KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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あなたも、マラソンランナーになれる・・・わけではない vol.4~シューズだけでは走れない

2008年12月18日 | あなたもマラソンランナーになれる
年末に突然、職を失う人が多いご時世、仕事が忙しくてサイトの更新がままならないことを愚痴っていてはバチが当たるだろう。

福岡国際マラソンについて、何か書こうかと思ったが、あまり気が乗らないので、「あなマラ」の第四弾を書くことにしよう。ただし、前回の最後で予告した、シューズの話ではないことをお詫びします。

前回、シューズの重要性を強調して、ウェアは着古しのものでもいい、と書いたが、それでは「いくらなんでも。」と思う方もいらっしゃるかもしれない。この最近のマラソン・ブームの中、「アラサー」とか「アラフォー」とか呼ばれる女性たちに向けて、ファッショナブルなウェアも多く出ているようであり、それらを着てみたいという気持ちから走り始めようとしている方もいらっしゃるようである。

「まず形から入る」ことを必ずしも否定はしない。ただ、ウェアからシューズまで一体となったトータル・コーディネイトを目指すのであれば、先にウェアを買ってから、それに合うシューズを買う、というのではなく、まず、先にシューズを見つけたうえで、それに合うウェアを揃えるようにして欲しい。「初めにシューズありき」と書いたのはそういう意味である。

日に日に寒さが増してくる今の時期、まず必要なのは、手袋である。ランニング用のグローブもあるが、毛糸の手袋でもかまわない。冬になると、重ね着をするよりも手袋の方が必要である。末端部を冷やすことは、ランニング・パフォーマンスにも大きな影響を与える。

2年前の東京国際女子マラソン。高橋尚子と土佐礼子の直接対決が注目されたが、両者の明暗を分けたのは、手袋だった。氷雨の降る中、土佐は夫が防水スプレーをふりかけた手袋を着用していたが、高橋は雨水を吸った手袋を途中で投げ捨ててしまった。高橋の終盤の失速は、指先を冷やしてしまったからではないかと僕は見ていた。

防寒用具としては、他には帽子が必要だ。耳もかくせるニット・キャップがいいだろう。ウインド・ブレイカーやジャージもいいが、ロングタイツも今は機能的に優れたものが多く出ている。「笑顔の爆走娘」の所属企業が作っているものが人気が高い。

僕が走り始めた頃に流行り始めたのが、ガルウイングのスポーツサングラスである。これはかなり、早く手に入れた。僕はかなり目が悪いので、度の入った、インナーレンズを含むものを愛用している。鼻孔拡張テープも、ランニング情報誌で紹介されているのを見て、早速買ってみた。このテープが広まったのは、ニューヨークシティ・マラソンがきっかけである。

ただ、この数年、流行しているアーム・ウォーマー。これは僕の個人的趣味では、欲しいとは思わなかった。レースであれをつけるよりも、長袖のシャツを着る方を僕は選ぶ。これはあくまでも、僕の趣味なので、皆さんが僕に倣う必要はない。

さて、皆さんの中に、マラソンや駅伝のトップランナーが真冬でもランニングシャツにランニング・パンツで寒くないのだろうかという「素朴な疑問」を感じた方はいらっしゃるだろうか?実はかつて、僕も、一流のランナーは、寒さの中でも走り込んでいるから、冬でも薄着で平気なのだと思っていた。初めてフルマラソンに出場したのは'94年2月の愛媛マラソンだったが、その1ヶ月前にコースを試走する際、僕は「寒さに慣らしておこう」と思い、ランニングパンツで走った。その日は愛媛でも雪が舞う天候だった。四国の愛媛というと、「南国」というイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれないが、毎年、愛媛マラソンの時期が最も寒い時期である。コースとなっている国道11号線は石鎚おろしの冷風がランナーたちを襲う。4時間近くかけてコースを走り通したが、僕の太腿とふくらはぎの筋肉は、寒風にさらされて、大きなダメージを受けた。両足の筋肉痛は翌月のレース本番当日にも引かなかった。

今となってはお笑い種だが、トップランナーたちは、むき出しになる肌に防寒のためにワセリンをすり込み、スタート直前まで、重ね着をして身体を動かして身体を暖めるのだということ、それが「ウォーミング・アップ」の本来の意味だということさえ、当時は知らなかったのだった。ランニング情報誌でも記されていたのに、見落としていた。

そんなわけで、今から走り始めるという人は、ランニングシャツとパンツは、夏まで買わなくてもいいと思う(沖縄在住の方は除く)。ぜひとも夏まで続けて欲しい。

マラソンを始めて、変わったことの一つが、天気予報の最高気温と最低気温かせ気になるようになったことだ。特に冬のレースは当日の予想最高気温を予報で聞いてからウェアを選ぶようにしている。

それともう一つ、シューズとともに大事なのはソックスである。これも、スポーツ用品店で売っている、ランニング用のソックスを買うようにして欲しい。実は、足にマメが出来る原因はシューズよりもソックスの方にあるケースが少なくない。ランニング・シューズは素足で履くことを勧める人もいるが、今の時期だと、指先が寒さで感覚を失うので、履いた方がいい。ただし、手袋と違って、毛糸でできたものは使用しないように。最近出ているのは、シューズをはけば、素足に見える、足の甲だけを覆うソックス。僕は着用した時の感じがあまり良くなかったので、あまり使わなかったが、試してみて損はないかもしれない。

(文中敬称略)



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