悲しい思い出と言うのはそう簡単に忘れる事は出来ない。
私の場合むしろ忘れるどころかまだ暗中模索と言う感じで出来事は
まだ続いているのだ。
それを断ち切って忘れろなんていうのは無理な話である。
なんもかんも忘れてしまうような素晴らしい女性と出会ったりでも
すれば諦めるかもしれないがまずそんな事はありえない。
なのでずっと今でも事件を引きずりながら生きているわけでこれで
人生楽しいはずがない。
何をするにしても元の家族のことが後ろからついて回って私を苦し
める。
火の消えたような家の中でポッと灯る一点の明かりは飼い猫ハナち
ゃんである。
猫は人の心が読めるようで、私が落ち込み沈んでいるといつの間に
か側に来てちょこんと座っている。
こうやって暗い記事を書いているときもファンヒーターの前からよ
っこらせと起き上がって「なにしてるの?」と言う。
逆に私が元気な時には安心して私の服の上で丸くなって眠っている。
そんな猫様に癒されるだけで、買い物するのも最近では飽きたし、
写真を撮りに出かけてもこういう時はパッとしない写真ばかり撮れ
るので困る。
想い出と言うのはそれが楽しかっただけ大きく残る。
苦労もした、ケンカもしたけれどやはり皆でワイワイやっていた時
の方をたくさん思い出す。
先のとおり、どこへ行こうが何をしようが家族の亡霊はついて回る
のでそれを振り切る事は出来ない。
振り切る事が出来ないなら一緒について回るのを許容するしかない。
問題が解決しない限り思い出を断ち切るなんて無理な話なのである。