Constellate blog版

写真と日々の雑感。kadotani yuseiのサブギャラリー。

狭間。

2005-10-25 02:33:17 | LightHouse
夕暮れ時、人はそこにとどまろうとするが時間はどんどん進み夜に向かっていく。
とどまろうとする心理と、否応なく移ろう周りの景色がのギャップが夕暮れ時の情感を生み出す。
というような内容を昔雑誌で篠山紀信が書いていた。

移りかわり、遷移、変化というものが心を動かす要素になる、と思っている。
それらを表わすものとして境界、狭間というものを考えてみる。
夕暮れ、夜明け、冬から春へ、夏から秋へ、子供から大人へ、生から死へ。
これらは時間的な狭間。冬と夏の狭間の春秋というのもそうかな。
水平線、地平線、海岸、峠、国境、赤道、回帰線、扉、窓。
これらは空間的な狭間。狭間というより境界か。
どれも物語を演出するには格好の材料じゃないかな。

写真は大分前に撮った。
最後の残照が煙突を照らすのを狙っていた。
その部分がまさに昼と夜の狭間。という瞬間。
ほんとは(地球レベルでいえば)海から夜がやってくるんだけどこれは演出ということで。陸から海へと夜が覆っていくという演出です。