新潟へは何度も来ているはずなのに、市内で朝歩きをした記憶がないのはなぜだろう。
わたしの場合、旅先で早起きをしない理由はといえば、前夜の酒に泳いでいることしか考えられないのだが、そうかといって毎度毎度新潟酒に轟沈しているはずもなく、ではなぜ?と考えても、もっともらしい理由が浮かんでこない。
だがまあいい。それに対して適切な解が見つかったところで別に何がどう変わるわけでもないのだ。
ということで、北陸建設アカデミー入校式での基調講演というミッションを終えた翌朝、目覚ましをセットしたわけでもないのに5時に起きたのをよいことに信濃川沿いを歩く。目的地は萬代橋である。
川べりに咲くユキヤナギ。
スーツだけでは肌寒い朝に、純白のちいさな花のかたまりが春を告げている。そういえば、春の新潟ははじめてだ。
令和5年4月4日の新潟散歩。次はいつ、どういう季節に来ることができるかはわからないが、とりあえずは今少し、はじめての新潟の春をたのしもう。