新古今和歌集の部屋

俳句集 花鳥風月 帰り花、西行桜

はじめに

初めてネットワークに参加したのは、HPだった。マンションの管理組合が定めたブロバイダーと契約して光通信を始めた。

既にネットワークに参加していた叔父が、ウェッブリブログと言うのを勧めたので、2006年10月28日に参加してみる事にしたのが、ブログ名 花鳥風月だった。俳句のブログ友達も5人ほど出来たが、それぞれの方も止めて行った。当時はガラケーで写真を撮っていたので、画像が粗く小さい。それでもあちらこちらを撮って歩いている。

2023年1月に閉鎖されると言う事で、急遽引っ越しをしている。1日分を掲載していたが、読む読者も疲れるだろうと以下をまとめて、俳句集「花鳥風月」と名付ける。



 8年ぶりの公園で  2006年10月28日(最初の投稿)

夢のないことに
 気がつき落ち葉踏む


昔住んだ近所のよく散歩した公園を訪れて、変わらない様子と変わった自分を。


 遠花火   2006年11月02日

一瞬輝く
所詮遠花火

8月遠い所で開催している花火をたまたま屋上ビアガーデンで見た。
一瞬喜んだが、あまりにも遠くて


 札幌大通公園ビアガーデン  2006年11月04日

北国の短い夜が誘いつつ

半袖はやや肌寒し北の夜


8月札幌の短い夏を楽しむように大通り公園ではビアガーデンが開催されているが、東京から来た人間には少し寒かった


 リストラ合併  2006年11月07日

何もかも変わってしまった
後の月

10月1日に親会社の意向で、子会社二社が合併となり、職場も通勤も会社の様子もすべて変わり、九月の前の名月との比較して。


 もつ鍋   2006年11月09日

もつ鍋を
持ちつ持たれつ
つつく夜

全国から同じ悩みを持つ初めて会った友が会議で集まった。
とりあえずもつ鍋を食べ、語り合った。
結論は出なかったが。


 小春    2006年11月12日

カーテンの
  和らに笑ふ
  小春かな


 朽ち木橋  2006年11月17日

村雨に木の葉も積もり
          朽ち木橋

六義園にて、


 六義園ライトアップ  2006年11月30日

幽玄の茶室に落ちくるくれ紅葉


六義園にて、紅葉の期間中夜遅くまで開園していたので、茶室でゆっくり茶を飲みながら


 忘年会   2006年12月06日

俺はオレあんたはアンタ
燗の酒

一見反発している両者の飲み会と思われると思うが、実質は
お互いを知り、違いを理解し、それを良しとして、燗酒を飲み会っている。

そんな風景です。


 帰り花   2006年12月10日

執着は捨てきれぬもの
 帰り花

世の中が冬となって、皆枯れてゆくのに、季節はずれの桜はまだ花を咲かすと言っている。
自分ももう枯れなければならない歳となっても、多くのくだらないことにこだわっている。
なかなか捨てきれぬものです。


 五月闇   2006年12月24日

さつき闇
うつらうつらと前に行き

推敲中だったが、歳を超さないために。

6月頃、すごい睡眠不足の中、友人とあと十数年サラリーマン生活をどう生きるかをテーマに飲んだ。
ゆっくり生きようという結論になり。


 五月闇2  2006年12月25日

言の葉の
途切れ/\の五月闇

時々言葉を忘れるようになった。ちょうど梅雨時の曇り空のようにはっきりしなくなってしまった。老いとはそういうものだと自覚はしているのだが、寂しいものだ。


 中学生カルタ大会  2006年12月26日

くやしさの
なく蝉声も思い出に

田舎から、姉が百人一首カルタを教えている中学生の子供たちが全国大会のために上京し、東京での世話役を引き受けた。残念ながら都会の子に惨敗した。
悔しさのために目を真っ赤にして泣いていた。この悔しさが強くするのだろうし、良い夏休みの思い出になったことだろう。


 空蝉    2006年12月29日

空蝉の
うつす甲斐無く秋となり

運動を続けても血糖値の結果が出ない。飽きが来ているが我慢しないと。


 蝉声    2006年12月30日

蝉こゑも
さやかにおされ音しずか

9月に入った時、暑さもだいぶ和らいで、昨日までうるさかった蝉もすこしおとなしくなった気がした。
営業の外回りでだいぶ歩いたからか。


 歳の暮   2006年12月31日

またいくつ
恥を重ねて
年の暮

今年一年、またいろいろと人に迷惑をかけ、恥を掻き過ごしてきました。
来年こそはと去年思ったのを、思い出して。

こうやって歳を重ねていくのか・・・


 箱根    2007年01月27日

冬枯れの上って降りて箱根宿

箱根湯本の旧街道を歩いてみたが、結構な運動量だった。昔の人は健脚だね。


 春一番   2007年02月17日

嵐とて春の一つの姿かな

先日春一番が吹いたそうです。
春風という季語を読むと穏やかな風をあらわすそうですが、あの嵐も春の一つの顔なんだな~とつい思いました。

春と冬がぶつかり合うという。


 春の揺らぎ  2007年03月10日

心の揺らぎは
きらきら光る


様々なことが私の周りに起き、心が揺らいでいるが、六義園を散歩して気持ちを落ち着かせようとした時、ふっと風が吹いて池の水面が揺らいで、夕日をちらつかせていた。

うん、春だ~。


 西行桜を(謡曲西行桜とは違います)  2007年04月03日

死を願う
ほどの桜や
散り始め

この句は、まことに評判が悪い。
この句をいうと必ず「死にたいの?」と聞き返される。

これは、西行の「ねがはくは花のもとにて春死なむその如月の望月の頃」という有名な和歌を踏まえて、それほど散り始めの桜は見事だという俳句ですよ。と言ってもあまり納得されたことがない。

