KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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2006北海道マラソン展望vol.1~女子篇

2006年08月24日 | マラソン時評
夏の終わりは、マラソンの季節の始まりだ。

27日の日曜日に開催される北海道マラソン、今回、女子のレースは来年大阪で開催される世界陸上競技選手権のマラソン代表選考レースである。「ロード・トゥ・オオサカ」として盛り上げてもいいのだけど、まだ鬼が笑うほど先のことかと、メディアの注目度は今ひとつな感じだ。

テレビ中継をする局にしても、バレーボールの方を重要視しているようだ。

バレーのことはよく知らないので、教えていただきたいのだが、今開催されているワールド・グランプリと、秋に開催される「世界バレー」とでは、どちらの方が「格上」なのか?

「新生柳本ジャパン」の快進撃に水を差すつもりはない。ただ、この大会がバレー・ボール界において、どれくらいの重要度を持つ大会なのか、他の国はどのくらいの意識で臨んでいる大会なのか、詳しい解説を知りたいのだ。

トリノ五輪において、「世界のトップクラス」とメダルへの期待を寄せられた、某競技の代表たちが活躍していた「ワールドカップ」には、メダルを獲得した選手たちは出場していなかったと聞かされ、なんか詐欺みたいだと感じたのは、ほんの半年前だったではないか。代表の実力を冷静に評価しないと、再来年にはまた、同じ事の繰り返しになってしまうぞ。

五輪やFIFAワールドカップと並ぶ、一大スポーツイペントと称される、陸上競技の世界選手権なのだが、あのTBSが「世界陸上」と名づけて独占中継されているために、「軽く」見られてはいないだろうか?あるいは、選考レースを主催する他のテレビ局からは、
「なんで、ライバル局のイベントを盛り上げる手助けをせなあかんのや。」
と思われているのだろうか?

テレビ局間の対立はさておき、レースのみどころを語ろう。まずは女子のレースから。

代表選考レースだけに、いいメンバーが揃った。目下2連勝中で、3年連続4度目の優勝を狙う千葉真子(豊田自動織機)、名古屋、ボストンに続いて、今年3回目のマラソン出場となる堀江知佳(アルゼAC)、二人目のお子さんの産休明けでカムバックしてきた田中千洋(トクセン工業)と、優勝歴を持つランナーが3人も揃った。さらには昨年の世界選手権6位の原裕美子(京セラ)、今年の大阪国際女子で初マラソンで4位の坂田昌美(京セラ)も注目度が高い。

今年5月に、愛媛にやってきて、一緒に走ることのできた千葉ちゃんの優勝、代表入りを願う気持ちもあるが、将来の事を考えると、新世代のランナーの活躍にも期待したい。千葉ちゃんのV3を阻むライバルとして、僕が注目しているのは、早川英里(アミノバイタルAC)である。

「日本人初のホノルル・マラソン優勝者」として知られているが、谷川真理さんが代表を務めるクラブに所属し、パートナーである中島進コーチから指導を受けているが、成蹊大時代には全日インカレにも出場しているという。谷川さんとはタイプが異なるランナーだ。

アトランタ五輪の金メダリスト、チュグワネと銀メダリストの李鳳柱、ともにホノルルで優勝歴を持つランナーだ。暑さの中、タフなコースで行われるレースに強いランナーを育てる大会でもあるのだ。実際に、韓国陸連はホノルルを
「暑さ対策レース」と位置付け、キム・イヨンら五輪代表ランナーを派遣してきた実績がある。

シカゴやロンドンも走っているが、夏の北海道マラソンの方が、実力を発揮できるタイプではあるまいか?これまでのレースでは、転倒したり給水所の水を取り損ねたりといったつまらないミスをしているので、それさえ無くせば優勝争いにも絡んでくるだろう。男女同時スタートのレースに慣れているのも強みだ。

海外からの参加ランナーは、2人きりだが、そのうちの1人はアナスタシア・ヌデレバ(ケニア)。そう、アテネ五輪銀メダリストの実妹である。持ちタイムは姉と比べると10分以上も離れているが、マラソンは持ちタイムで順位が決まるわけではない。

今年のボストン、土佐礼子かプロコプトゥカの優勝争いかと見られたが、ケニアの世界選手権マラソン代表(7位)だったジェプトゥーが自己ベストを更新して優勝した。このような事はよくあることだが、彼女も優勝争いに絡んでくるようなら、面白い。解説の増田さんも、「お姉さん」の話題を飽きるくらいしてくれるだろう(苦笑)。

田中千洋さんと星野芳美さんとの「ママさんランナー対決」も、楽しみの1つだが、今回はテレビカメラが捉えてくれるだろうか?

ユニクロ陸上部のエース格である田上麻衣、Jリーグのクラブのサポートを受けているマラソン・ランナー、小池瞳(新潟アルビレックス)らも、存在感をアピールできる走りを見せて欲しい。


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