KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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輝く、日本マラソン大賞2013

2013年12月31日 | 日本マラソン大賞
なんとか、間に合った。今年の日本マラソン大賞。盆も正月も無い生活をしている僕が唯一、「一年の終わり」を意識できる私的イベントである。例によって、受賞者の方には、何も差し上げませんのでご了承ください。


◎功労賞

大崎悟史(NTT西日本) 2007年世界陸上6位 2008年北京五輪代表
佐藤敦之(中国電力) 2003年世界陸上代表 2008年北京五輪代表 2009年世界陸上6位

尾崎好美(第一生命) 2009年世界陸上銀メダル 2011年世界陸上代表 2012年ロンドン五輪代表


これは説明不要だろう。今年も、かつて日の丸をつけて走ったランナーが引退を表明した。中では大崎に個人的な思い入れが深い。フルタイム勤務のNTTの営業マンで、2時間8分台をマークした、いわば川内優輝の「兄貴分」のごとき存在だったと思う。今春からNTT陸上部のコーチだが、来年2月には愛媛マラソンを走る予定である。


◎新人賞

佐野広明(Honda) 延岡優勝 シカゴ7位
吉川美香(パナソニック) 東京7位

長距離としては新興校である麗澤大時代に学連選抜代表の一員として箱根を走った佐野。初マラソンの延岡で優勝し、シカゴで自己ベストを更新しての7位入賞。次は東京かびわ湖になるだろうか?本当に楽しみだ。昨年は「該当なし」だった女子の新人賞。一応、初マラソンで好成績を挙げたランナーが受賞対象なのだから、吉川も有資格者なのだが、中距離の第一人者で1500mで世界陸上代表になった彼女にとっては、今年の東京は「最初で最後のマラソン」だったのだ。彼女を「新人賞」に選ぶしかないところが、今の女子マラソンの問題点だ。


◎カムバック賞

小まり(ノーリツ) 大阪国際女子4位

2010年ロンドン後、出産で休養。2年9ヶ月ぶりのマラソンとなった大阪で37歳で2時間26分41秒の好記録。実は彼女初マラソンの2003年大阪から10年で8回しかマラソンを走っていない。それがいいのかもしれない。


◎ベスト市民ランナー賞

田中千洋(アスレックRC) 泉州2位 長野5位 ドレンテ3位 ミュンスター7位 神戸優勝

関西のママさんランナーとして有名な方だが、今回の神戸マラソンの優勝タイム、2時間36分53秒は、同日開催の横浜国際女子マラソンでは8位に相当する。若手の不甲斐なさを嘆くよりも、彼女の快挙を賞賛しよう。



◎外国人特別賞

ウィルソン・キプサング(ケニア) ベルリン優勝

これも説明不要だろう。このマラソン大賞は、外国人は日本のレースを走ったランナーが対象であるが、世界記録更新者には敬意を示したい。


◎優秀外国人選手賞

デニス・キメット(ケニア) 東京優勝
タチアナ・ハメラシュミルコ(ウクライナ) 大阪国際女子優勝

キメットの後半のペースは凄まじかった。もし、前半、ペースメイカーがうまく機能していたら日本国内レース最高記録は出ていただろう。スポーツ紙では「ガメラ」と呼ばれる彼女だが、ここでは「ハメラ」と表記したい。


◎努力賞

石川末廣(Honda) びわ湖6位 ベルリン7位
五ヶ谷宏司(JR東日本) 北海道優勝 福岡25位
野尻あずさ(ヒラツカリース) 東京9位 プラハ10位 横浜国際女子2位
渡邊裕子(エディオン) 大阪国際女子3位 北海道優勝


北海道マラソンの優勝コンビを選んだが、五ヶ谷は福岡での不振が残念。石川は昨年初マラソンで、今年びわ湖で初サブスリー、そしてベルリンでも入賞と遅咲きのランナー。野尻は第一生命退社後、「ブロランナー」としてようやく結果を出してきた。渡邊は、現時点では数少ない、「次が楽しみ」と思わせる女子ランナー。


◎敢闘賞

藤原正和(Honda) びわ湖4位 世界選手権14位
野口みずき(シスメックス) 名古屋3位 世界選手権棄権

「10年ぶりに世界選手権出場」コンビを選んだ。世界選手権本番は残念な結果だが、出場権をゲットした選考レースの走りを評価した。


◎殊勲賞

前田和浩(九電工) 東京4位 世界選手権17位
今井正人(トヨタ自動車九州) 東京11位 ニューヨーク6位
小林光二(SUBARU) びわ湖20位 ベルリン8位
赤羽有紀子(ホクレン) ロンドン3位 ゴールドコースト優勝 北海道2位 シカゴ7位

前田は今年の日本人男子最高記録(2時間8分00分)を評価。今井、小林、赤羽はWMM大会での入賞を評価した。今年は秋の三大海外マラソン(ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)で全て日本人男子が入賞を果たした。これは初めての快挙ではあるまいか?ケニアやエチオピアのランナーたちが上位を独占するWMM大会に、日本人ランナーたちが風穴を開けている。これはむしろ、日本以外の国で高く評価されていそうである。


◎優秀選手賞

川内優輝(埼玉県庁) 別府大分優勝 ソウル4位 長野優勝 ゴールドコースト優勝
世界選手権18位 ニューヨーク11位 福岡3位 防府2位 他
中本健太郎(安川電機) 別府大分2位 世界選手権5位
木良子(ダイハツ) 名古屋優勝 世界選手権4位


◎最優秀選手賞(MVP)

福士加代子(ワコール) 大阪国際女子2位 世界選手権銅メダル


「11戦5勝の川内こそMVPではないか?」という人もいるかもしれない。しかし、世界選手権やWMM大会で結果を出してこそ、MVPである。川内は優秀選手に加えたのも、僕としては「オマケ」である。むしろ今年の世界選手権での中本、福士、木の走りには、「実業団ランナーの凄み」を感じた。福士の銅メダルには、長年、トラックの女王として日本の女子長距離を引っ張ってきた彼女への「マラソンの神様」からのご褒美のように思える。


ツイッターにかまけて、ブログの更新を忘れがちな一年でした。2014年はもっと、更新頻度を高めていきます。さあも一寝入りしたら、年賀状書かなくちゃ。


2 コメント

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小さん (HEYTAK)
2014-01-05 19:48:35
フルたったの8回でしたか。
もっと走っているように思えたのは
一つ一つの内容が濃いからでしょうね。
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小崎さんのマラソン成績 (かんちゃん)
2014-01-26 00:14:15
おそらくは、練習のつもりで出て、中間点で止めた大阪マラソンや神戸マラソンを含めても10回ですが、2度の世界選手権以外は全てサブ30というのが立派です。明日の大阪国際女子も、あるいは日本人トップかも。
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