新古今和歌集の部屋

雑歌中 関路秋風 九条良経 伝九条輔実筆コレクション


 後京極摂政太政大臣

人すまぬ不破の

 関やの板さびし

  あれにしのちは

   たゞ秌のかぜ



新古今和歌集 巻第十七 雜歌中

 和歌所の歌合に關路秋風といふことを

             攝政太政大臣

人住まぬ不破の關屋の板びさし荒れにし後はただ秋の風

読み:ひとすまぬふわのせきやのいたびさしあれにしあとはただあきのかぜ 隠

意味:人が住まなくなった不破の関の板の庇に、すっかり荒れてしまった後は、ただ秋風だけが寂しく吹いている

作者:藤原良経ふじわらのよしつね1169~1206關白九条兼実の子。後京極殿と呼ばれた。新古今和歌集に関与

備考:和歌所影供歌合。歌枕名寄、新三十六人歌合、定家十体、美濃の家苞、常縁原撰本新古今和歌集聞書、新古今抜書抄、新古今注、九代抄、九代集抄、聞書連歌、古今和歌集抄出聞書(陽明文庫)

伝九条輔實

寛文9年(1669年) - 享保14年(1730年)江戸時代中期の摂政・関白。左大臣九条兼晴の長男。母は九条道房の娘・九条待姫。正室は益子内親王(後西天皇皇女)。子に九条師孝、九条幸教(師孝の養子)、九条輔子(徳川吉通正室)、九条尚実らがいる。号は後洞院。
絵画が得意で、京都上善寺の弁天十五童子は彼の遺作といわれている。

平成28年7月22日 貳點參

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