私が1983年に開局する際に、初めて購入したトランシーバーが、Icom社のIC-290という144MHz帯のオールモードモノバンダー機でした。
一日も早くコールサインが欲しかったので、従事者免許が交付されると同時に局免を申請したのですが、当時は交付まで2ヶ月程かかったのでたいへん長く感じました。(今はもっと早く交付されているようですが...)
約2ヶ月後に待ちに待った局免が届き、早速その日にIC-290でCQを出している局をコールした訳ですが、その緊張感は今でも覚えています。
基本はワッチという事で、局免が交付されるまでの2ヶ月間、ひたすらワッチに努めた訳で、ある程度初QSOには自信を持って挑んだはずだったのですが、コールサインがイタについていなかった事もあり、何をしゃべったか全然覚えていませんでした。
当時はまだ430MHz以上の周波数は一般的ではなかったので、VHF帯は144MHzが主流だった事もあり、FMのサブチャンネルはゴールデンタイムになると、今では考えられないほどたくさんの局がQRVしていました。
そんな状況で他局に聞かれていると思うとなおさらプレッシャーがかかりました。
このIC-290は、大きさも適度で使いやすいトランシーバーだったのですが、どうゆう訳かマイクアンプ内蔵のマイクを使っており、他のマイクは使えませんでした。
さすがに汎用性が無く不評だったのか、その後このマイクは姿を消してしまいました。
1981年に発売されたトランシーバーなので、今ではあまり見かけなくなりましたが、まだ使っている方もおられるようです。
確か対抗機種は、トリオ(現ケンウッド)のTR-9000だったように思います。
今あらためて見てみるとけっこうな価格だったので、当時どうやって女房を説得したんでしょうね(笑)...都合の悪いことは覚えていませんが
今でもごく希に、中古品で見かけますが、開局当時を思い出します。