Suさんの学球日誌

理科&日本語教師のSuさん(旧名SunQ)が、
国内・国外様々な学校を渡り歩き、
いろいろなチャレンジを試みます。

SGHの課題研究・その後

2019年02月04日 | 学校生活
 7月に「課題研究」をテーマに記事を書いた(⇒SGHの課題研究
 瞬く間に時が過ぎ今日は最後の時間・レポートの提出日である。

 7月に中間発表会を行ったが,8・9月は授業無しhekomi,修学旅行後の10月後半からは毎週授業時間があったが,11月下旬に最終発表会(兼代表選考会),12月からレポート作成に入り,1月24日に代表3組による全校発表会を経て,本日レポート提出日となったわけである。

11月の発表会,11会場に分かれ,大学の先生たちに審査してもらった


 「課題研究のQさん」頑張るぞう!と前回書いたが,結局思うような指導はできず,後悔ばかりが残る今日最終日となってしまったhorori

 問題点は多々あるが,一番の問題点は生徒たち(および指導する先生たち)が研究とは何か?が分かっていない ということだ。

ウチの生徒たちは基本的に能力が高く真面目である。最初に良い見本を示し,やり方を教えてあげれば,多くの者たちはそれに倣い,良いものをつくってくるはず… 研究の最終到達点として,レポート作成があるのなら,しっかりした模範レポートを生徒たちに見せてあげる必要があるし, 重要なイベントとしてポスター発表会があるのなら,こちらもしっかりとした模範ポスターを見せてあげる必要があったのだろう。それは他校の生徒のものでも良いし,本校の教員が見本としてつくったものでも良かっただろう。

結局1年生の時に見本となるような良い発表/レポートを見ていないのだ‼

結果SGHが始まった一年目の成果は不作。研究の体をなしていないその年のポスターやレポートを見本にして二年目が始まり,当然その年も大した研究ができず,それらを見本にして三年目,そして今年が四年目… 結局何の積み上げもないままに来てしまったのだ。hi

二番目は、生徒に文献の検索方法を教えていないということ。

実験・観察が中心のSSHと異なり,SGHの研究は基本的に文献研究であるはず。であれば,この時代,インターネットの論文サイト(google scholar, CiNiiなど)の活用の仕方を教えなければ何も始まらないだろう。当然こんなことは1年生の時に教えていたはずと思ってたSunQは11月にこのことを知り,唖然・愕然hekomi

三番目は,授業時間を含め,年間計画がまったく練られていないということ。

 例えば,レポート作成する1月は,パソコン室のパソコンと,SGH予算で購入したタブレットを全部使ってもツールが不足するのに,2年生と1年生が同時にそれらを使う予定を平気で入れてある。せっかく大学生や大学の先生をアドバイザーに迎えてもそのアドバイスを活かして研究活動をする時間がとってなかったりする。要は生徒の状況を全然考慮してなくて教員の都合だけで予定を組んでいるのだ。

 「教員の都合だけ」感が最も感じられるが研究班の組み方。これは1年時の一時期に行った活動で興味傾向の似通ったもの同士を教員が勝手に組み合わせて決めている。もともと同じ研究をやろうと思って集まった仲間ではない。クラスもバラバラだ。

 そんな本来無関係なもの同士で協力し合い一つの目標に向かっていくことができたら,それは素晴らしい!理想的だ。でも,そんな理想を目指せるような現状か?生徒たちに時間もツールも知識・方法すらまともに与えられてないのに,こんな過酷な条件でグループ活動させるのは,ある意味暴力じゃね? とSunQは憤慨しているnose6

 そんな訳で 文句が尽きないSGHの課題研究だったわけだが,SGH指定最終年度の来年は2年生の必修課題研究は,無くなってしまうのだそうな。もう一年あれば,今年の反省を活かして,もっとレベルの高い指導をしてあげられたのに… 返す返すも口惜しい話であるhorori

1月に行われた発表大会では,2年生の3組が全校生徒の前でパワポを使い発表を行った

かろうじて1組だけは十分な指導ができたのが救いだった。結果最優秀賞獲得
良い見本となってくれれば良いのだが…


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