新古今和歌集の部屋

定家筆源氏物語奥入発見記事(読売新聞)2022/04/20 09:45


国宝の藤原定家「源氏物語」注釈書、欠損1枚が掛け軸に貼られた状態で発見 : エンタメ・文化 : ニュース

国宝の藤原定家「源氏物語」注釈書、欠損1枚が掛け軸に貼られた状態で発見 : エンタメ・文化 : ニュース

鎌倉初期を代表する歌人、藤原定家(1162~1241年)が手がけた源氏物語の注釈書「定家筆源氏物語 奥入 ( おくいり ) 」の一部が見つかった。注釈書は国宝に指定さ...

読売新聞オンライン

胡蝶
 かめのうへの山 蓬莱の心

  樂府
   ウケナムトスレドモ     ザレバ
 眼穿不見蓬莱嶋 不見蓬莱
   アヘ      クハンヂヨ
 不敢帰 童男丱女舟中老
 ジョフク   オホシ クヰヤム タン
 徐福文成多誑誕

↗わがそのゝうめのほつえにうぐひすの
 ねになきぬべきこひもするかな

源氏物語 胡蝶
360 女房 亀の上の山も訪ねし舟のうちに老いせぬ名をばここに残さむ

宮の亮をはじめて、さるべき上人ども、禄取り続きて、童べに賜ぶ。鳥には桜の細長、蝶には山吹襲賜はる。 かねてしも取りあへたるやうなり。物の師どもは、白き一襲、腰差など、次ぎ次ぎに賜ふ。中将の君には、藤の細長添へて、女の装束かづけたまふ。御返り、
昨日は音に泣きぬべくこそは
365 秋好中宮 胡蝶にも誘はれなまし心ありて八重山吹を隔てざりせば


新楽府 其四
    海漫漫       白居易
    戒求仙也     仙を求むるを戒めるなり

海漫漫          海は漫漫たり
直下無底旁無辺    直下 底なく 旁 辺なし
雲濤煙浪最深處    雲濤煙浪 最も深きところ
人傳中有三神山    人は伝う うちに三つの神山あり
山上多生不死薬    山上 多く不死の薬を生じ
服之羽化為天仙    これを服すれば羽化して天仙となると
秦皇漢武信此語    秦始皇と漢武帝は此の語を信じ
方士年年釆薬蓬莱   方士 年年 薬を釆りに行く
蓬莱今古但聞名    蓬莱 今古 ただ名を聞くのみ
海漫漫          海は漫漫たり
風浩浩          風は浩浩たり
眼穿不見蓬莱島    眼穿たるるも蓬莱島を見ず
不見蓬莱不敢帰    蓬莱を見ずんば敢えて帰らず
童男丱女舟中老    童男丱(かん)女 舟中に老ゆ
徐福文成多誑誕    徐福 文成 誑誕(きょうたん)多く
上元太一虚祈祷    上元太一 むなしく祈祷す
君看驪山頂上茂陵頭  君看よ 驪山の頂上 茂陵の頭
畢竟悲風吹蔓草    畢竟 悲風 蔓草を吹く
何況玄元聖祖五千言  何ぞいわんや玄元聖祖の五千言
不言薬          薬をいわず
不言仙          仙をいわず
不言白日昇青天    白日に青天に昇るをいわざるや

古今和歌集巻第十一 恋歌一
 題しらず       読人不知
わがそのの梅のほつえに鶯のねになきぬべきこひもするかな

読売新聞より



コメント一覧

jikan314
@kunorikunori 了解しました。
NHKのキャスト野中イサオさんのリンクを貼って置きますね。
又、次の親能の記事にも同じくリンクを張ります。
畠山重忠役の中川大志さんて、au「意識高すぎ!高杉くん」シリーズ - 細杉卓(こますぎすぐる)役なんですね😃
馬は担ぎそうに無いですね。
kunorikunori
Jikan様

二階堂行政の顔、忘れてしまいました。。。
日頃見かけない俳優さんが多くて、さっぱり覚えられずにおります。肝心の親能の顔も…朧気。こまりました。

春霞 おぼろげながら 話が進み(わが すすみ) 
jikan314
@kunorikunori 明日は、鎌倉殿の13人。それにコメントし易い様に、二階堂行政記事をアップします。
明後日は、比企探検。
実は、新古今、唐詩選の記事って時間が掛かります。ぽちぽちの中原親能は、次も出来ておりますが、ぽちぽちアップしますね。
うつらうつら春眠合間に花想ふ
(そう言う点で、北国は、やれ梅、ふきのとう、二輪草、カタクリ、桃、桜と忙しいですね。絶えて桜のなかりせば。夜来風雨の声、花落つること知る多少)
kunorikunori
Jikan様

ご返事ありがとうございます。
楽府は楽譜にも繋がってくるのかもしれませんね。

徐福文成に探しに行かせ…という意味なのですね!
(私も、徐福は日本にもやってきた人物と思っていました。)

藤原定家、中国の詩についても詳しくなければこのようには書けませんね。さすが~~♫

 「わがそのの」の前に 流れ星のようなものもつけてあり、なんだか現代的な印です。ココからは中国の詩ではなく、和歌ですよ…を示すための記号なのではないでしょうか?

源氏物語に始まり、中国・日本の和歌へと繋げていく、才能の塊!ですね。

面白いものが見つかって、良かった良かった です。
ありがとうございました!
jikan314
@kunorikunori kunorikunori様
お問い合わせ有り難う😃ございます。
楽府とは、漢、魏時代の民謡の詩型で、音楽が伴い、唐以降は、詩のみとなって、白居易からは、新楽府と呼ばれる詩型になりました。
蓬莱とは、東の海に有る仙人の住む山で、不老長寿の薬が有ると信じられ、始皇帝や漢の武帝は、徐福や文成に探しに行かせた。
この伝説が、日本に伝わり、富士山の事だとされました。
近代になると、徐福が連れていた少年少女の子孫が、弥生人になったとまことしやかに流布され、秦氏の祖先だとも尾ひれが付きます。
ふろしきを広げて集む花の下
(風呂敷と不老死の掛詞。)
kunorikunori
Jikan様

これ、私も気になっておりましたが、難しくて…
まず「楽府」と書かれていて、下は中国の歌に合わせた?など、何らか意味がありますでしょうか?

そして「蓬莱」。かぐや姫の婿になりたい人物が「蓬莱の珠の枝」を取りに…その蓬莱の話とどこか繋がっているのでしょうか?

秘境の山というような総称なのでしょうか。
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