英語と書評 de 海馬之玄関

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街は英語教育の素材の<宝庫> (4)携帯電話はマナーモードに設定してください

2005年07月03日 11時09分48秒 | 街は英語教育の素材の宝庫
小田急と地下鉄日比谷線の車内告知文を比べてみます。

Please set mobile phones on "manner mode" and refrain from speaking on phones.

(小田急:携帯電話はマナーモードに設定し、通話はごえんりょください)

Please set your mobile phone to silent mode and refrain from making calls.

(日比谷線:マナーモードに設定の上、通話はご遠慮ください)

微妙に違いますよね。「マナーモード」は英語では"manner mode"とも"silent mode"とも
書けるのですね。そして、中高生の教材として考えれば次のイデオムを教えるのは必須でしょう。
set ~ on ・・・ = 「~を・・・に設定する」
set ~ to ・・・ = 「~を・・・に設定する」
あるいは、set ~ for ・・・「~を・・・に設定する」
refrain from +動名詞 = 「~の行為を慎む/~の行為を差し控える」

また、TOEICを目指す方へのコメントとしては、「refrain +to 不定詞」は間違いですよ、
パート6の論点として覚えておいてください、という所でしょうか。

けれども私が一番興味を持ったのは、小田急の告知文では、
mobile phones - speaking on phones と複数名詞を使っているのに対して、
日比谷線では、your mobile phoneと所有代名詞つきの名詞で表現していることでした。

小田急の告知文は客観的にというか一般論として語っているのに対して、日比谷線の方は
「貴方の携帯電話」という言葉で、乗客の個々の心に語りかける手法を使っていることでした。
これは、温和な湘南と風光明媚な小田原箱根をヒンターランドとして抱える小田急と
生き馬の目を抜く競争に明け暮れる個人主義者が乗客の多数を占める日比谷線の違いを反映
しているのでしょうか。皆様はどう思われますか?


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