

▼Xbox事業は『ONLY ON』から『Play Anywhere』へ|「ROG Xbox Ally」発表
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配信中■Xbox:FINAL FANTASY XVI
08月26日発売■Xbox:Gears of War: Reloaded
09月04日配信■Xbox:インディ・ジョーンズ/大いなる円環 DLC「The Order of Giants」
10月21日発売■Xbox:NINJA GAIDEN 4
10月29日発売■Xbox:The Outer Worlds 2
2025年秋発売■Xbox:俺だけレベルアップな件:Arise
2025年秋発売■Xbox:Age of Mythology: Retold - Heavenly Spear
2025年冬発売■Xbox:HIGH ON LIFE 2
2025年冬発売■Xbox:FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE
2026年発売■Xbox:Beast of Reincarnation
2026年発売■Xbox:ペルソナ4 リバイバル
2026年発売■Xbox:Invincible VS
2026年発売■Xbox:Resonance: A Plague Tale Legacy
2026年発売■Xbox:APHELION
発売未定■Xbox:Call of Duty: Black Ops 7

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日本時間で2025年6月9日深夜2時頃から配信された
「Xbox Games Showcase 2025」において多数の新作が発表されたXbox陣営。
中でも目をひいたのは、かなり前から囁かれていたMS発の携帯ゲーム機で
弾を持たないASUSと携帯用機の経験がないMSとの共同開発によって生まれた
「ROG Xbox Ally」と「ROG Xbox Ally X」の2機種。

Windows 11を採用し、7インチディスプレイ、解像度は1920×1080ドット。
内蔵ストレージ容量は無印版が512GBで、Xが1TB。
この辺はXbox Series XとSの関係に近い。
携帯用ゲーム機といってもSwitchを脅かすようなマシンではなく
Steam Deckの対抗馬の方がしっくりくる。
日本でも発売はあるようだが、Xboxコンソールの値段が大幅に上がっている
現在の円相場で一体いくらぐらいになるだろうか。
ソフトラインナップや携帯ハードなど、見どころもそれなりに多かった
今回のショーケースで私が一番印象に残ったのが、『Xbox Play Anywhere』というコンセプト。
「脱・ゲーム機」とも言うべき戦略を打ち出せるのは、
黒船として家庭用ゲーム市場に参入し、いち早くサブスクリプションを持ち込んだMSならでは。
家庭用ゲーム機の歴史は、スーパーファミコン・メガドライブ・PCエンジンの三つ巴の時代から
「ヒットタイトルを獲得できるか否か」が勝敗を分けるとされてきた。
「ストリートファイターII」が大ブームだった頃、スーパーファミコンにいち早く(1992年6月)移植され、
続いてPCエンジンが「ダッシュ」を獲得(1993年6月)しエンジンユーザー狂喜するも束の間、
間髪いれずスーファミで「ターボ」が移植され(1993年7月)、
さらに2ヶ月後にメガドライブから「ダッシュプラス」が発売される(1993年9月)という
人気タイトルの誘致合戦が繰り広げられたのは、ジジィゲーマーにはお馴染みだろう。
(ちなみに3DOの最初のキラータイトルも「スパIIX」だった)
その後は独占タイトル、いわゆる「ONLY ON」のタイトルが重要とされるフェーズに入り
サードパーティの人気タイトルを独占供給してもらうため水面下の交渉が活発化する。
しかし、開発期間の長期化や開発費の高騰で、特定ハードのみの独占供給では
採算が厳しいというソフトメーカーの台所事情もあり、他機種で出すとしてもせめて同発は避けて欲しいという、
いわゆる時限式独占が現在まで続いている。
札束での殴り合いでは終わりがないと見たのか、ベセスダやアクティビジョンなどの
大手サードパーティを傘下に収めたMSが次に打ち出したのが『Xbox Play Anywhere』。
Xboxの公式Xではコンセプトの説明として以下の3点を挙げている。
・該当ゲームを購入すると、Xbox エコシステム全体でプレイできます
・Xbox コンソール、Xbox PC、および対応する携帯ゲーム機でプレイできます
・デバイス間でセーブデータを共有し、いつでも中断したところから再開できます
マルチ展開も(基本的には)制限をせず、今回発表された新作の多くはPS5やSteamでも発売される。
「ONLY ON」を謳うタイトルが減少した一方で
大幅に増加しているのが、XboxゲームパスのDAY1タイトル。
ゲームパスに入っていれば、発売日からすぐに遊ぶことができるDAY1を
前面に押し出すことで、ゲームソフト1本あたりの単価が上昇し、
気軽に手を出し辛くなっているユーザーに訴求する。
他機種ではフルプライスのタイトルの場合、そのインパクトはかなりのものがある。
数年前から種蒔きをしていたXboxクラウドゲーミングも着実に進化しており、
今やプレイ環境はコンソールのみならず、PC、スマホ、タブレット、Fire TVでも遊ぶことができる。
(*Fire TVは4K、4K MAXの2機種のみ対応)
ここに、今回発表された「ROG Xbox Ally」が追加され
携帯ゲーム機のようにプレイすることが出来るようになったわけだ。
MSにとって「ROG Xbox Ally」はXboxのタイトルを遊んでもらうための新たな選択肢に過ぎず
売れるかどうかはそれほど重視していないようにも思える。
今回発売される「ROG Xbox Ally」もあくまでも第1世代と位置づけているらしく、
「まだ難点は多いけれど、アップデートを重ねていつかは完成形を出します」と
暗に白状しているように深読みしてしまう。
数年前に比べてかなり安定してきているXboxクラウドゲーミングが
未だに「ベータ版」を名乗っていることからしても、
走りながら修正していく計画であることは間違いないだろう。
ONLY ONが与える恩恵よりも、ゲームパスというサブスクリプションと
いつでもどこでも続きを楽しむことが出来るというコンセプトに軸足を移したXboxは
電子書籍市場で圧倒的なシェアを誇る
AmazonのKindleのようなコンセプトをゲーム業界に根付かせようとしている。
同じ書籍が他社の電子書籍サービスでも出ているけれど、
Kindleで持っておけば何かと便利と考えるのと同じ認識を
ゲームユーザーに持ってもらうことがXboxブランドの最終目標だとすれば面白い。
2025年6月現在、私は2027年8月分までゲーパスを購入済みなので
どのように進化していくのか、のんびりと見守りたい。