鮮やかに染め抜かれた錦繍が、そこに待っていた。狭山でのブラ散歩も、まんざら捨てたもんじゃないと思った瞬間だ。
先日、近隣の日高市からときがわ町の辺りをドライブした。そう、日高やときがわの北西には、300~500メートル級の山々が連なっている。遠望した山々は紅や黄の衣装を纏い、十分に目を楽しませてくれた。でも、その地の紅葉物語も、もう終盤に差し掛かっていたようなのだが・・・。
どうやら、市街地の紅葉は遅れてやってくるようだ。黄から紅へのグラデーションの秀麗さ、そして、まだ青さを留めた葉とのコンビネーションも面白い。
道路を挟んでM学院大学の杜がある。いまどき、鉄条網でくくられたフェンスが目に痛い。
その鉄の茨に閉ざされて、真っ赤に燃える楕円球形の液果がぶら下がっていた。
散歩の回数が減ったとは言え、今秋も各所で真っ赤に熟した実を、それこそ何度も撮ってきた。なかには、もう実が萎れ、いまにも朽ちて落ちそうなものまであった。もう、一月、二月前のことである。
それにしても、ここにぶら下がっているカラスウリの液果は、朽ちた葉をその身に纏いながら、実だけはなんと瑞々しいのだろう。もう、12月に入ったというのにである。
この鉄の茨の中だけは、まだ秋が秋として、そのままに残っている不思議な空間だったのである。
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