晴旅雨旅

爺の前に道は無し。爺の後にも道は消えかけて…枯れた中年爺の独り言

グランパス降格決定、悲劇の瑞穂競技場

2016-11-05 06:01:05 | サッカー
グランパス降格決定、悲劇の瑞穂競技場

【これからの名古屋、日本を予感させた屈辱の日】
グランパスは発足時から大都市名古屋の裕福さに寄りかかり、泥臭さを嫌い、バラバラ感の漂うクラブであることが鼻につくチームだった。ただ、それでも名古屋にはこのチームしかないので、みんな“仕方無く地元愛から”応援してきたことをグランパスは勘違いしてきたようだ。

リーグ優勝した2010年は、私はファンクラブの一員としてホームでの試合はほぼ全部、アウェイにおいても出来る限り観戦した。優勝を決めたシーンで花吹雪の真っ只中に居る幸運に恵まれたが、それは皮肉なことに今回降格を決定した相手の湘南ベルマーレ本拠地でのことだった。ベルマーレは名古屋が優勝を決めた時、自分たちは降格しながらも先ずチャンピオンチームである名古屋に賞賛のエールを贈ってくれた。あの時は、サッカーってなんて素敵なスポーツだと思ったし、「応援団」ではなく「サポーター」と呼ばれる意味にも納得した。

しかし、今回の直接的な敗因は人事ミスによるものの、遅かれ早かれこうなることは誰しもが予感していた。サッカー文化の素晴らしさは地元の老若男女と一体になってフェアープレイを愉しむことにある。それを取り違えて、「マネー」に頼り、商売に結びつけることばかりを優先してきた結果が招いたということだろう。

降格が決定しながらも、遠く湘南の地から駆けつけた湘南サポーターの献身的な応援の声に、つい名古屋サポーター席からも拍手が出る始末だった。得点するたびに彼らの近くまで駆け寄る湘南のフィフティーンとそれを歓迎するサポーターを見ていて、名古屋のサポーターは悔しさよりも寂しい思いを強くせざるを得なかった。