「くもんの子ども浮世絵コレクション 遊べる浮世絵展」
会場:広島県立美術館
会期:2018年1月5日(金)~2月12日(月)
数年前から浮世絵が面白いと思えるようになり、ここ数年、毎年のように浮世絵展が開催されるのは嬉しいことです。
今回はくもんの子ども浮世絵コレクションから子どもとか遊びにまつわる作品が集められているが、こういうテーマは珍しく、展示作品も普段見慣れないものがあって面白い。双六とか判じ絵とか切り絵とかモチーフが分かりやすく、謎解きや言葉遊びは時代を越えて愛されるんだな。「異国双六」に「くろんぼ国」があったり、「勝手道具はんじもの」には「稚児がすきな坊主とかけて"かま”」とあったりもする。その一方、子ども向けの商品でもあるので、仕上がりが少々雑なところが興味深い。
また、作家中心の展覧会と異なり、作品年代が幅広いのも特徴で、江戸時代初期から明治までの作品を一覧できるのは、非常に勉強になる。時代の変遷とともに浮世絵の技術が進歩し、色彩もどんどん鮮やかになっていくのがよく分かる。見ているうちに作品の年代も5割くらいの確率で徐々に目星がつくようになるし、明治時代の作品ともなるとそれまでにない色使いでひと目で分かる。
でも、子どもテーマとはいえ江戸時代初期の紙本着色の巻物や屏風なども展示されているのは展覧会タイトルからすれば反則技。また、製作年が200年以上離れている作品を並べて展示するのも違和感があったな。
時代風俗の表現も多岐に渡っているので、江戸史など好きな人には面白いだろうな。(ワタシは関心がないけど)そういえば、時代小説や和文化の好きな人って浮世絵展に来るんだろうか?
今回、一番気に入った作品は月岡芳年の「勝軍高名出世寿語禄」。慶応2年(1866年)の戦双六なのだが、「繰出し」からスタートし、「鉄砲」だの「分捕」「討死」「野陣」「落城」「一騎打」「實検(首実検)」となかなか物騒な単語と絵が並び、古今和洋折衷な表現で見応えたっぷり。やっぱり「戦争ごっこ」好きは死ぬまで治らんでしょう。
会場:広島県立美術館
会期:2018年1月5日(金)~2月12日(月)
数年前から浮世絵が面白いと思えるようになり、ここ数年、毎年のように浮世絵展が開催されるのは嬉しいことです。
今回はくもんの子ども浮世絵コレクションから子どもとか遊びにまつわる作品が集められているが、こういうテーマは珍しく、展示作品も普段見慣れないものがあって面白い。双六とか判じ絵とか切り絵とかモチーフが分かりやすく、謎解きや言葉遊びは時代を越えて愛されるんだな。「異国双六」に「くろんぼ国」があったり、「勝手道具はんじもの」には「稚児がすきな坊主とかけて"かま”」とあったりもする。その一方、子ども向けの商品でもあるので、仕上がりが少々雑なところが興味深い。
また、作家中心の展覧会と異なり、作品年代が幅広いのも特徴で、江戸時代初期から明治までの作品を一覧できるのは、非常に勉強になる。時代の変遷とともに浮世絵の技術が進歩し、色彩もどんどん鮮やかになっていくのがよく分かる。見ているうちに作品の年代も5割くらいの確率で徐々に目星がつくようになるし、明治時代の作品ともなるとそれまでにない色使いでひと目で分かる。
でも、子どもテーマとはいえ江戸時代初期の紙本着色の巻物や屏風なども展示されているのは展覧会タイトルからすれば反則技。また、製作年が200年以上離れている作品を並べて展示するのも違和感があったな。
時代風俗の表現も多岐に渡っているので、江戸史など好きな人には面白いだろうな。(ワタシは関心がないけど)そういえば、時代小説や和文化の好きな人って浮世絵展に来るんだろうか?
今回、一番気に入った作品は月岡芳年の「勝軍高名出世寿語禄」。慶応2年(1866年)の戦双六なのだが、「繰出し」からスタートし、「鉄砲」だの「分捕」「討死」「野陣」「落城」「一騎打」「實検(首実検)」となかなか物騒な単語と絵が並び、古今和洋折衷な表現で見応えたっぷり。やっぱり「戦争ごっこ」好きは死ぬまで治らんでしょう。
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