kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

アリスのままで

2015年07月11日 | ★★☆☆☆
日時:7月8日
映画館:109シネマズ

若年性アルツハイマー患者を演じたジュリアン・ムーアがアカデミー賞を受賞した本作、難病ものはあまり観ないのだが、ジュリアン・ムーアが好きなんでね。
たぶん一番最初に観た映画は「暗殺者」だったと思うのだが、この時は「なんと華のない女優を使ったんだ」という印象。名前を意識したのはやはり「ブギーナイツ」からで、その後の役柄の広さ(作品選びの無神経さ?)から「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」「エボリューション」「ハンニバル」「マグノリア」「フォーガットン」「トゥモローワールド」「ドン・ジョン」などなどちゃんと観ている。(でも、「めぐり合う時間たち」とか「ことの終わり」は観ていないのだから、何をかいわんや。)

個人的に薄幸そうな顔立ちとかオバさんっぽさみたいなもの、時おり見せるエロさなんかが好みで、フランセス・マクドーマンド、フェリシティ・ハフマン、キャサリン・ウィルホートなどとワタシの好きな女優さん殿堂に入りしている。(熟女好みじゃないぞ。)

ただ、この映画、映画として面白いとかよくできているかと言えば、そうは思えない。物語が淡々としているし、アリスの描きぶりに比べて取り巻く人々の描写が少ない。(自動自殺システムのくだりなんぞは、ワタシでも同じことをやりそうで、興味深かったが。)

ジュリアン・ムーア様のジュリアン・ムーア様によるジュリアン・ムーア様を拝むための映画っぽいところがある。同じ印象は過去、メリル・ストリープ様の「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」でも感じたところなので、何かそういった傾向にあるのかも知れない。 (なぜか、両作とも認知症が重要なキーになっている。)

そのジュリアン・ムーアは当然、上手いのだが、彼女の場合、病気などの外的要因で動かされるより、もっと人間の内面の醜さとか弱さを演じた方が、いいところが出るような気がする。
この映画より「マップ・トゥ・スターズ」のクソばああとか「ブギーナイツ」の息子と会えないポルノ女優の方が数段良かった。「マグノリア」のヒステリック演技なんか、本気で絞め殺したいと思ったもん。

ところで、この映画観終わったら、さっそくスマホに文字合わせゲーム「スクラブル」をダウンロードしたよ。それがこの映画の一番の収穫かな。(笑)







題名:アリスのままで
原題:Still Alice
監督:リチャード・グラツァー、ワッシュ・ウェストモアランド
出演:ジュリアン・ムーア、アレック・ボールドウィン、クリステン・スチュアート

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