KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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淡路島女子駅伝速報

2006年11月03日 | 駅伝時評
全日本実業団対抗女子駅伝の予選会を兼ねた、淡路島女子駅伝のテレビ中継が、ただいま始まったばかりである。恒例となっているが、レースの模様を関東以北や九州の駅伝ファンの皆様のために随時お伝えしていこう。

6区間42.195kmで競われるこの大会、中部、北陸、関西、中国の実業団チーム14チームが出場。

スタート時の気温は16℃。1区は6.52km。主なメンバーを紹介するとワコールは野田頭美穂、天満屋は泉有花、スズキは松岡範子、そして3連覇を狙う京セラはルーキーの牧英美子を起用してきた!(阿蘇品照美は欠場)

4.5km過ぎて集団から飛び出したのは、昨年はタスキ渡しミスで失格となったスズキの松岡。2位には野田頭。先月、5000mの自己ベストを更新したばかりだという。3位の京セラ、4位はノーリツの大山香織。

入社9年目の松岡だが、彼女も先月の全日本実業団で10000mの自己ベストを更新したばかりで好調のようだ。

スズキの松岡は2位に13秒の差をつけて、妹の裕子にタスキをつないだ。2位ワコール、3位京セラ、4位ダイハツ、5位天満屋、6位のノーリツ、2区は八幡浜高校出身の稲田彩だ。

京セラの2区は「中距離の女王」杉森美保。3.395kmというのは、彼女にとっては得意な区間か?ワコールの湯田友美をかわして2位に浮上する。

昨年4位のデオデオが13位で通過。どうした、デオデオ?

さすが杉森、と言うべきか。スズキとの差を6秒にまで縮めてきた。3区は最長区間11.97km、各チームのエースが集結する。高低差25mのシーサイド・ロード。

スズキはルーシー・ワゴイ、京セラは小川清美、
ワコールはもちろん福士加代子。すぐさま小川をとらえて2位に浮上。彼女にとっては3年ぶりの淡路島である。天満屋は中村友梨香、ノーリツは小まり、7位と健闘しているユニクロは田上麻衣。四国電力は真鍋裕子。小川は不調か?ダイハツのルーキー・ケニア人、ジュリア・ケルボ・キネガにもかわされる。

ユタカ技研のエバリン・ワンボイがごぼう抜きを見せている。2.9kmで4人抜き8位に浮上。

トップはワゴイの独走。

雲1つない青空の下、右手に瀬戸内海を見ながらランナーは走り続ける。ワゴイと福士の額に大粒の汗が光る。2位福士との差は25秒。

福士のレース前にインタビュー、以前に比べるとだいぶ大人しくなった。チームの、と言うよりも日本の女子長距離のエースらしくなってきたなと思う。彼女の言うところの「秘密兵器」とは、今シーズンからチームに復帰し、アンカーで出場する新田百恵だろうか?

ワンボイはデンソー、ミリィー・ワンガリと7位争いを繰り広げている。9位にはデオデオのウインフリーダ・ケバソが上がってきたという。淡路島もケニア人ランナーが旋風を起こすようになってきた。解説の梶原洋子さん(この人の解説には根強いファンが多いが、最近は西日本ローカルのレースに登場することが多い。)の情報では、浜松で各チームのケニア人ランナーが集ま合宿を行ったのだという。

ノーリツの小が3位に浮上してきた。過去4度この大会で区間賞を獲得しているベテランは健在である。中継アナの指摘では、
「汗をかいていない。」
4位は天満屋。中村といえば、先月の世界ロード選手権で福士に次いで7位入賞したランナーだった。5位は京セラ。

独走するワゴイ。福士は差を縮めることができない。

中継点でスズキとワコールの差は20秒。3位はノーリツ、4位天満屋の4区は森本友。5位京セラ。6位以下はユタカ技研、ダイハツ、デオデオ、デンソーとケニア人ランナーが続々とタスキをつないだ。10位は四国電力。

4区5.5kmはアップ・ダウンが多いきついコース。カメラが捉えるのは昨年区間賞を獲得した5位京セラの小川美智子。4区を走った清美の妹である。

天満屋の森本が3位に浮上した。スズキの6区高橋紀衣は健闘、ワゴイの貯金を守るどころか、さらにリードを広げている。全員が昨年の雪辱を晴らすべく、1つにまとまっているということだろう。

6区の中継点でスズキとワコールの差は30秒以上に広がった。3位天満屋。4位ノーリツの5区は久しぶりの岡本治子、5位京セラは原裕美子だ。7位ダイハツは大越一恵、そして8位デンソーはママさんランナー、若松育美!

準エース区間である5区9.56kmは故障明けのエースからベテランまでが登場だ。トップのスズキは八木洋子、2位は風間友希。

岡本と原、ともに世界選手権代表でありながらその後は故障に苦しんだランナーだ。その2人による4位争い。久しぶりに走る姿を見た(4年ぶりの淡路島だという。)岡本にも
「よくぞここまで。」
と思ったが、原も実は昨年の世界選手権のマラソン以来の公式レースだという。3位天満屋の山岸万里恵(武富豊監督によると、
「今、ウチで一番強いランナー」
だという。)との差は35秒。

世界ハーフ代表になったこともある八木も故障明けだというが好調なペースで独走中である。

スズキの小沢欽一監督は
「ワゴイが20秒差をつけたら、勝てる。」
と語っていたがもはや安全圏か?

4位を走る原。おなじみの苦しそうな顔で天満屋を追いかける。名古屋での初マラソン初優勝後のインタビューでの
「見苦しい顔になりました。」
というコメントにニンマリしたマラソン・ファンも多かっただろう。

6位に大越。先月末で山中美和子が引退したばかりで、日本人エースとしての責任も重くなった。

初優勝に向けて、八木がひた走る。

武富監督の言う通りだった。山岸恐るべし!ワコールの風間を捉えて、タスキリレーはほぼ同時だった。しかし、スズキは1分11秒もの差をつけていった。アンカーは赤川香織。

5.25kmの6区アンカー区間。天満屋は坂藤(さかとう)裕美、ワコールは3年ぶりに復帰の新田。そして京セラは愛媛県立三瓶高校出身のルーキー、渡邊雪乃を起用してきた!

天満屋の坂藤、最初の1km3分4秒で入り、ワコールを大きく引き離した。

スズキの快調なペースのせいで、12位以下の3チーム、愛知電機、ユニクロ、小島プレスが繰上げスタートとなった。10分以上の差をつけられてしまったのだ。

渡邊が快走!ワコールとの差をつめていく!

終盤は下り坂となるこのコースを下りきり、赤川がトップでゴール。昨年の京セラの優勝タイムを1分以上上回る2時間16分15秒(速報タイム)で、トップでゴール!1区の松岡範子がトップに立ち、そのままリードを広げていき、完全優勝を果たした。2位は天満屋、3位は京セラ、4位はワコール、5位はノーリツ、6位デンソー、7位ユタカ技研、8位ダイハツ、9位デオデオ、10位四国電力、11位北國銀行、12位ユニクロ、13位愛知電機、14位小島プレス。

区間賞は1区松岡、2区は杉森、3区がワゴイ、4区は小川、5区山岸、そしてアンカーの区間賞は渡邊が獲得した。

ちょうど11位まで、すなわち繰り上げを免れたチームが全日本への出場権を得た。







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