じゅうのblog

こちらでボチボチ更新していく予定です。

『終りなき夜に生れつく』 アガサ・クリスティ

2015年03月23日 21時37分00秒 | ■読書
「アガサ・クリスティ」の長篇ミステリー『終りなき夜に生れつく(原題:Endless Night)』を読みました。


「アガサ・クリスティ」作品は昨年末に読んだ死人の鏡以来ですね。

-----story-------------
海をのぞむ美しい眺望で人々を魅了する“ジプシーが丘”
が、同時に呪われた地として皆から恐れられてもいた。
この地で男女が出会い、恋に落ちた。
だが、まもなく乗馬に出かけた女は馬から落ちて死亡してしまう。
果たして、“ジプシーが丘”の呪いなのか?
斬新な手法を駆使し、「クリスティー」が自らのベストにも選出した自信作。
サスペンスとロマンスに満ちた傑作を最新訳で贈る。
-----------------------

1967年に発表された作品で「エルキュール・ポアロ」「ミス・マープル」も登場しないノン・シリーズモノなのですが、、、

先日、NHK BSプレミアムで放映していた映像化作品では「ミス・マープル」シリーズとして演出されていました。


ということで… 先に映像化作品を観て大筋を知っていたので、大きな驚きはなかったのですが、、、

恋愛を絡めたゴシック・ロマンス風な展開を維持しつつ、終盤の30ページくらいで一気に連続殺人事件の真相が暴かれる展開のギャップが、なかなか面白かったですね。

映像化作品を観る前に読んでいたら、もっともっと愉しめたかな、、、

アクロイド殺害事件の叙述トリックを踏襲した作品で、本作ではアクロイド殺害事件の叙述トリックに加え、犯人が精神に異常をきたしてしまった人物という条件が加わっていたところに新規性があったようです。

映像化作品では、精神異常の部分は描かれておらず、非常に冷酷な犯罪者というイメージだったので、ちょっと犯人像は異なる感じですね。


このトリックはフェア/アンフェアの議論があるようですが、個人的には好みの展開です。
気持ち良く騙された感じかな。



以下、主な登場人物です。

「マイケル(マイク)・ロジャーズ」
 高級ハイヤー会社の元運転手

「ルドルフ・サントニックス」
 建築家

「フェニラ(エリー)・グートマン」
 大富豪の娘。アメリカ人

「グレタ・アンダーゼン」
 エリーの世話係。ドイツ&スウェーデン混血

「フランク・バートン」
 エリーの叔父

「コーラ・ヴァン・スタイヴェサント」
 エリーの継母

「アンドルー・リッピンコット」
 エリーの信託管理者。弁護士

「ルーベン・パルドー」
 エリー・グートマンの従兄弟

「スタンフォード・ロイド」
 エリーの財産管理人。銀行家

「クローディア・ハードカッスル」
 エリーの乗馬友達

「エスター・リー」
 ジプシーの占い師

「フィルポット」
 キングストン・ビショップ村長。治安官

「ショー」
 キングストン・ビショップの医者

「キーン」
 キングストン・ビショップの巡査部長



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シックスネーションズ2015 RO... | トップ | 『オリエント急行殺人事件』 '15... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■読書」カテゴリの最新記事