ドキュメンタリー映画 WILL を観た。
かつては華やかな俳優生活を送り、女優の杏さんと美男美女の幸せな結婚をして、子供も三人授かった。
しかし、ちょっとしたスキャンダルで、杏さんと離婚し表舞台を去った 東出 昌大が
狩猟免許を取得し、電気も水道もない山の中に、鉄砲を担ぎ踏み込む。
そして、狩猟をしながら、捕獲した動物たちの命を頂き、自らの命を長らえる。
そんな東出 昌大の日々の生活を、一年間のドキュメンタリーとして撮影し映画化した。
狩猟家の大先輩の私としては、小動物を捕えて食らう、その命の語り口としては
ちょっと理屈っぽい所が目立つが、それと同時に映画としては、過去の東出自身のスキャンダルの
自己責任を、も写し出す。
そして、その過去のスキャンダル報道を創り出した張本人のメディアとも、語る機会が映し出される。
山の中で暮らしている現在は、その敵ともとれるメディアとも大人の対応が出来るようだ。
映画の途中で、東出が語りかけて、ぷっつりと映像が途切れる。
このまま、最後まで語られないのかと思った
「自分が、このドキュメントを撮りたいと思った本当の理由」が、映画の一番最後に語られる。
それは、全てをさらけ出した自分を、映像として離ればなれになっている自分の子供達に遺言として残して置きたかったから・・
「WILL」 (遺言)として映像の最後に大きく映し出される。
そうか、残酷すぎる世界で生きる意志(WILL)を呼び起こす・・
というのが、今回の映画の題名かと思ったが、遺言としての意味に繋げたかったのか。
JR山陽本線の、広島駅から山口方面に向かって二つ目の駅の横川駅。
高架線路のほぼ真下に当たる場所に、昔からひっそりとたたずむ
横川シネマ
上映スクリーンも一つしかない小さな映画館だが、根強い人気で閉鎖を免れているようだ。
個性あふれる映画を上映しながら、観客を呼び込んでいるようだ。
狭い上映前の待合では、古い映画の上映機械が飾ってある。