イノさんシゲさん

井上出と重松彬の往復メール

外食考(ヤ)

2007-10-28 03:42:47 | Weblog
クリフローズ レター 
柳谷さんからの寄稿です

Aさん 「日本って美味しいものがいっぱい。 お寿司に天ぷらは勿論、世界中の料理が食べられる。 こんな所、他にないんじゃない。」

Bさん 「そんなことないよ。 ここバンクーバーでも、海の幸もお肉も新鮮で安くていいものが手に入るし、野菜も豊富にある。日本のものなんて高いばかりで、美味しくないよ。」

バンクーバーも、すっかり秋模様、雨も多くなりました。 日本も酷暑を過ぎて、ようやく秋にたどり着いたという所でしょうか。

さて、上の会話、片や日本の物は美味しい、片や美味しくないというもので、在バンクーバーの日本人の間でも、しばしば話題にのぼります。 皆様はどう思われますか。 私もこちらに来てから、これらの意見を聞いてどっちが正しいか、しばらく考えていたのですが、私の出した結論は「どちらも正しい」というものでした。 「どちらも」というのは、外食に関しては日本の勝ち、安くて質の良い日本食材ということに関しては、バンクーバーの(やや)勝ちということです。

まず外食(日本食)については、バンクーバーの日本食レストランは高いのです。 例えば、お昼の定食で、安い所で6カナダドル(約720円)、 一般的には8から10カナダドル(約960円から1200円)くらいだと思います。 更にこれに6%のGST(消費税)、15%~のチップを払うことになりますから、実際は二割増以上の値段を払うことになります。
 
内容はといえば、例えば、カリフォルニアロールに照り焼きチキンに天ぷらにご飯(でも、御新香付いてない~)のような感じで、ボリュームはあるけど、日本人からは??の組み合わせなこともままあります。

これに対して日本では、確かに高級レストランでは座って何万のような店もあるのですが、 ビジネス街や繁華街の定食屋、あるいはチェーン店で、安い定食(500円から700円位の)のお店を探すことは、そう難しくないと思われます。日本は高い、しかし選択の幅は大きいのです。 まあ、消費税が今後10%を超えるとちょっと困りますが。

在カナダの私があまりカナダを叩いてもいけませんから、少し弁護をしますとカナダの外食(日本食)の高さも勿論理由があり、バンクーバーはカナダ第三の都市とはいえ、人口60万程度、観光客を見込んでも、客単価を上げないと商売にはなりません。 人件費も近時の好景気によるインフレで上昇気味です。
 
また、日本食レストランの多くの客が白人であることからも、質より量で、「テリヤキ」を中心にメニューを白人好みにしなくてはならない等等。

そして、他の欧米諸国を比べたとき、質の点からは「ハズレ」をひくことは、バンクーバーでは少ないと思います。それは、アジア系食文化が根付いていること、また、海の幸の豊富なことなどを理由にできると思います。

日本食材についてはまた改めてお話したいと思います。

これからは、飛行機の値段も安くなります、 このチャンスに、一度食文化の違いを体感しに、バンクーバーにいらっしゃいませんか。 とまた、宣伝になってしましましたが、これからもよろしくお願い致します。

柳谷千恵子及び将城