「道草食ってみた「身近にある山菜取り」として、自宅から徒歩圏内(約1km半径)位の食べられる野草を「道草」と定義して、採取、そして食べてみようという企画です。
「道草食ってみた「身近にある山菜取り」収穫編を終えたところで、これらを実際食べてみましょう。
さてあの10種の野草で作った料理がこちら、
全体通して、ざっとこんな感じ。
調味料を除けばほとんど元手が0円とは思えない食卓・・・ただし緑一色ですけど・・。
ほとんどの料理がおひたしか天ぷらというのも凄い・・・でも山菜料理の本って他の料理法載ってないんですよね。
じゃあ食べてみましょうか?
先に書いておきますと、天ぷらだけ個別に写真を撮るのをすっかり忘れてしまったので、
こちらの集合写真をご参照下さい。
それにしてももう全体的に緑、完全に緑!
こうやって出来上がりを見ると、にんじんとか、かぼちゃ入れておけばよかったと思います。
左上から反時計回りに、エゾニュウ、タンポポ、ノビルの葉、フキノトウ、ヤブカンゾウ、スイバ、ナズナというラインナップ。
他の料理はちゃんと個別にアップがあります。
■1.エゾニュウ
【煮浸し】
でました!今回フキノトウに次ぐ山菜らしさを誇る道草。個人的にちょっと期待してます。
かなり灰汁が強いという情報だったので、長めに茹でて灰汁抜き・・・しているとゆでているお湯がみるみる鮮やかな緑色に!
お湯から引き上げてから今度は、かなり長い間流水に晒しました。
葉っぱを一枚噛んで見て癖はあるものの何とか食べられそう。
その癖を封印するために、出汁+醤油+みりんの煮汁で煮浸しにしました。
独特の苦味があって、お酒とかには良さそう、ご飯のおかずには不適切ですねえ。
これも箸休め的にして、多食はしないものだと思います。
それにしても、あの茹で汁の緑色は草木染とかに使えそうな気もします。
【天ぷら】
これは美味しいです。煮びたしにしたときの灰汁の強さが気になっていましたが、それが逆に風味になっていて、味になってます。
野生的な風味を逆手に取っているということでしょうか?
■2.スイバ
【ごま醤油和え】
こちらも雑草テイストの激しいやつですね。
灰汁が強そうなので湯通ししてから、流水にしばらく晒してからよく絞り、後にごま醤油で和えました。
「酸っぱい」ということなのですが、先のあく抜きの結果なのか酸味はあまりなく・・・草です・・・思いっきりこれは「草」です。すみません正直言って美味しくないです。
調理の仕方が悪いというのもあるかもしれませんが、目の前にあるこれは「草」に違いありません。
「道草食う」というコンセプトならばこれは個人的なイメージどおりの道草。キングオブ道草!
【天ぷら】
これも存在感無し・・・っていうか衣に完全に負けてる。
ずばり、タンポポ、ヤブカンゾウ、スイバを刻んでかき揚げにしたら美味しいかもしれません。
そのときはえびも入れて・・・海老だけが美味しかったりして・・・。
■3.タンポポ
【ごま味噌和え】
湯通ししたタンポポをごま味噌で和えました。
葉っぱに多少のトゲトゲがあって不安でしたが、それも柔らかくなって気にならず・・・味としてはピリッとした辛さがあり、食感も筋があってごわごわしています。
なんかこの味は記憶にあると思ったのですが・・・思い出しました。
自宅のベランダで育てていたルッコラの食べ時を逃して成長しすぎたそれの味です。
【天ぷら】
・・・エゾニュウの様に灰汁が強いので美味しいと思ったのですが、薄さが災いしたのかかなり衣に存在感を奪われてます。
■4.ナズナ
【天ぷら】
別に美味くも不味くもない・・・これは別に食べなくてもいいかな?
