よく『週末は7MHzの夜間コンディションがいいですね』とか、430MHz帯・FMでのローカルラグチューネタで耳にします。確かにFT8でも、23時くらいまで、7.041MHzもJA全エリアのCQやQSOが見えている日が増えています。『週末のコンディションがいいってホントかな・・・?』。考えてみましょう。
【写真:週末も平日も『SSNは100超え』ですが・・・】
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◆カラクリは『運用者の多さ』だけです。
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太陽が『週末のご褒美にコンディションをよくしてやろう』なんてしません。
1,確かに、お空の方は『春の様子』も多少は感じる
2,曜日は無関係で『SSNは、連日、100超え』
3,週末の運用者も多い(特に給料日前は(笑))
4,年末年始でカネを使い果たし、自宅で無線をやっていたらカネを遣わない
5,奇数月の後半は、年金受給者もカネが減って、無線遊びに興じる
まぁ、実情は『こんなもん』ですわ、HIHI。
7MHzの国内常連局は『概ね18時』で『夕食タイム』で、
その後は3.5MHz帯に出る局も多いです。
また、年明けあたりから『23時くらいまで』は、
7.041も交信が見られることから、オープン時間は長くなっていますが、
23時でクローズしてスキップするというより『就寝時間』で、
運用者が自発的に『CL』するから『誰も出ていない』状況です。
誰も出ていない状態だと『コンディションがいいのかどうか判別しにくい』ですね。
実際のところ、7.074の方は、四六時中『JA』全エリアが見えていますし、
かといって、全員が『kWer』ということもなく、
50W~200W局も『まんべんなく見えている』のです。
運用局の多い少ないでコンディションを測るのは『主観的過ぎ』です。
1,週末や休日は、移動局や記念局運用が増える
2,珍しいJCC、JCG、移動局、記念局がドッグパイルになる
3,Phoneは『声』、CWは『トーン』で『にぎやか』に聴こえる、だけ
4,お節介焼きが、わざわざ『J-クラスター』に運用情報を載せる
5,さらにパイルに拍車がかかり・・・
要するに、移動局や記念局は『CL』のタイミングを失う、だけの話しです。
極論ですが、まんべんなくパイルが始まり、
誰かお節介焼きが『Jクラ』に書くと『ドッグパイル』になります。
一巡すると、呼ばれなくなり『空CQの連呼』です。
これは、長期間7MHzの運用を続けていると、
みなさん経験すると思います。
初交信局のパイが、そう思ったように増えない昨今、
一巡すると『飛んでいるのに呼ばれない』現象が起きます。
これは、7MHzに限ったことではなく、
DX中心のハイバンドでも、ローバンド、トップバンドでも同様。
一巡してしまったら、QRPにするとか『工夫』が必要ですね。
あまり『やみくも運用』すると『どのバンドでも呼ばれにくい現象』も起きます。
さて『お正月には、なぜかEsが発生するんです』と、
市民無線愛好家が言っていたのを思い出します。
いやいや、そうじゃなくって『Esは、ほぼ毎日出ている』のです。
お正月は、国民的休日で『運用者が多く、Es発生に遭遇しやすい』だけ。
1,7.074MHzを見ていると、JA1~JA0まで全エリアが夜間にも見えている
2,7.041MHzの夜間に、1WでCQ出したら『やっぱり応答がある』
3,夜間スキップはPhoneやCW時代の先入観
4,歩幅が増え、JAを飛び越すことも多いがFT8は『四六時中見えている』
にわか局は、もうちょっと『裏どり』してほしいと感じます。
HF Propagation and Solar-Terrestrial Data Website
▲まずは、HFのプロパゲーションを見ましょう。
確かに、お空は『春めいてきた』と感じます。
サイクルピークに近づき、
foの時間も『後ろ』にズレてきている、とは思います。
『特別に休日や週末だけコンディションがいい』というのは、ないです。
こういうことを書くと『嫌味なやつだ』と思われるでしょう。
しかし『私は「事実を述べているだけ」』です。
また、21MHz帯がNGになったら、28MHz帯が開き、
28MHzがNGになったら、50MHzが開く・・・?、
とんちんかんな会話も耳にします。
確かに『MUFとLUF』を『きちんと理解している』なら、
参考にしてみようと感じますが、
どうやら『JA-JA間のEs中心にみた、主観的な話』に聴こえます。
最適運用周波数(FOT)とか理解しているのでしょうか・・・。
B4だらけなら、飛んでいても『応答がない』のは当たり前のことです。
運用局が少ないと『B4だらけ』なら『静か』になりますし、
MUFが上がって、50MHzでBand-Newが多かったら、
それだけ活況を帯びてきます。
▼ご参考まで▼
電離層伝搬 最高使用周波数(MUF) 最低使用周波数(LUF) 最適使用周波数(FOT) 不感地帯 第一種減衰 第二種減衰 MUFの85% - 1アマの無線工学 H16年04月期 A-22
▲わかりやすく解説されています。
1アマとありますが『無線工学の「概要」』です。
コンディションがいいかどうかは、
多くの方のお話を聞いていると『主観的』です。
前のめりになりたい気持ちはわかりますが、
平日は運用局が限られていて、
夜間はスキップするという先入観もあります。
HFの常連運用者は熱心な局が多く、
運用周波数変更も『ルーティン化』(時間割運用)しています。
昼間は7MHz、夜間は3.5MHz帯・・・
こうやって運用周波数を移すから、
静かだったり、にぎやかだったり・・・。
要は『人の移動』という一面もあるのですね。
1,昼間は『オフィス街がにぎやか』
2,日が暮れると『歓楽街がにぎやか』
3,週末や休日は『レジャー需要がにぎやか』
同じような現象が『無線界』でも起きているだけ、です。
さらに週末や休日は『単に「運用局が多い」』ということが最大要因です。
毎度おおきに。ほんじゃーね!
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