goo blog サービス終了のお知らせ 

神は愛 白髪は美の冠 白髪は輝く冠 

聖書の音信、日々のニュース関連を書いています。

車検ビジネス、5兆円市場で見た闇 日経ビジネスオンライン

2018年07月20日 | 日記

 

【クリック】

車検ビジネス、5兆円市場で見た闇 

https://nkbp.jp/2uIbui3
一部引用


「ウチは格安車検です」「安くて早い車検です」

こんな広告やチラシにつられて、「それならば」と車検業者に自家用車を持ち込んだものの、
その費用を聞いて驚いた読者もいるだろう。しかも、その料金は業者によってかなり違う。
部品の交換を迫られ、追加料金も取られてしまう場合も多い。

国民生活センターにはそんな車検に絡む相談が毎年700件程度、寄せられている。
「高止まりしており、減る気配はない」と同センター相談情報部の藤田大幹氏は明かす。
インターネット上での価格比較サイトもあるなかで、なぜ、ユーザーが不満や疑問を抱くような料金設定がまかり通るのだろうか。


その実態を知ろうと、新車登録してから13年経過した乗用車を、3カ所の整備工場に持ち込んでみた。


まず、訪れたのはガソリンスタンドが運営する整備工場。1時間足らずで出してくれた見積書の料金は7万642円だった。
エンジン冷却水やブレーキオイルの交換のほか、ワイパーのゴム劣化などを指摘された。

同時に4万2000円と記された、もう1枚の見積書も提示された。
「車検を通すために必要な最低限の部品交換なら、この料金です」と担当者。
指摘されたすべての部品や消耗品を交換・購入すれば、1枚目の料金になるが、「どちらにするかは、お客様の判断です」(担当者)。

次に訪れたのは、車検チェーンショップ系の整備工場。ここでの見積額は9万7678円だった。
ガソリンスタンド系では指摘を受けなかった複数のゴム部品の交換費用が含まれていた。
さらに、点検するために車を持ち上げる機械の使用代、3240円も別途請求された。

最後に訪れたのは、持ち込んだ乗用車メーカーのディーラーだ。ここではまず、
「見積もりを取るのに8640円の費用がかかる」と説明を受けた。
それでも依頼して1時間以上待って出てきた見積額は16万8404円。最初に訪れたガソリンスタンド系の2倍以上に膨らんでいた。





車検ビジネスは自動車メーカーにとっても手放せない。
その現実を露呈したのが、昨秋に日産自動車やSUBARUで発覚した無資格者による完成検査問題だ。

完成検査の内容は、車検を通すかどうかの保安基準に基づいている。
つまり、車検と同じ作業を自動車工場の最終検査工程でしていることになる。

車検ではすでに見たように、国が認めた工場と検査員が検査する。
だから国は自動車メーカーにも資格を持った従業員が検査するよう求めている。
にもかかわらず、日産やSUBARUは無資格者に従事させていたことが、問題になった。

ただ、自動車メーカーから見れば、工場での完成検査は「ワイパーを作動させるなど、誰でもできるような検査」(業界関係者)という。
国が求める有資格者による完成検査は「生産効率を下げる作業」と捉えがちだ。
もし、そうであるなら、制度を変えるよう国に求めればいいが、実際にはそうしたことはしない。
完成検査の否定が、車検制度の存在を否定することになるからだ。

安全を担保する制度がなくなることを恐れてのことではない。
車検制度がなくなれば、自動車メーカーが得る、利幅の大きい補修部品収入が減る。
さらに深刻なのは「自社系列のディーラーの整備収入や補修部品収入が激減すること」(自動車アナリスト)。
自動車販売網が崩壊しかねないのだ。


巨大な車検ビジネスには「官」も巣くう。
車検費用に含まれる重量税や自賠責保険料、印紙代の「法定費用」が、彼らにとっての「商機」だ。




例えば重量税の支払いに使う印紙。
これを売りさばくのは各都道府県にある「整備振興会」という団体で、印紙販売の手数料を受け取っている。
指定工場で車検を受けた際に発行される「保安基準適合証(保適証)」も、整備振興会の売り上げとなる。

国に代行して業務をしているのだから、当然、人件費を賄うための料金と考えることはできる。
だが、この値段は、競争原理もなく、「言い値」で決められているといえなくもない。
ある整備事業者は、「大きな振興会だと保適証などの販売で年数億円の利益を得ている。
これらは項目に出てこないが車検代に含まれる」と指摘する。