昨日花見に出かけたが、風が吹くたび白雪が舞うごとく花びらが散り、そして周りから歓声があがっていました。人々は花びらを捕まえようと子供と一緒にはしゃいでいた。
まことに散り始めの桜ほどきれいなものはないと思っております。あと数日したら葉が出てきますので。

この西行の歌も、新古今和歌集では、当初撰者から撰歌されたが、後鳥羽院が気に入らず切り出(削除)されてしまいました。

今日(3日)は、西行の命日で満月。春の盛りを楽しみたいものです。
なお歳時記では、昨日が涅槃会なので西行忌となっております。この歌が原因なのは間違いないそうです。


 胎蔵界曼荼羅を  2007年04月15日

ひとひらに
佛の住まふ八重櫻


胎蔵界曼荼羅は、八弁の花にそれぞれ仏が居られる。八重桜のひとひら/\にもお住まいになられているかと。


 知足    2007年04月22日

藤だなに
風吹き渡り
足を知る


いつも不満ばかり思っている。なぜこうなったんだろう、なぜこうしなかったんだろうと。
春日部の藤を見に行った時、風が吹いて藤が舞った。
ああ自分は、こんな美しい風景を見られて、なんて恵まれているのだろう。


 夜汽車   2007年05月19日

夜汽車まつ
待合室の燗の酒

夜汽車という寝台車は少なくなったと聞いているが、仕事の関係でローカル線から終電の新幹線で帰るため、人気の少ない待合室でボーとして日本酒を飲みながら待っていた。
少し人恋しくなったのかもしれません。

待つと待合室と二重になっている、缶ピールの方がイメージが良いか、で推敲の必要があるかと思いますが、とりあえず。


 隣藤    2007年06月01日

三間も歩けば次の
藤の花

ふと隣の家もまた隣の家も花盛りというイメージが湧き、さて季語は何にしようかと迷ったがツツジでは音が悪いので、藤にした。三間(約5メートル)という距離が散歩の情景にあっているかと思っております。


 隅田川花火  2007年07月29日

ビルの谷間から見えた夏の終わり

コンピュータが故障して一月、携帯電話でも投稿出来るとのことで

隅田川花火大会を浅草で見たが、所詮高いビルの谷間からしか見えない


 真夏    2007年08月03日

忙しなく鳴く蝉の下駆け廻り

気温が30℃を越え、蝉声が喧しく聞こえる中、忙しなくあっちこっちに廻って仕事している。
世の中の人は夏休みで海や山に楽しんでいる間に。
しかし、こうやって飯の元を稼いでいかないと…。
空き始め、クーラーが効いた通勤電車だけが唯一の救いかもしれません。(電車によっては未だ満員のものもありますが)


 品川駅で  2007年08月05日

駅中で今日の不満とジョッキ酒

品川駅に久しぶりに行ったが、駅が新しくなっていた。帰りに駅の中の居酒屋に入ってビールを一杯で飲んだが、近隣のサラリーマンや出張の電車待ちでごった返していた。この暑さの中で今日の不満やストレスを解消している様に見えて。


 方丈記を  2007年08月26日

いづ方へ
知る人無しや
夏の雲

鴨長明の方丈記に
「知ラズ生レ死ヌル人何方ヨリ来リテ何方ヘカ去ル」
何れ消えるとしても夏雲の様に生きたいものです。


 秘湯の朝風呂  2007年09月10日

極楽と言ひし秋なりお湯の華

静岡の硫黄系の秘湯に行って、久しぶりにのんびりと過ごした
決まり文句の「う~極楽/\」
未だ黄葉にはなっていなかったが、雲の景色はすっかり秋だった。


 携帯機種変更  2007年10月07日

新しき携帯換えてころもがえ

コンピューターの故障に加え今度は携帯電話が故障した。
新しく携帯電話を購入したのだが、設定をするのに四苦八苦。前の機のデータは喪失したので回復出来なかった。遠い友人ももう話せなくなってしまった。残念。

この携帯投稿ブログの暗証番号もやっと思い出して出来るようになった。

我が家にはグレムリンか貧乏神が住み着いているかも。新規一転せよと思いたい。

コメント一覧

jikan314
@cforever1 クリン様🥰💓🥰
コメント嬉しい😆です。
初期の作品なので、稚拙な物ですが、そう言えばそう言う俳句を作ったなあと、当時を思い出しております。
春一番と言うとキャンディーズになってしまうGさん👴です😢
俳句は、350記事だったので、1月末までに終わらせないとと頑張りました💪。
又御覧頂ければ幸いです😉
cforever1
名句が多くて(全部ですが)、クリンもせん(撰)するのに苦労します🐻(※誰にも頼まれてないけど)
今回のは働く人としての句にとらえられました💛✨✨✨✨
何もかも変わってしまった後の月、と、俺は俺・・がおもしろかったです🎵
「嵐とて春の一つの姿かな」にはおおいなるやさしさをかんじましたね⤴✨ クリンより🍀
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