こないだ(2025年3月9日)、北九州の京都郡みやこまちで行われた、西日本ハムフェアに行ったのである。
ぶらっと見て回っていたら、ジャンク品と書いてあるSG9700を見つけた。SG9700は50/144/430MHz帯のモービルホイップで、144/4330MHzはノンラジアルで動作しますが、50MHzはアースが必要です。売価は、千円であります。
「一応、動作はするんですかね?」
「分からないです」
「まあジャンクとはそういうものですよね。買います」
一応、144/430MHzのモービルホイップは持っているのだが、長期旅行中に破損や故障が起こった際の緊急用に準備をしておきたい。昨年の稚内旅行で「白い道」を走った際に、激しい振動でホイップのネジ部分が緩んでしまい落下したことがあった。幸い後続車がなく、落下に気が付いたので回収できたが、気が付かなかったらそのまま紛失になっていたということがあった。それ以後、車に乗る前はネジの緩みがないか確認するようにしている。(落下物で、他の車両を傷つける恐れもあるし)
写真は、今回の西ハムで購入したもの。
帰ったら、実験してみました。
バンド SWRの底値
50MHz:1.5
144MHz:2.0
430MHz:1.0
430MHzはいいが、50MHzは微妙で144MHzは良くない。やはりジャンクか?
144MHzはバンドの下の方がSWRがいいので、短くしようとしてイモネジを緩めてみましたが、固着していて動きません。かなり力を入れて、グリグリ回していくと外れました。エレメントは最短になっていたので、これ以上短くなりません。うーむ困ったな、少しだけカットしてみるか。数ミリエレメントをカットしてみましたが、あまり変化はありません。切りすぎると元に戻せないので、ここで思案します。
まずエレメントを外してみたら、汚れが凄いことになっています。埃も、ばんばん出ます。なんじゃこりゃああ!分解できるところはすべて分解し、綺麗に掃除しました。それとMコネ部も汚れているので洗浄します。
これでだいぶ良くなりました。
50MHz:1.2(中心周波数は50.7MHz付近)アースはMAT50を使った。
144MHz:1.1(バンド下端で1.2程度になるが問題なし)
430MHz:1.1(バンド内OK)
【不調の理由として考えられること】
・過酷な状況で長年使われていたようだ。エレメントの接続部分には、そう簡単に埃やチリが入らないと思うのだが、大量に入っていた。
・長年の汚れが堆積したため接触部分に抵抗ができていたと思われる。
・一度も分解掃除・調整はされなかったのでエレメントの接続部分が固着した。(これは原因ではないですが)
【結論】
・定価は、税込み16,500円である。実売価格はもう少し安いと思われが、それでも1万円は優に超えるだろう。中古品なので使用感はあるものの良い買い物だった。
・予備用として使います。
第一電波工業社のHPには説明があるので貼っておきます。
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【その他買ったもの】
箱入り真空管:日立製12BH7A 双3極管3本(100円/1本) もともとは白黒TVの垂直発振・増幅用等に設計された球だが、オーディオ用にも使える。双3極管なので、PP(プッシュプル)接続しても1~2W程度の出力しか出ない。しかし、真空管アンプの2Wというのは6畳間で聞くには十分な音量がある。
箱入りだが管面に汚れがあり、足は錆びている。中古か新古品か判別がつかないし、水で洗ったら1本型番が消えた。(真空管あるある)足の錆はやすりで削り取った。
なんで12BH7Aを買ったかは、ラジオ少年(※1)の真空管アンプ(AMP-12DX※2)に使っているため、保守用にストックしようと思ったのであります。本当は4本欲しかったのですが、3本しかありませんでした。現役の球と差し替えてみたところ、3本とも動作しました。左3本は今回買った日立製のもので、一番右は従来から使っている三菱の球です。どの球も製造後半世紀近く経っていますが元気よく働いてくれます。日本製真空管製造は、松下電機(Nationalブランド)が1979年7月31日に製造を中止したためその歴史に幕を下ろしました。かつては、マツダ(東芝の前身の1つ)・日立・三菱・松下と有名どころのメーカーが製造して海外にも輸出していました。そういえば数は少なかったが、TEN製(デンソーテンの前身の1つである川西機械製作所)というのもあったな。中国・ロシア・東ヨーロッパの一部の国では現在も製造が続けらているようです。
※1:ラジオ少年は札幌のNPO法人でラジオやアンプキット等の販売・アマチュア無線の講習会などを行っていましたが、スタッフ高齢化のため令和6年(2024年)3月31日に廃業しました。
※2:AMP12-DXは、もともと6414という米国レイセオン社製の真空管が付属していた。この球は、はるか昔半導体の発明以前の真空管製大型コンピューター用に作られたもので、保守部品としてストックされていたものをラジオ少年が発見し、アンプキットとして販売した。(真空管コンピューターは、どこかの博物館で見た記憶がある)なぜか6414では歪が発生したため、特性の似通っている12BH7Aに差し替えたら動作した。(ピンアサインは同じ)12AU7でも動作しますが、出力が若干低下します。
【追記】
しばらくAMP12DXを使っていたところ、たまに「バリバリ」というノイズが入ることがあります。一度真空管を取り外し、再度足を磨きました。特に裏側部分は磨きにくいので錆が残っていた。紙やすりで丁寧に錆び取りしたら、快調に動作するようになりました。
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5D用MコネJJ形中継コネクタ1個:550円
以前、横浜の石川町に行った時エジソンプラザで2個購入したのだが、同軸ケーブルが切れる事故があったため2個とも修理の為に使ってしまった。手持ちがなくなってしまったので予備用に1個購入したもの。