津軽ジョンがる電源日記

『KOJO TECHNOLOGY』 電源メーカースタッフ日記

大地アースの代用!?

2023-01-24 08:40:12 | テクノロジー
こ~んに~ちは~♬
ジョンがる隊長です。次回までのブログ更新にまた間が空くだろうなぁなんて言っておきながらすぐさま投稿💦
やれるときにやっておく\(^o^)/

今回は「大地アースの代用!?」というお題目で書きたいと思う。

1.家屋への電力供給
普段、特に気に留めることもなく利用している商用電源、日本の電力会社から供給される電力は、世界的にも信頼性の高いものとなっている。
電力会社さんに感謝!
ただそれだけに、あまり気にすることなく利用しているのも事実である。

日本の家屋には概ね下記のような形で電力供給(アース配線)がなされている。

2.大地アース接地の目的
<電化製品の場合>
洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、エアコン等の電化製品は、安全上(感電や漏電防止)のために大地アースへの接地が義務付けられている。
これらは水回りを伴うものになっていて、感電のリスクも高いためと考える。
皆さんに死んでほしくないからね!
これが電化製品にとって接地する目的である。

<オーディオ機材の場合>
一方、オーディオ機材やオーディオシステムはどうだろう?
これは水回りに関連する装置でもなく、感電のリスクも極めて低いことから、大地アースへの接地は義務付けられていない。
ならばオーディオ機材やシステムを大地アースに接地する理由、利点は何なのだろうか?
う~ん!

得意の脱線話だが、ロケットや飛行機は大地アースに接地してないけど、大丈夫なんだろうか?
空を見上げてわかる通り、平気で飛べているではないか!
ある書物で知ったのだが、スペースシャトルや🚀、飛行機の内部は、当然電子回路でいっぱいなわけだが、回路基板上にレイアウトされる(回路)GNDは機体に接地されているという。

なんで機体にGNDを接続?

これはまさに自分(回路GND)より安定した土台、基盤を求めた結果、より近いところにある機体(金属)に接続していることを示している。
勿論、回路基板上のGNDが揺るがない安定したものになっていれば、これまた無理に機体に接地しなくても良いということになるわけだが、基板面積の物理的問題と、遠くではなく近くに安定したもの(機体)があるのだから、使わない手はないのである。
漏電や感電のリスクがない場合、無理に大地アースに接地するのではなく、むしろ回路安定動作のために有効となる土台、基盤に接地できれば良いのである。
🚀や飛行機を大地アースに接続したら凧みたいになるね!


話をオーディオに戻そう!
先日のブログ「遠くのアースより近くのアース」でも触れているが、大地は地球上でもっとも大きな物体であり、故に安定したものと言える。
文中で鏡餅の話を引き合いに出しているが、一番下のお餅が大地アースに該当し、どっしりと安定したお餅(大地)であれば、ミカン(回路動作)はグラグラしないのである。
ただし、アース接地工事において接地抵抗を低減してあげないと、安定した大地にはなり得ないのである。(場所によってあたりはずれがある大地)

つまり、オーディオ機材やオーディオシステムにおける大地アースへの接地目的は、回路や装置がより安定動作(正確に動く)するために利用していると言えるのである。
冒頭の洗濯機の接地と行為は全く同じだが利用目的が違う。

3.安定した土台、基盤ってなに?
ならば、ならばである!
一生懸命になって大地アースに対する接地抵抗下げることをせずとも、代用できるものはないのか?
そこで考え付いたのがそもそも抵抗値が低い金属(導体)なのである。思ってしまえばな~んだってなるんだけど、賢くない隊長にとってはたどり着くまでだいぶ時間を費やした・・・😅 
大地は場所によってその様子が違う。例えば粘土質で湿った土壌、岩だらけの場所、砂漠?、川の傍、山の中!そしてこれらは天候にも左右される・・・。雨が降ったらどうなる?暑かったり寒くなったらどうなる?凍ってたらどうなる?
このように同じ場所であったとしても季節や天候よって大地は影響を受けているのである。おそらくアース接地工事で接地抵抗が低減できたとしても、このような環境変化で変動している可能性が高いのである。

この点、金属は非常に安定しているのである。
外気温40℃の中だろうが-10℃だろうが、雨が降ろうが雪が降ろうが、物性が大きく変わるまでのことはない安定したものと言える。まして導体!(寒くなったら抵抗値下がるし・・・(笑))そもそも抵抗値が低いのである。

さて、安定した土台、基盤が金属で代用できるとして、オーディオに対してどうアプローチするかだ!?
利便性からするとやはり大きいよりはコンパクトが良い。日本の家屋事情を考えても小さいに越したことはない!
土台、安定性というものを考えた時、単純に重く大きいほうが良いとも思ったが・・・待てよ!?
ノイズのことを考えると高周波成分を持つものが多い、低周波や直流成分に対しては、導体である以上抵抗値ははなから低いし、大電流を流す必要ももない・・・、高周波に対してはどうだ!?表皮効果(高周波になればなるほど導体の表面をに偏って流れる現象)があるな!ならばインゴットである必要はないな!薄くても大丈夫、いやむしろ薄い方が表面積稼げてインピーダンス(高周波に対する抵抗)下げれるじゃん。\(^o^)/

かくして弊社仮想アースが誕生するわけです。
Crystal E
http://kojo-seiko.co.jp/products/crystale.html
Crystal Epシリーズ
http://kojo-seiko.co.jp/products/crystalep.html

今回のブログでも改めて書き加えておくが、オーディオ機材にとって大地アースが良くないものだとは決して言わない。なんたって地球上で一番デカくて安定している物体なんだから!ちょっとやそっとの金属量では勝てんのですよ!(笑)

4.おさらい
・一般電化製品とオーディオ機材では、大地に接地する目的が違う。
一般電化製品:安全性、保安上(感電、漏電)
オーディオ機材:安定動作

・大地アースの代用となり得るものがある?
一般電化製品:ない
オーディオ機材:ありそうだ・・・

・オーディオ機材にとっての代用アース
土台や基盤となり得る安定したもの(他に汚染されていなくてインピーダンスの低いもの)であればよい。(弊社の場合:導体、金属)



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