エッセイ「都政一新の小池百合子(21)」2016.09

らっきょうの皮を剥くように毎日真事実があちこちから出てくる。今日はA テレビ局、明日はBテレビ局と。豊洲市場の土壌専門会議および技術会議の有識者会議は都知事により再立ち上げとなった。
こんなことを言っては不謹慎だが、今回の豊洲市場の疑惑はわれわれ門外漢にはなかなか面白いものだ。過去この種の疑惑はこれほどオープンにならず、憶測や推測で騒いでいるうちに、うやむやに終わるケースも多かった。
2004年に豊洲新市場基本計画が策定され、長い期間をかけて議論がなされた。ようやく建設完了に近づき移転を目前にしていた。
ところが小池都知事の移転延期発表。これは正に”寝耳に水”で、本当に”ありゃー”、
”やっぱり”、”さもありなん”だ。
食の安全が最優先される施設が、有識者の結論を無視した設計変更はとんでもないことである。汚染土壌改良費等の800数十億円がどのように処理されたか。万人がもろ手を挙げて小池知事の延期を支持するのは当然である。
小池知事の選挙公約の中では豊洲移転について具体的には触れてはいない。強いてあげれば、”都政の透明化”である。しかし、これほど”都政の不透明”なことがあろうか。都の広報を含めて、まさに”嘘とごまかし”のオンパレードである。
今回の疑惑は役所の縦割り組織の結果、土壌担当部門と建築担当部門の連絡不足によるものであるという識者もいる。だが建築担当部門は世間を騒がせた豊洲の汚染土壌の議論を、土壌の専門家会議や技術会議の結論を知らなかったと言うのだろうか。都の行政組織とはどうなっているのだろうか。無責任極まりない意思決定である。
食の安全は最優先すべきであり、豊洲移転は白紙に戻し築地市場で営業を続けるべきであると子供じみた正論(?)唱えるのは共産党である。
すでに建設費数千億円を費やした豊洲市場である。仲買人らの移転準備費用も多大なものになっている。移転延期が何時まで伸びるかは小池都知事の胸三寸である。

豊洲市場問題は、小池新都知事の船出としては大きな氷山になってしまったやに見える。だがこれは見方によっては、これまで言われてきた都庁および都議会の腐敗体質を自らに載せてきたようなものである。こんなに早々に腐敗を料理できる食材を提供してもらって有難いことではなかろうか。
小池新都知事の下、最初の都議会の開催は見ものである。これまで与党自民党都議連が行った新都知事いじめのような対応はできないだろう。
バックには多数の都民が目を光らせている。小池都知事はリオに行く直前、自らか講師になる勉強会を早速立ち上げると。さらに新党結成も視野に入れ、来年の都議選では与党自民議員を狙い撃ちにするとの脅しを含めているから、すごいものである。
しかし、こんな見え見えのインチキを何の目的で誰の決定でやったのか。豊洲は石原元都知事が大きく関わってきた件である。記者らの質問に、石原氏は専門家の個人的意見を紹介しただけである。先の中央市場長とする発言を訂正した。なんとお粗末無責任な対応であろうか。
地下空洞の目的は電気、水道、ガス等の配管のためだとしていた。それにしては4.5mは高すぎてメインテナンス上かえって不便であると。その後の説明で、汚染土壌が出てきた可能性を考えて、重機での作業ができるように広く高くしたと。それにしては地下空洞に重機が入る通路が設置されておらず階段通路のみであるのは摩訶不思議であると。
私は、役人によるこの種の巧みな説明や言い訳は後付にすぎないのではないかと思っている。
石原氏は増田自民党候補の応援演説において、小池氏を年増の厚化粧女などと揶揄して票の積み上げに貢献してくれた恩人でもある。口で言うほどの悪人とも思えないが、いずれにしても世間を騒がせる人物であることは間違いない。
豊洲市場の大きな疑惑については、小池都知事がリオから帰国してから本格的な作業が始まる。土壌汚染の安全性対策が可能になり一刻も早く移転・稼動しほしいものである。
私のような役人の仕事ぶりに疑問や疑いを持つ者は、つい憶測や推測で先読みしてしまう。これだけの巨費が投下された豊洲市場の事業である。談合(官製談合)や汚職などの不正が行われていないかどうか、豊洲移転延期とは別の面から、検察ではすでに動いているのではなかろうかと、期待する。
了

