【70才のタッチ・アンド・ブースト】ーイソじいの”山””遍路””闘病””ファミリー”ー

【新連載】 『四国曼荼羅花遍路-通し打ち45日の マイウェイ』

四国曼荼羅花遍路-通し打ち45日の マイウェイ 26  写真は歯長峠山道の遍路道と県道が合流するところ

2023-01-12 00:23:01 | 四国曼荼羅花遍路 通し打ち45日のマイウェイ 涅槃の道場(愛媛県)編
(26日目・5月16日) 41番札所 龍光寺~42番 仏木寺~43番 明石寺~卯之町。
          20年前に歩き遍路を決意した思い出の場所
 6:30起床7:05発→7:24JR宇和島駅→7:38JR務田(むでん)(コンビニで調達の朝
食)→7:50発→8:10 41番札所 龍光寺8:35→9:25 42番札所 仏木寺9:55→歯長峠への遍
路道→13:10遍路休憩所で昼食(昨日Mさんに作って頂いたおにぎり)13:25→14:40 
41番札所 明石寺15:10→卯之町散策→16:10遍路宿 旅館泊り
 快晴。昨日の宇和島でのMさんご夫妻による大御接待の余韻も冷めぬまま、7時24
分JR宇和島発の汽車に乗り2駅先の務田で7時38分に降りる。無人でベンチだけの務
田駅で昨夜コンビニで仕入れたパンとコーヒの朝食後次の札所を目指す。地元の住民
の方3人とすれ違ったが皆さんに声をかけて頂いて挨拶を交わした。それにしても相
変わらず歩き遍路さんに限らずあまり遍路さんには合わない。
(龍光寺境内・左、と参道の石段・右)

 8時10分に第41番札所 龍光寺に到着。宇和島市街地からは少し離れていて標
高も
190m。お参りをすますと、やがて自動車遍路さんやバスツアーの遍路さんもやって
きて、なぜか少しホッとした。
(仏木寺への遍路道で。天保年間の道しるべ)
(仏木寺の仁王門)

 次の札所を目指して、歩き遍路道を辿った。新しく遍路道を作ってくださっている
のと思うが、やはり古道とは違って多少歩きづらくはあった。9時25分に第42番札所 
仏木寺(ぶつもくじ)着。山門前の広場は無くなって立派な家が建立されているどこ
ろか少し先には松山自動車道の高架がデーンと構えている。山門前の遍路休憩所の東
屋はそのまま。当時は門前にアイスクリーム屋さんや駄菓子屋さんも出ていて静かな
環境だが賑わいがあった。本日、私は一人で座り当時を偲んだ。
(左・仏木寺境内、中・戦争反対のお祈り、右・門前の東屋)

 20年前、おじさんの遍路さんと若い女性の遍路さんが楽しそうに話していた。二
人はけらけら笑いながら、若い女性はどうやら大阪の芸人修行中のようだった。
 「昨日は公園でテントで寝たんですよ。」
 「へえ、今日はどうすんの?」
 「今日も適当なところでテント泊まり。」
 「ええなあ。泊めてえな。」
 「ええよ。高いで。」
 そんな話を大声で笑いながらしていて、当時私はアイスクリームを食べながら、遍
路をするということは、気取ることなく人の心を軽くするのだなあと、じわーっと思
った。その時の思いは、自分が旅立つまでには歩き遍路を通し打ちでしをしようと決
めた結構大きな動機を持ったことだ。
 しばらく思いにふけっていたが、次の札所を目指す。部分的に県道31号と交錯する
が、ほとんどは歩き遍路道を辿る。この辺りは歩き遍路道も古道が残っているようで
歩きやすい。標高400mの歯長峠を越えるが、数年前の台風で発生した崖崩れの最上
部に臨時につけた細くて不安定な道を通過するのに緊張。山道に慣れていない人は通
れないかもしれない。13時10分ごろに東屋の休憩所があり、2回目のコンビニのロー
ルケーキで昼食。道はよくはないが、途中で展望できる場所があり、振り返れば宇和
海が一望で、天気が良ければ足摺岬まで見える、と看板が出ていたが、本日遠望はで
きず。東屋から上は道が整備されていないということなのでパスして逆方向の県道歩
き。
(明石寺へ向かう遍路道) (ちょっと危ないところも)(県道と合流。右に上がれば休憩所)(歯長峠。宇和海の奥は足摺岬だが)

 道迷いもしながら14時40分に43番札所 明石寺(めいせきじ)着。古い卯之町の
里寺のようだが、明石寺は標高280mで結構ハード。落ち着いた風格を感じる寺。お
参りの後本日の宿泊予定の遍路宿・旅館を目指す。
(明石寺への遍路道にある休憩所)(明石寺の山門)(本堂へ向かう参道の階段)(明石寺の静かな境内)

 宇和高校や歴史博物館の横を通り、卯之町の市街地に出てきた。卯之町は20年前
は古い街道の町でしっくりと落ち着いた町だった。JR卯之町駅も周りに何もなく駅
前の賑わいもなく、当時はセピア色がしっくりと落ち着く雰囲気の、素敵な古い街
道街だった。
 今では、高校や総合庁舎や郵便局やら新しい建物多くが作られ、駅前も整備されて
奇麗になっている。20年前に宿泊した少しレトロだったビジネスホテルはもう無い。
国道56号線沿いの町は、20年前とは全く景色が変わり、この町は景色だけでなく、人
の営みも若者が増えたこともあるのだろうけれど、活気が感じられて全く変わったよ
うだ。
(卯之町の案内看板)
(古い町並み①)(街並み②)(街並み③)(遍路宿の立派な夕食)

 ただ、国道の一筋東の旧街道は、今でも昔日の雰囲気を十分に残している。駅から
少し東、国道を超えて旧街道に入ったすぐのところに、本日の遍路宿さんがあった。
こちらでは女将さんがご挨拶に見えられたが、担当ということで若い女性の方に接客
をしていただいた。少し珍しい思いもしたが、この旅館さんは卯之町の歴史が漂う街
並みにすっかり溶け込んでいるし、多くの遍路もお世話になっているようだが、家族
連れの常連さんのようなお客さんも、来ておられた。玄関は、まったく派手ではない
けれど、旅館の中庭はとても手俺が行き届き、立派なのに感心した。

              (本日移動 約37.5km   内歩行 37,806歩 約27.4km)



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