月間パフォーマンス:サマリー
当月のパフォーマンスは、前月末比+0.56%とプラスとなりました。
また、インデックス投資(日経225ETF:25% + 現金:75%)は+0.28%のプラスでした。
そのため、リスクを抑制したインデックス投資の場合と比べて、+0.29%とアウトパフォームしました。
アウトパフォームするのは4ヶ月ぶりのことです。これで、インデックス投資(リスク抑制)に対する月間の勝敗は、6勝12敗となっています。
● 非AIモデル(転換点予測):0.00%でゼロ寄与
● 信託報酬によるコスト負担:▲0.11%のマイナス寄与
● 誤差:+0.01%
● トータル:+0.56%
となりました。
ちなみに、4月に実施された『ニュースピックモデル』の改良については、ホームページの「ファンド関連のお知らせ」でアナウンスがありましたが(pdf)、
今回については、月報の中で触れられるのみでした。おそらく、『AI(人工知能)』とは無関係な部分での改良であったためではないでしょうか?
改良の詳細は不明ですが、5月以降、安定配当モデルのパフォーマンスが著しく悪化しており、それに対応したものと考えられます。
どうやら、懸念していたように、対応が必要となるだけの、なんらかの問題が顕在化していたと言えそうです。
元々、このファンドがモデル構築のために実施した実証分析は、検証期間が短く、相場局面の一部しか含んでいなかったため、足元の環境には対応できなくなっていたのかもしれません。
つまり、いわゆる、オーバーフィッティングの問題が生じていた可能性がありそうです。
もし、今回、足元の環境に合わせるために、急遽、近視眼的な改良(フィッティング)を行ったとすれば、再び同じ問題が発生する可能性が高いと言えます。これは、実証分析力のないファンドではしばしば起こる事態です。
できれば、なぜ、このタイミングで、高配当戦略に、『成長性分析』の視点を“強化”する必要があったのか、そして、どのような“強化”を行ったのか、具体的な説明が欲しい所です(そして、変更は、その部分だけだったのかも確認したい点です。「改良」と称して、その他の問題個所もこっそりと修正することも実はよくあることです)。
説明がない状態では、継続して投資しても問題ないか、判断は難しいと言えるように思います(実際、過去に作ったモデルは、今まさに問題が起きているのですから、残念ながら、口だけでは、今回は大丈夫だとは信じられません)。
ところで、7月末前後に、パフォーマンスが、従来には見られなかったレベルで不安定になっていましたが、
その原因が、7月に実施された、この改良に起因するものであった可能性も考えられます。(なお、8月に入ってからはパフォーマンスがさらに悪化しています)
これで、15ヶ月連続で、プラス寄与となった月がない状態が続いています。未だに、改良効果が出ていないと言えそうです。
☆ 除く、非AIモデル要因(=AIモデルのみの実力):▲3.63%
また、購入時手数料を考慮すると、設定来パフォーマンスは以下のようになります。
月間パフォーマンス[前月末比%]
要因分解:月間パフォーマンス[前月末比]
※表では、各要因のパフォーマンスを単純に合計した値を掲載している。そのため基準価額の変化額とは若干誤差が生じ得る。
モデル以外要因(その他)は、モデルと実運用の乖離を表したもの。この値をAIモデル要因に加えたものが、実運用ベースでのパフォーマンスとなる。
モデル以外要因(その他)は主としてAIモデルによって生じているため、便宜的に上記のような対応を取っている。
要因分解:月間パフォーマンスの累和
要因分解:設定来パフォーマンス(累積日次リターン%)
設定来パフォーマンス(購入時手数料考慮、累積日次リターン%)
参考資料
月報(2018年7月末時点)『AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(愛称:日本AI(あい))』
https://www.am.mufg.jp/pdf/geppou/252629/252629_201807.pdf
※ AI日本株式オープン(絶対収益追求型)の『基準価額(分配金再投資)』(日次データ)について:
三菱UFJ国際投信のサイトで公表されている値は、丸め処理にバグがあるため、この値を使うと設定来パフォーマンスに誤差が生じる場合があります。
そのため、月次モニタリングでは、『基準価額(分配金再投資)』の値を自分で算出しています。