らっきょうの皮を剥くように毎日真事実があちこちから出てくる。今日はA テレビ局、明日はBテレビ局と。豊洲市場の土壌専門会議および技術会議の有識者会議は都知事により再立ち上げとなった。
こんなことを言っては不謹慎だが、今回の豊洲市場の疑惑はわれわれ門外漢にはなかなか面白いものだ。過去この種の疑惑はこれほどオープンにならず、憶測や推測で騒いでいるうちに、うやむやに終わるケースも多かった。

2004年に豊洲新市場基本計画が策定され、長い期間をかけて議論がなされた。ようやく建設完了に近づき移転を目前にしていた。
ところが小池都知事の移転延期発表。これは正に”寝耳に水”で、本当に”ありゃー”、
”やっぱり”、”さもありなん”だ。
食の安全が最優先される施設が、有識者の結論を無視した設計変更はとんでもないことである。汚染土壌改良費等の800数十億円がどのように処理されたか。万人がもろ手を挙げて小池知事の延期を支持するのは当然である。
小池知事の選挙公約の中では豊洲移転について具体的には触れてはいない。強いてあげれば、”都政の透明化”である。しかし、これほど”都政の不透明”なことがあろうか。都の広報を含めて、まさに”嘘とごまかし”のオンパレードである。

今回の疑惑は役所の縦割り組織の結果、土壌担当部門と建築担当部門の連絡不足によるものであるという識者もいる。だが建築担当部門は世間を騒がせた豊洲の汚染土壌の議論を、土壌の専門家会議や技術会議の結論を知らなかったと言うのだろうか。都の行政組織とはどうなっているのだろうか。無責任極まりない意思決定である。
食の安全は最優先すべきであり、豊洲移転は白紙に戻し築地市場で営業を続けるべきであると子供じみた正論(?)唱えるのは共産党である。
すでに建設費数千億円を費やした豊洲市場である。仲買人らの移転準備費用も多大なものになっている。移転延期が何時まで伸びるかは小池都知事の胸三寸である。

豊洲市場問題は、小池新都知事の船出としては大きな氷山になってしまったやに見える。だがこれは見方によっては、これまで言われてきた都庁および都議会の腐敗体質を自らに載せてきたようなものである。こんなに早々に腐敗を料理できる食材を提供してもらって有難いことではなかろうか。
小池新都知事の下、最初の都議会の開催は見ものである。これまで与党自民党都議連が行った新都知事いじめのような対応はできないだろう。
バックには多数の都民が目を光らせている。小池都知事はリオに行く直前、自らか講師になる勉強会を早速立ち上げると。さらに新党結成も視野に入れ、来年の都議選では与党自民議員を狙い撃ちにするとの脅しを含めているから、すごいものである。
しかし、こんな見え見えのインチキを何の目的で誰の決定でやったのか。豊洲は石原元都知事が大きく関わってきた件である。記者らの質問に、石原氏は専門家の個人的意見を紹介しただけである。先の中央市場長とする発言を訂正した。なんとお粗末無責任な対応であろうか。
地下空洞の目的は電気、水道、ガス等の配管のためだとしていた。それにしては4.5mは高すぎてメインテナンス上かえって不便であると。その後の説明で、汚染土壌が出てきた可能性を考えて、重機での作業ができるように広く高くしたと。それにしては地下空洞に重機が入る通路が設置されておらず階段通路のみであるのは摩訶不思議であると。
私は、役人によるこの種の巧みな説明や言い訳は後付にすぎないのではないかと思っている。

石原氏は増田自民党候補の応援演説において、小池氏を年増の厚化粧女などと揶揄して票の積み上げに貢献してくれた恩人でもある。口で言うほどの悪人とも思えないが、いずれにしても世間を騒がせる人物であることは間違いない。
豊洲市場の大きな疑惑については、小池都知事がリオから帰国してから本格的な作業が始まる。土壌汚染の安全性対策が可能になり一刻も早く移転・稼動しほしいものである。

私のような役人の仕事ぶりに疑問や疑いを持つ者は、つい憶測や推測で先読みしてしまう。これだけの巨費が投下された豊洲市場の事業である。談合(官製談合)や汚職などの不正が行われていないかどうか、豊洲移転延期とは別の面から、検察ではすでに動いているのではなかろうかと、期待する。
了
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