしれない。以後、彼女の動きもココロもだんだんほぐれて、今まで疎遠だったクラスメートたちとお互い自然に打ち解けたという。「この授業を受けたから、これからこの大学でこの仲間たちと楽しくやっていけそうです」とKさん。彼女と同様の変化が受講生各々にみられた。

ぼくもたくさん学生さんたちから勉強させてもらいました! ありがとう。

○以下主にやったこと

<1日目 からだをほぐすことから・野口体操からの可能性>
ポリ膜で遊ぶ・寝ニョロ腕ニョロ・人形になる・声の響きを手と足で聴く・ぶら下げ・指先の会話(目をあけてつぶって)・波の動き・ウィンクスナイパー・歩いて止まる・くっつけツタわるダンス・くし抜けダンス。


<2日目 「きく」ということから・音からの可能性>
なべなべ底抜けほぐし・野口体操のマッサージ・波の動き連結・声と動きのリレー・目隠し触覚の世界探検・触覚を絵地図にする・音まわしあそび(象・雨ふり)・ステップたたき・一音成仏・対角線デュオ・絵地図で演奏・音人形のスナップ写真。

<3日目 感じることと対話からできる 動き・かたち・音の綜合的可能性>
和紙で遊ぶ・野口体操とマッサージ・鏡ごっこ(動きと音ともに)・リレーパフォーマンス音と動き・レクチャー「自然のかたち」・空気のキャッチボール・タマだし・紙コップの演奏・紙コップ人間アニメグループ発表・4分33秒の音地図づくり・ロケハンのち屋外パフォーマンス各グループ発表・まとめ。

そしてそして。
いろいろお世話してくださった小林先生、単位に関係ないのに遊びにきてくれた去年の受講生、みなさんありがとうございました。感謝です。

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