kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

広島市現代美術館開館30周年記念特別展「美術館の七燈」

2019年05月04日 | 展覧会
広島市現代美術館開館30周年記念特別展 美術館の七燈

今年で開館30周年を迎える現代美術館、あまり冴えないチラシのビジュアルに収蔵作品の総覧的な展示かと思っていたら、これがさすが周年事業だけあって渾身の展示内容!

そのボリュームにいろいろと再発見し、考えさせられる展覧会となっているが、7つのテーマはワタシには説明できないので、印象的だった事柄だけ列記。

これまでの「ヒロシマ賞」の受賞作家とその作品が一覧できるようになっているが、改めて見返すと賞の性格がより明確になってきていることが分かる。ワタシが惹かれ考えさせられるのはもちろん、作家が描く人間の闇の部分なのだが。
よって次回の受賞作家、アルフレド・ジャーの作品も楽しみだし、同氏が軍事政権下のチリで行ったインタビューもぜひ展示してほしい。

リニューアルされたオープンされた平和記念資料館の観覧数日後に観たこともあり、現代美術館の位置づけやヒロシマ賞の理念により思いを巡らせた。(本業も含めて)ぜひ、セットで観覧すべきだろうな。

保存収集や修復をめぐる展示と問題提起も博物館・美術館の三大原則「保存・収集・展示」、もっと言うと博物館・美術館とは何ぞやと改めて考えさせてくれる。このあたりに現代美術館の強い意思さえ感じさせる。

本展で数多く展示されているのは現代美術館の設計と建設にまつわる展示だが、これも単に経緯にとどまることでなく、街の中で美術館がどう存在していくのかを意識させる。美術だけでなく、都市計画とかまちづくりに興味のある人でも面白い内容だと思う。

15年ばかり公私に渡り現代美術館には足を運ぶことも多く、お付き合いもあったが、これからもますます好きになりそうだ。

ところで、ちょうど10年前、同館が開催した「荒木経惟の広島の顔展」でポートレイトを撮ってもらったのだが、本展では写真集やらポスターやら最後の最後にはチラシまで展示されていて、懐かしいやら気恥ずかしいやら。
帰宅後、写真集を改めて見るとこの10年で知り合った人も何人かいたなあ。(笑)







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