浄土平にゅ~す!!

福島県の吾妻山にある磐梯吾妻スカイライン・浄土平の最新情報やビジターセンターからのお知らせなど、スタッフによるブログです

サルによる「食害」

2005-08-05 | 動物・虫
写真:樹皮を食べるニホンザル(2005.7.30撮影)

2003(平成15)年ころから鳥子平周辺でオオシラビソ(マツ科の常緑針葉樹)の立ち枯れ被害が報告されています。樹皮がすべてはがれ、立ち枯れてしまった樹木は百数十本に上り、被害は磐梯吾妻スカイライン周辺から高山の東斜面にまで広がっているようです。森林管理署、環境省、県が現地を調査した結果、歯形などからニホンザルによる食害と断定され、周囲約400平方mを定期的な観察区域に設定しました。
サルが樹皮を食べることは珍しくありませんが、立ち枯れさせるほどの食害は全国的にも例がないとのこと。ニホンザルは近年温暖化が進んで生息しやすくなり、数が増える傾向にあるようです。人里近くまで来たサルが畑の作物を食べるなどの被害もありますが、寒く住みにくい場所にまで活動範囲を広げ、高山植物などにも手を出すようになれば生態系にも影響を及ぼす心配があります。

スカイラインを走行中にサルの群れに出会うこともよくありますが、決して餌を与えないでください。サルが人に慣れ、食べ物欲しさに人や車を襲撃するようになる危険性があります。

吉兆虫

2005-07-29 | 動物・虫
いや~、縁起の良い名前の虫です。昔はこの虫の羽をタンスに入れておくと、福が来る、お金が増えると言われていたようです。
おそらく誰もが一度は本で見た事があるのではないでしょうか?吉兆虫とはタマムシのことです。一般的にタマムシといえば赤、青、緑の縦線模様の大型種を思い浮かべると思います。この種は主に低地のエノキに発生します。
タマムシの仲間の多くはとても日光浴が好きらしく、暑すぎて他の昆虫が出てこれないような時に最も活動的になります。産卵のために訪れた伐採木の上やエサとなる葉っぱのうえで静止しているのをよく見かけます。
浄土平周辺で最も多く見られるのが「エサキキンヘリタマムシ」という中型種。これがまたとってもキレイ!!グリーンメタリックな輝きが体長13ミリの体をとても大きなものに見せている(ように僕は感じます・・・)。とにかく最初発見した時はとんでもない発見をしてしまったんじゃないかと思いました。(写真は浄土平ビジターセンターに展示してあります。)
このエサキさん、天気のいい日にミヤマハンノキ、ダケカンバの葉の上で静止していたり葉っぱを食べています。
みなさん標高1600mのここ浄土平で“福”見つけてみてはいかがですか? (須田っち)