ほかに食べるものがなければ・・・という感想。
■5.ナバナ
【芥子和え】
さっと湯湯通ししたナバナを芥子を僅かに加えた醤油で和えました。
いわゆる菜の花なので、これは期待を裏切らない美味しさ。
■6.ノビル
【酢味噌】
まずはこちらノビルを良く洗って薄皮をはぎ、この真っ白な根っこのところをからし酢味噌で生食。
ノビルの強烈な辛さがからし酢味噌で中和されて程よい辛さに和らぎます。
見た目からそうですが、ねぎ系だけに特有の硫化アリルの辛味と香りが強く感じます。
「飼い慣らされていない野生のネギ」という印象。このまま多食するのはつらいですが、焼肉などの付け合せにすると結構いいかもしれません。
【ぬた】
根っこを取った上の部分の青いところをさっと湯通ししてから絞った後にからし酢味噌で和えました。
材料の構成は上記と一緒なのですが、さっと茹でてあるので辛味が和らぎ、こちらはご飯のおかずに良い一品となっています。
【天ぷら】
これはかき揚げにしてみました。
かき揚げにしたのが良かったのか、ボリュームもあって火が通ったノビルの甘さも出てよいですね。。
■7.ハコベラ
【味噌汁】
集合写真に載せ忘れた挙句、ピンボケになってしまったのがこちらハコベラの味噌汁です。
煮干しで出汁をとり、味噌を溶いて食べる直前にハコベラを入れてちょっとだけ煮込みました。
薬味としてノビルの葉を小口切りにして散らしてあります。
あまりに見た目雑草なので、かなり食べる前は過小評価でしたが、あまり癖がないわりに野の風味があり、これは汁の具としては優秀。
山間の民宿とかでこの時期出されたらお客さんは結構喜ぶでしょう。
天ぷらもやってみればよかったかな?
■8.フキノトウ
【天ぷら】
これは美味しい。間違いない。
もっと苦いかと思いましたが、あまり苦さはなく、むしろフキ特有の爽やかな香りが鼻腔を抜けて行きます。
さすがキングオブ山菜。
■9.ヤブカンゾウ
【ベーコン炒め】
ようやく「おひたし系」以外の一品が登場!
ヤブカンゾウを、ベーコンと一緒に少量のサラダ油で炒めました。塩胡椒してあります。
美味いです!!ベーコンが・・・いや、ヤブカンゾウですね。
いやね・・・これ野菜ですよちゃんと野菜。美味しいもん。
やや筋っぽくはあるのですが、さっぱりしていて、ベーコンとの相性も良い。
あえて難を言えば、炒め物にすると悲しいほど嵩が減ってしまうこと。
これはもう少し多く採ってきて、もやしと一緒に野菜炒めとして食べても美味しいと思います。
【天ぷら】
・・・これタンポポと同じくらい存在感ない感じです。
なんか味も衣の味しかしません。
■10.ヨモギ
【おひたし】
さっと湯通しした(こればっかり)ヨモギを絞って醤油を絡めました。
さっきのスイバに比べると少しだけマシではありますが、独特の苦味がありますね。草団子の材料になったり、沖縄料理とかだと山羊肉の臭み消しとかに使うんですけど、そういった脇役的用途の方が似合うと思います。
また古くから薬草として使われているので、昔からみんな「あんまり美味いもんじゃないなあ」って思ってたのかも。
■まとめ
「道草食ってみる」として実際道草食ってみましたが、美味しい不味いあるけれど、「意外と道に生えてる草も食べられる」ということが体験として解りました。
売っている野菜並みに美味しいのもあれば、「これは・・・」と言葉が出てこないものまでなかなか幅広いラインナップ。
本をガイドにしながらこの結果ですから、体験的に会得していった昔の人たちは偉かったと思いますねえ。
料理方法が「おひたし」と「てんぷら」になってしまうのですが、こんなに一気に採らず、作らず、食事のときに1品2品食卓に乗ると「春が来たなあ~」と季節を感じることが出来るかもしれません。
買った本は「四季の山野草」なので一年を通してこの本を見ながら道草を楽しむことが出来るようになるでしょう。
最後に個人的な今回のランキングとして、美味しい道草をランク付けしておきましょう。
S級★★★★★(間違いない美味しいです)
フキノトウ、ナバナ
AA級★★★★(味わってみる価値あり)
エゾニュウ、ノビル
A級★★★(意外と美味しいよ)
ヤブカンゾウ、ハコベラ
B級★★(まあ話のタネにでも)
ナズナ、ヨモギ
C級★(無理に食べないでも・・・)
タンポポ、スイバ
このランキングはあくまで個人的なもので、採取時期、調理法などで大きく変わる場合があります。
ご了承下さい。
ごちそうさまでした。
ではでは
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