忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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ポスト「ぷよ」には役不足にゃ~

2004年10月12日 | 作品紹介(ゲーム)

■PS2:「ポチッとにゃ~」


社長も含めたメーカーとユーザーとの距離が極端に近い、
ちょっと特殊な支持層を持つメーカーだったコンパイル。
「ぷよぷよ」の版権をセガに譲渡せざるを得なくなった時に
仁井谷社長から届いた直筆のFAXは今も忘れられない。
コンパイルに版権があるうちに、1本でも多くのソフトを発注してくれというもので、
「無理は承知の上ですが、数ヶ月と言わず、1年先を見越した発注をお願いします」
と書かれたFAXの筆跡は弱々しく、社長の悔し涙が滲んでいるようにも思えた。
そのFAXの端に、「現在制作中の新しいゲーム『ポチッとにゃ~』の主人公です」
という文章と共に、丸みを帯びた猫の絵が描いてあった。
あれから数年、「ポチッとにゃ~」は遂にその姿を現し、PS2版の発売も決まった。

アーケード版は未プレイなので今回のPS2版で初めてプレイしたのだが、
ソニックチーム製作のもとセガから発売された「ぷよぷよフィーバー」が
似て非なる「ぷよ」に仕上がっていたことに対する
故・コンパイル(現アイキ)からの回答とも思える出来だった。
何と言ってもあのキャラクター、きびきびしたキーレスポンス、
初めて触ったソフトとは思えない「お馴染み感」はまさしくコンパイルテイストだ。

いわゆる落ちものパズルで、大雑把な例えをすると
「ぷよぷよ」+「ぱずるだま」といった感じのシステムになっている。
上から降りてくる2個ひと組のブロック(くみにゃん)を同色で繋げ、
発火ブロック(はりにゃん)を使って消すだけだ。
説明書を読まなくても、ルールはすぐに理解出来ると思う。
しかし、このゲームの肝である「分岐」というシステムがどうもスッキリしないのだ。
上手く使えば「ぷよ」で言うところの連鎖に通じる快感を生むはずなのだが、
脳死状態でも大連鎖が組めた(または偶然出来た)「ぷよぷよ」に対し、
「ポチッとにゃ~」の分岐は脳死状態ではなかなか作りにくい。
感覚的に使いこなすまでには、ある程度の鍛錬が必要とされると思う。
対戦では運の要素が少なく、モロに実力差が出てしまうため、
ポスト「ぷよぷよ」には少々荷が重いかも知れない。
ただ、ここまでベタな落ちゲーも久々なので、
この手のパズルに飽きていないパズルファン、コンパイルファンならお勧めだ。

*なお、メーカーの説明を受けながらのプレイであること。
 開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 数分のプレイによる第一印象であることを断っておく。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:ポチッとにゃ~
    機種:プレイステーション2
  メーカー:バンダイ 
   発売日:2004年10月28日
    価格:4800円(税別)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (8)
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