やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

コートの・・・

2014-08-25 07:44:07 | 小説
眩しいぐらいだ。

輝く太陽に匹敵する。

汗を飛ばしながら、懸命にプレイしている。

ラケットを持つ手のしなやかな動き。

小麦色の肌。

コートの上で、キュッキュと靴音が響く。

心地よいボールの弾く音。

ただ観客席から、目で追うことしかできない自分がもどかしい。

気持ちの上では、君と同じ目線でプレイをしているつもり。

ギリギリのラインにボールが落ちる。

『あっぁ~!!』

声が漏れて肩の力が抜ける。

ダメだ。。。。

でも。

そう思ったのは自分だけだった。

コートの上の彼女は諦めていない。

懸命に追いかける。

地面にもう一度バウンドしかけたすれすれで、追いつく。

膝をつきそうになりながらも、強引に体勢を戻す。

そして次の一振りで、逆転する。

凄い!

コートの君は負けるなんて考えていない。

観客の自分の方が、彼女の力を信じていなかった。

自分の脆い心を反省する。

信じよう。

絶対勝つ!!

そう君は。。。

君は世界が認めた人。

そして、、、俺を一番信じてくれている人だから。
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