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素数を生み出すオイラーの2次式

2018-08-15 16:16:22 | 日記

オイラーの素数生成式  :数学者エルンスト・オイラー(1707年~1783年)の素数生成2次式 x^2+x+41は、xに0から39までの整数を順に入れると連続して40個の素数を生み、それ以降も高い確率で素数を算出する。下表は、連続整数xと2次式値、それが素数(prime?列が1)かを表す表の一部である。

x x^2+x+41 prime?   x x^2+x+41 prime?   x x^2+x+41 prime?   x x^2+x+41 prime?
0 41 1   100 10141 1   1000 1001041 1   10000 100010041 0
1 43 1   101 10343 1   1001 1003043 0   10001 100030043 1
2 47 1   102 10547 0   1002 1005047 0   10002 100050047 0
3 53 1   103 10753 1   1003 1007053 0   10003 100070053 0
4 61 1   104 10961 0   1004 1009061 1   10004 100090061 0

x=0~99、100~199、1000~1099、10000~10099、100000~100099 という各100個の連続整数に対してPx=x^2+x+41を計算すると、Px=   41~9941、10141~39841、1001041~1208941、100010041~101999941、10000100041~10019909941となり、素数の場合右側に赤色セルで表示すると素数生成パターンが得られる(下図)。各列のPxの中央値は5000、25000、1100000、101000000、10010000000で、各列の素数の個数は式値100個に対して、86、70、42、33、31個あり、各中央値付近の整数中の素数の存在確率(下図右1/3の5列)に比べると、桁違いに高い。オイラーの素数2次式の初めの整数0から39までに相当する40個の素数列41~1601の範囲にはこの式で表せない素数が200個あり、式は連続素数を表さないが、素数生成確率が非常に高い。xのより広い範囲0~100000に対しても高頻度で素数を算出する。

素数定理 :自然数の中に素数がどのくらいの「割合」で含まれているか表す定理。18世紀末にガウスが予想し、19世紀末に証明された後、1949年に2人の数学者が独立に初等的証明を与えたとされる。π(x) ~ x/ln (x)  、π(x)はx以下の素数の個数関数、lnは自然対数。 素数定理は広い範囲で近似の程度が比較的に高く、これから整数x付近の素数率は概略1/ln(x)であると想定される。

逆に素数を算出し難い2次式というものもある :合成数生成式x^2-x+219525 のx<10000での素数密度は2.33%とされる。図は、x=0~99、100~199、1000~1099、10000~10099、100000~100099 という各列100個の連続整数に対して、左から5列ずつ、オイラーの素数生成式、合成数生成式、および(前述中央値から始まる100個連続)整数中の素数の出現を赤色パターン示すものである。左端と中央の各5列の素数率と右端5列の連続自然数中の素数率との差が明確である。また、素数生成式と自然数では、素数率が桁数増加につれて低下する傾向が見えるが、合成数(非素数)生成式にはこの傾向があまり明瞭でない。

オイラーは,2次多項式x^2+x+q において,qが素数  2,3,5,11,17,41のとき,0からq-2を代入するとすべて素数になることを見出している。しかし,素数  7,13,19,23,29,31,37に対しては、これは成立しない。オイラーがこの事実を見つけた理由は何だったのか? そして、この差が意味することが何なのか? は小生には分からない。


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