カウンターの中から客をのぞくといろんなことが見えてくる

日本人が日本食を知らないでいる。利口に見せない賢い人、利口に見せたい馬鹿な人。日本人が日本人らしく生きるための提言です。

さぁ、何もかも真っ白な状態の気持ちでスタートしてみる。

2013-02-04 | 人間観察
月曜日の弁当のために、市場の若い人に頼んであったものをもらいに行った。

魚や肉、もちろん野菜も。

休みなのに市場の若い人たちは、僕のために動いてくれた。

本当にありがたいことだ。

「いつでも言ってください。できることならなんでもやりますから」

また飲ませなくてはならない。

腕の痛みはなかなか治まらないので、女房の運転で出かけた。

女房にも感謝、感謝だ。

合計95個という数は、今の僕にはかなりの重労働だ。

以前は、100個以上の弁当を徹夜して作ったこともあったが、

病状が悪化している僕にはとても無理なことだ。

それでも、徹夜して作ることがこんなに楽しかったなんて気がつかなかった。

年のせいかもしれないし、病気のせいかもしれない。

それでも、ひとつひとつ煮物や焼き物が出来上がってくることが、すごくうれしい。

今回の病院の弁当は、25種類の野菜を使ったものにする。

老人会のものでも、18種類の食材を使う。

これが僕のスタートだ。

リーフレットを挟み込み、集客も狙う。

これが僕の新しい生き方だ。

店の仲の客に対しては、俊敏に料理をしなければならない。

弁当は多少体が動かなくても、
体調と相談しながら、時間をかけたり、休みながらでも可能だ。

これしかないのかもしれない。

営業方法だけでなく、店のメニューも考え直す必要が出てきている。

Y子さんから電話。

「大丈夫なの? 徹夜でしょ?」

「大丈夫だよ。結構楽しいよ」

「よかった。声が明るいから。今から手伝おうか? お弁当に入れる順番に並べたりすると詰めるのが楽だから」

この人はすごい。

見てもいないのに、段取りが想像できているのだ。

「やりたい」

「だめよ。お店でそんなことさせないわ」

「そうだね」

彼女は7時までの1時間半だけ手伝ってくれることになった。

まだ来ていない。

来たら、僕は我慢できるのだろうか?

でも僕はみんなの力で生かせてもらっていることを実感した。

素敵な人生のまま終焉を迎えたいと感じている。