傘

先月下旬の出来事。

自宅から徒歩で20分ほどのところに用事があったので、子供たちは留守番させて1人で行った。
その帰り道、急に雨が降り出したので、新聞屋さんの軒下で雨宿りさせてもらっていた。
そうしたら、中からおじさんが出てきて「ボロだけどよかったら」と小さなビニール傘を貸してくれた。
「ありがとうございます。助かります。後日お返しに来ます。」と丁寧にお礼を行って再び歩き出した。

「なんかいいなぁ～こういうの。人の親切って心温まるなぁ～～」なんてちょっとウキウキしながら歩いていると、高架線の下で雨宿りしているママ＆お子さんを発見。
ちょっと考えた・・・

この傘を貸す？いやでもこれ借り物だしな～
しかもママ＆子供はベビーカー。
この小さな傘じゃ無理だよなぁ～
多分通り雨だし、すぐに止むと思う・・・

とごちゃごちゃ自分に言い訳しながら、申し訳なく思いながらもその親子の横を通り過ぎて、家に帰る前にちょっと買い物に寄った。
そこで買い物を済ませて店の外に出ると、前も見えないほどのものすごい豪雨！
これは傘があっても身動きが取れん！と、しばらく店内で雨が小降りになるのを待っていた。
するとそこへトキとケンシロウが「ママ～～おった～～！！」と・・・え、何で？
買い物中、近所のママ友からメールがあって「今○○で買い物中」という返信を送っていたら、それをトキとケンシロウが聞いたみたいで、「ママ、傘持って行ってなかったけん持って来たよ！」って。

こんな豪雨の中、ママを心配して傘を持ってきてくれたのね・・・
なんて優しいの～～（涙）

大きな傘を持ってきてくれたけど、それでもこの豪雨じゃ絶対びしょ濡れになる。
「せっかく傘持ってきてくれたけど、雨がひどいからもうちょっと小降りになるのを待とう」と店内で待ってると、トキとケンシロウは退屈みたいで「俺たち先に帰っとく！」って帰っちゃった。
まぁ、さっきよりはマシになったけど・・・私はもう少し待つか・・・
で、だいぶ雨も弱まった頃に家に帰ったら、トキとケンシロウが「俺たちいいことしたけん！」と嬉しそうな顔。
話を聞くと、あの高架線の下で雨宿りしていた親子を見かけて、家に帰って大きな傘を2本持っていって貸してあげたらしい。
「家、近くだって！明日返しに来るって！」って。

さすがわが息子たち！！えらいぞ！！
私が見ず知らずの新聞屋さんに受けた恩義を、子供たちが見ず知らずの親子に返していたような気分。

翌日、その親子は傘といっしょにお菓子を子供たちに持って来てくれた。
そして私は、傘に紅茶を添えて新聞屋さんに返しに行った。

親切・思いやりの輪がもっと広がるといいな。
まだまだ世の中捨てたもんじゃないよなぁ～～なんて思った出来事でした＾＾